出先で立ち寄ったコンビニでは、ゴミ箱がテープで封印されていました。「当店で購入した商品のゴミは、店員にお渡しください」との貼り紙。
どういうことだろうか、ホットコーヒーを飲みながらしばらく様子を観察してみました。長い砂浜に沿う海岸通りに面した立地ゆえ、ひっきりなしにクルマが駐車場に滑り込んできました。家族ずれからカップル、大学生らしきグループもあり、観光でドライブを楽しんでいる雰囲気が溢れ出ていました。
扉の近くにゴミ箱が置いてあるのは、店舗網のブランドや売場規模、立地条件に違わずお決まりのことでしょう。その比較的広いそのコンビニでは店内側に設置されていました、ただし投入口はテープで封印されていました。
眺めていると店に入ってくる半分近くが手にゴミを持っています。運び担当はグループに一人が相場のようで空き缶であったり、ペットボトルであったり、お菓子やパンの包装、弁当のガラまでみかけました。きょろきょろと左右を見渡しゴミ箱を見つけて近づいて、封印されている様子に曇った顔や困った顔。
「家庭ごみを持ち込まないでください」との訴えはしばしば見聞きしますが、観光地におけるゴミの持ち込み実態はこれほどになっているのかと認識をあらためました。先日、登山口にある駅前で「山のルールだから」と空き容器回収箱を併設しない自動販売機に直面した際には売るのに回収しないことに噛み合わない感覚を持ちましたが、個人によるゴミ物流は想像以上に根が深そう。
ゴミを手にした人たちの多くは、封印されたゴミ箱を見た途端にその足で駐車場に戻り、しばらくすると手ぶらで店に入ってきました。コーヒーを一杯飲んでいる僅かな間に同じ光景を数回も目にしたのですから、店舗の営業日や時間を考えると相当の持ち込み嵩になるのでしょう。
飲み干したコーヒーカップの廃棄をお願いすべく店員に声を掛けました、接客に忙しく首だけこちらに向け「そこに置いておいてください」と笑顔でした。
「ありがとうございました」、お礼を言い、店をあとにしました。
さ。
※雑感
廃家電に含まれる希少金属を「都市鉱山」と呼んで回収するように、廃油やペットボトルなどに含まれる油を「都市油田」と呼びリサイクルが進められています。家庭廃油の回収だけでなく中食用の弁当や総菜、食堂で排出される廃油を燃料にクルマを走らせる動きや、ボトルトゥボトルと呼ぶペットボトルを回収し新たなペットボトルに再生する水平リサイクルは、現代の社会生活を維持していく中では必修科目であり、もっと理解すべきなのでしょう。
ゴミという感覚と、資源やその回収という取り組みのその端境に、大切にすべき概念のようなものがあるように感じます。上手に表すことができないだろうかと考える日々です。
EMIRPs Today(2025-01-10)#2608 封印されたゴミ箱の事情
