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ゴーウエスト、シカ

おはようございます、さいとうです。

 昨日、大阪市内で捕獲されたシカが話題になっていました。奈良のシカではとの見方が強いようですが、さぞ長旅だったことだろう。

 奈良公園にてシカの名簿があるだろうか、頭数の把握はされているので何らかの識別手段はあるのかもしれません。このシカは角に人為的な切りあとが見られた点などから奈良の個体だろうと推察されたそう。てっきり、故郷に戻されるのかと思ったら、そう簡単な話ではないという。。

 奈良県知事は「奈良県内での放獣を認めることはできない」と示したと報じられていました。背景には、奈良公園界隈などの保護対象地区から出たシカは、文化財保護法で定める天然記念物ではないと考えるからだそう、要は野生動物であるとし都道府県を越えて放獣する例はないと言うのです。

 そういうモノなのかと理解しようとする気持ちと、本当にその個体が奈良公園から来たのならば戻してやれないものだろうかと思いが揺れて落ち着かない。

 野生動物にとっての境界線は人間社会のそれとは異なって当然だろう。

 茨城県と千葉県を分かつ利根川や東京都と神奈川県の都県境となる多摩川など多くの動物が越えがたい広い川は野生動物にとっても境界を感じ取れるのでしょうが、山の森林や平野の中に引かれた県境では野生動物どころか標識がなければ人でも判がつかない場所も多くあります。野生のシカが隣の県の出身だと名札を提げるわけでもなく、イノシシも、サルも、生息域が県境を超えているのは日常の出来事。

 奈良公園の住民や観光客に慣れたシカであっても、天然記念物として扱われる保護地区の境界線も、県と県の境目も、わかるすべはないでしょう。

 ふと頭をよぎるのは、われわれ庶民もシカと似ているのではなかろうか。見えないところに新たな境界が築かれていて、一旦、その先へ足を踏み出してしまうと戻ることができないなんて状況が、いや、考えるのは止めておこう。

 さて、単独で未知の世界へと突き進んだこのシカがこの先どうなることやら。心の片隅でシカに自分を投影していることに気が付き、苦笑い。

さ。

EMIRPs Today(2026-03-26)#2899 ゴーウエスト、シカ

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