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月: 2026年10月

  • プレミアムは大衆化ならず

    プレミアムは大衆化ならず

    おはようございます、さいとうです。

    「おおまさり」を貰いました、よく見る粒の倍ほどもある大きな落花生です。湯気が立ち上る茹でたてを指先で摘まんであちちっ、すぐ殻を割りました。

    この「おおまさり」は、いつ見ても驚きます。まず殻が、大人の男性の親指ほどので大迫力、割って出てくる実もアーモンドよりも大きな粒。落花生やピーナッツと呼ぶには申し訳なくなってしまう存在感があり、そのうえ美味しいのですから「天は二物を与える」こともあるようです。

    大きく育てられた農産物は、とかく話題になります。昨日のコラムで触れた梨の品種「かおり」も1kg近くになることが知られていますし、21世紀にはいってからは、イチゴもブドウもマンゴーも大粒が珍重され高値をつけています。

    もちろん、大きく育てるためには、間引きをし、栽培期間を伸ばしと、手塩に掛けるわけですから手間暇だけでなく、生産コストも高くなるから価格に反映されるのは合理。ただ近年はそれよりも「珍重されるからにつけられる高値」いわゆるプレミアム価値が上乗せされている影響もあります。これは、初物の競り落とし値にも似た要素があります。

    日常の暮らしの中で、物やサービスの適正価格が見えにくくなっているように感じる構造的な背景がここにありそう。

    生産・製造・流通コストから弾き出される価格でもなく、ある程度の売買取引量を前提とした市場のバランスで導かれる価格でもなく、本来は希少性や特別感を受け容れられる買い手にだけ上乗せして値付けされるプレミアム商材が、過剰に増えたことが影響しているのだと睨んでいます。

    情報流通が疎らな時代には、それでも良かったのでしょう。限られた商材による取引自体が限られていて、広く知られることもないので、影響する情報波及の範囲が自ずと一定の耳目の中で留まりました。

    今は、情報流通が盛んで、かつては知られるはずでもない商取引の情報が上下左右へと膨張しながら加速し広まることで、価格の設定も、買い手の心理も、ハレーションを起こしていしまっているように思えてなりせん。

    極端に言うと、本来は限られるはずのプレミアムが大衆化しているわけですもはや、希少性も特別感も怪しいプレミアムが多く存在するように感じます。

    さて、旨いなあ、「おおまさり」を一粒、二粒と食べ進むうちに、次第に見慣れてきました。トリックアートのようだと思った存在感も、瞬時に普通のことと感じるようになるのですから、慣れとはまったく恐ろしいものです。

    ああ、ほんの数粒を食べただけなのに、すぐにお腹がいっぱいになりました。プレミアムを真に享受するには、相応の資質が求められるようです。

    さ。

    EMIRPs Today(2026-10-09)#3029 プレミアムは大衆化ならず

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