おはようございます、さいとうです。
ゆるやかに曲がる遊歩道の足もとに、オレンジ色の花が咲いていました。3メートル近くある防風林の日陰を、華やいだ灯りで照らしているようです。
梅雨に入ってからは週末の空模様と所用の折り合いがうまくなく、習慣にしているサイクリングが遠のいていましたが、土曜日は曇天ながらも雨は降らなさそう。少し遅くなりましたが、紫陽花でも見に行こうと家を出ました。
北鎌倉から鶴岡八幡宮までは地図を手にした年配のハイカーが数珠繋ぎ、秋谷のプリンで有名なあの店も列をなし、荒崎近くの野菜や果実から海産品まで扱う直売所には駐車場に入庫まちするクルマが並んでいました。
梅雨でも雨が降っていなければ人は動くものだと思いながら走り続けて3時間半、辿り着いたのは三浦半島南端、城ヶ島です。すでに八割がた埋まっている駐車場を通り過ぎて、入園門の近くに駐輪しました。
さあ、紫陽花はどこだろうと思って園内を進んでみます、すでにピークを過ぎてしまっていたよう、半ば褐色になっていました。空は灰色、花は褐色、夏はこれからというのに秋のような寂れた雰囲気、来るのが少し遅かったみたい。
しばらく進むと急に視界が開けてきます、園庭の芝生は崖っぷちまで敷き詰められていてインフィニティプールさながら海へと繋がっている、その先には、台地ちぎったように入り組む断崖絶壁が望めます。空色といい、断崖といい、規模は違えどドーバー海峡に向かう英国の南岸を彷彿させて、好みです。
遊歩道を戻りかけたところ、遠くにオレンジ色の花が見えてきました。この季節にこの色の花を見るとノウゼンカズラを思うのですが、低い位置に数輪がまとまって咲くのは別の種でしょう。近くなり、姿を認めました、ユリだ。
ユリは、幼いころ早くに覚えた花の名前のひとつです。幼稚園で「ゆりぐみ」になり白い名札をもらったことが印象深い。「しろくて きれいな はな」と覚えたのは良いものの、それから半世紀以上が過ぎても、ユリ=白い花と刻まれたままで、ユリの種類などこれっぽちも知らないことに呆れてしまいます。
こんなにも鮮やかなオレンジ色の花を咲かせるユリがあるのかと、うっとり。
英国気分の曇天と岬、艶やかなユリ、思わぬ出会いに嬉しくなりました。
さ。
※雑感
画像検索すると、すぐさま種類がわかりました。スカシユリという日本原産のユリだそう。花弁の付け根の部分が細くくびれていて、先が透かして見えるのでスカシユリ。海岸沿いの砂礫地や崖地に生息するそう。近くではみかけないことも頷けます。万葉集にも詠まれているそうですから、古くから親しまれている花なのでしょう。ユリの花に興味がわきました。
EMIRPs Today(2026-07-06)#2967 岬とユリ
