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じっくり育てる脳

 さすがに今朝は電車の中も疎ら、通勤姿よりもお出かけ姿が目につきました。ぽつりと空いていた席に座り、気兼ねなくゆっくり本を読みました。

 幼子を連れた若い家族が遊びに来てくれました。二歳の誕生日を迎えたばかりの女の子はちょこちょこと動き回り、良くしゃべる。言葉を覚えるというのは素晴らしいものだと見入ってしまいました。

 赤、青、黄や緑など色の名も知り、ぬいぐるみを掴んでは片言でそれらしき動物名を口にし、写真立てを指さしてそこに写る人の名前を話せるのですから、2年間でこれほども学習できる人間の能力に驚きます。

 ものの名前や動作を表すトントン、パオーのような擬態語の類いはつぎつぎと発せられる一方で、眠い、お腹が空いた、疲れた、などの身体の状態や感情を表すことはまだ難しいのでしょう。表情が曇りがちになり指を咥えて愚図り始めるとそろそろ電池切れる合図でした。

 AIの学習速度は日に日に速くなってきており、かつて将棋や囲碁など特定の規則や条件の中で人知を超えたかと話題になったのが遥か遠く、今では大学の入学試験も軽くこなし、造られた映像や対話もスマホやPCの画面越しでは、本物かフェイクか見分けがつかない程の精度になってきました。

 驚異と脅威も、上手に付き合うことで新しい扉が開くのだろうと感じます。

 技能教育や接遇訓練などでAIを活用する試みが始まっており、早晩、幼い子の学習においても広く活用されるのだろうと思うのですが、まだ、感情表現を行う神経網や脳の構造土台さえも出来上がっていない純粋な脳にはゆっくりと実体に向き合いながら基礎を築かせてあげたい。

 一歳なら一歳なりに、二歳なら二歳なりに時間をかけて育くまれる脳は、その後の長い人生を支えうる器を作り、多少のことでは揺らぐことのない強靭でしなやかな基礎脳力を持つのだろうと考えるからです。

 別の段にある球を指さして、赤、赤と同じ色であることを教えてくれました。振り返ると、どや顔でにやり、すでに次の成長が始まっているようです。

さ。

※雑感
 生成精度が高くなるとともに、圧倒的な情報量を活かしうるAIではペダントリー(衒学的)な行動は容易なことだと思います。知ったかぶりであったり、知識をひけらかすような動きや、またそれらが気づかれないようにすることもさほど難しいことではないように思います。
 現に簡単なAIしりとりのようなものでも適度な緩さが再現されていますし、完璧すぎない画像や映像の再現はお手の物でしょう。映画やゲームのCGも巧みなバランス感覚で工夫されているように感じます。実体を知っている脳でも受け入れるのですから、実体を知らずに育った脳にはそれらの方が実体として感じられるかもしれません。このあたりは、また、触れてみたいと思います。
 さて、明日からGWも後半に入ります。素敵なお休みになりますように。

EMIRPs Today(2025-05-02)#2683 じっくり育てる脳

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