おはようございます、さいとうです。
昨夕、九品仏浄真寺の脇を通るときに境内から蝉の声が聞こえてきました。今年初めて耳にする夏のBGMです、暑さが増したのは気のせいでしょうか。
感じる温度が、耳に届く音で左右されるるという現象は不思議なものです。
実際には何らかの音により、それが周波数と呼ぼうが空気の振動と考えようが身体の周りの温度が大きく変化することはないでしょう。おそらく、感じているのは肌や身体の物理的な実温度ではなく、心が捉えている感性の温度だろうと思うのです。
個人により感じ方は違うのは言わずもがなですが、典型的なものを思い浮かべると、例えば、蝉の鳴き声を聞くと温度が高くなる感じがしますし、トラックやバスの発する野太いエンジン音からは熱さが伝わってきます。
一方で、川のせせらぎやそよ風に揺れる葉擦れ音には涼感を思い、うちわで扇いだときの耳元近くのササッササッと擦れる風切り音は温度が低くなる方向に作用するように感じます。風鈴の高い音も温度を下げる類いなのでしょう。
面白いのは、時に温度が上がる側にも下がる側に振れる音源もあることです。
バッタやコオロギのような草むらにいる虫たちの鳴き声がそう。多摩川堤では夏になると日中でも草むらで虫が鳴いていて太陽がぎらぎらと照る中ではあの虫の音を聞くだけで暑くなってきますが、夜に近隣のお庭に潜む虫たちが奏でるはかなげな音色は火照った感覚を冷やしてくれるようで、図らずも聴き入ってしまうのです。
蝉の声が岩にしみいるほどの研ぎ澄まされた感性には全然至らないのですが、会話が成り立たないほどに蝉がじゃんじゃんと鳴いている場面に出くわすと、ふと気温が下がるように感じることがあるのは不思議なものです。
さ。
EMIRPs Today(2025-07-08)#2728 感性の温度
