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荷担か、加担か

おはようございます、さいとうです。

 小説に出てきた下りには、「、、、が荷担して」云々かんぬん。
 目に飛び込んだ記事には、「、、、が加担して」云々かんぬん。

 荷担か、加担か、今朝は、カタンの話。

 もともとは、「荷物を担ぐこと」を意味する「荷担」、そこから手を貸したり力添えをしたり、仲間に加わったりする意味にも使われるようになったと言い小説などでは「荷担」と書かれていることが多いように思います。

 ところが、最近、「加担」と書かれている場面をよく見ます。とくに社会面に載るような事件記事などでその全容が解明される過程で、「、、、が加担し」というように、悪だくみに加勢したり手助けしたりした場面では、「荷担」よりも「加担」と書かれていてはっとします。

 学校では、「かたん」の表記はどう習ったのだろう、まったく思い出せないのはいつものことです、早速、手元にある国語辞典を引いてみました。「荷担」も「加担」も掲載されており、どちらの漢字表記でも間違いではないよう。

 文化庁が公開している過去の国語審議会の議事録をみると、【語形の「ゆれ」の問題】の中で【漢字表記の「ゆれ」について】も記載されていました。

 「漢字表記のゆれを整理して,その標準的なものを選ぶうえで考えるべき事がらをあげてみれば」(同議事録より引用)と書き出され、いくつも事例が並べられる中に【荷担(加担)】も挙げられ、次のように注記されていました。

 「かっこの中のように書かれることがあるが,これらは今日ではまだ誤りとみなすべきであろう。(例示、略)これらのうち,「荷担」「決着」などは,今日では「加担」「結着」の語を記載する辞典もあるくらい、、、」
引用)同上

 この審議会の部会は、1959年(昭和34年)の開催。この頃は「荷担」が正しい表記とされているものの、半世紀以上も前から、すでに「加担」が辞書に記載されるほどに広く浸透していたようにみられます。

 現在、「荷担」も「加担」も漢字の表記で使っていて当然ということです。

 個人的には「荷担」という言葉は善悪がニュートラルな中に、負荷のかかった状況を助ける意味合いも感じて好きな類いです。ところが「加担」という表記で悪い行為に手を貸しているよう広く使われている昨今の共通認識の中では、両者の識別は難しいでしょうし、「荷担」と書いたとしてもネガティブに感じ取られる可能性があるということなのでしょう。

 これからは、書き物でも会話でも「かたん」を表したい時には、別の言葉にて置き換えた方が良いのかもしれないと感じました。

さ。

※以下を参考にしました。
※文化庁ホームぺージ
語形の「ゆれ」の問題 漢字表記の「ゆれ」について(報告)1
第1部 漢字表記の「ゆれ」について
https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kakuki/05/bukai02/04.html
「第5期国語審議会」の全体は下記に公開されています。
https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kakuki/05/index.html

EMIRPs Today(2025-11-13)#2814 荷担か、加担か

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