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月: 2025年4月

  • 素材名残りを拾う

    素材名残りを拾う

     米国にて相互関税が発表されました、英語では、reciprocal tariffs。reciprocalの、reは後ろへの意味、proは前への意味です。

     昨日の「つり革」にて素材名残りの言葉への思いを書いていたら、他にもあることを教えてもらいました。「羊羹」には小豆を寒天で固めたお菓子だけれど「羊」という字が残り、木製でなくとも「木管楽器」と呼んでいると。

     探索糸口を刺激されて、案外と素材を名称に残す言葉はたくさんあることに気がつき芋づる式に思い浮かんできました。例えばつぎのような呼称たちです。 

     羊毛でなくて化繊でも「毛布」「毛氈」
     コーヒー用の「フレッシュミルク」は、中身は油と乳化剤
     蛸でない変わり種を使っても「たこ焼き」
     プラスチック製でも紙製でも「ストロー」
     天然漆に代わりウレタン塗装でも「漆器」「漆塗り」
     プラスチック製で似せた様子でも「鼈甲」
     樹脂製でもアルミ等の金属製でも「添木」
     アクリルも透明なガラス用途では「アクリルガラス」
     プラスチックで型整形されている「竹馬」「竹とんぼ」

     ゴルフクラブの、ウッドなんてのもそうでしょう、元はパーシモン(柿の木)であった素材は今ではウッドでもチタンやステンレス、カーボンが主流です。コーヒーもそう。コーヒー豆由来でなくても、植物性素材で入り焦がして飲む茶のことを、たんぽぽコーヒー、大豆コーヒーのように呼んでいます。

     道路と歩道の境にコンクリートの「縁石」、セラミック製のホットプレートで作っても「鉄板焼き」、紙でなくとも「包装紙」「紙吹雪」などなど。

     素材名残りのメカニズムは、天然素材のものが人工材に置き換わることによるものが圧倒的に多いのですが、中には「たこ焼き」「ストロー」のようにその言葉自体が意味や機能の範囲を広げて定着した場合もあるようです。

     ああ、「糸口」の糸も素材の名残りかもしれませんね。

    さ。

    ※雑感
     言葉の進化はつくづく面白いものです。時代とともに、言葉が変化を遂げながら生き残る「言葉のサバイバリズム」はしばしば取り上げていますが、このように素材の名残りが持ち続ける言葉には、20世紀の工業社会の発展がもたらしたものが多いように感じました。さてさて、相互関税はどうなることやら。

    EMIRPs Today(2025-04-03)#2663 素材名残りを拾う

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