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「また」といつものように

おはようございます、さいとうです。

 数十年来の友人と食事をしました。そこだけ社会人になりたての頃に寮の食堂で話をしていたときと違わぬ。

 彼と会うたびに、話題は時代や関心事に応じて変わります。特定のスポーツ・チームの応援に熱狂しているわけでも、想い出を掘り起こし昔ばなしに花を咲かせる性分でもなく、今、考えていることを語るのがもっぱら。

 同じ時代を生きてきたことで育まれたモノの見方や価値観、世の中への向き合い方や時に反骨精神など、通じるものが多く、話題が尽きることはない。

 ふと、いつも顔を合わせていた同僚の話題、顔は思い出せるのに名前が出てこないのは齢のせいもあるのでしょうが、そもそもそれほど交流がもなかった上に数十年も会っていないのだから仕方がないことだろう。ただ、不思議なことに顔や背広姿と、乗っていた車は覚えているのです。

 80年代から90年代にかけては日本のモータリゼーションは熟してきて、自動車産業が猛烈な勢いで駆け上がっていました。日本メーカーの開発が猛烈に進み新しいコンセプトの車やそこに使われる最新技術、気鋭のデザイナーに託された洗練されたスタイル、さらにドイツ、フランス、イタリア、イギリス、スウェーデンからやってくる個性豊かな輸入車たち。

 クルマとそれを取り巻く環境が日に日に洗練されていった時代で、保有することも、運転することも、車庫に置かれる姿も含めて、自動車が暮らしの文化のひとつとして価値観やスタイル、記号性を表していたように思います。

 この四半世紀で、自動車産業の世界情勢は様変わりしました。すでに撤退したメーカーがある一方で、中国やインド、アジアには、欧米日を凌駕する巨大な市場が形成され、EVや自動運転が現実になっています。

 さて、今の若者世代にとって、当時の自動車に匹敵するような若者の価値観を形成する産業や技術はどのようなものなのだろう。AIの利活用により社会の仕組みや働き方、暮らし方は大きく変わりそうですが、文化や価値観、生活スタイルにどのような影響を及ぼすのだろうか。

 今宵もそろそろ、「また」と一言。いつものように別れて、家路に向かいました。

さ。

EMIRPs Today(2026-06-24)#2959 「また」といつものように

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