EMIRPs Today(2020-07-15)#1521 ボタンを突っつく

おはようございます、さいとうです。

目の前を歩いていたご婦人がエレベータの前で立ち止まりました。おもむろに(↑)ボタンを傘の先で突きました。

誰も見ていないと思ったのだろうか、大人がやんちゃななことをしている。装いを眺めると帽子に眼鏡、顔が半分隠れる大きいマスクに肘まである手袋、全身完全防備でした。ああ、ボタンに触れたなくないのだとわかりました。

企業の収益や経済を動かすための販促施策は、直接的なものも間接的なものもあります。アイドルの総選挙や握手会の権利を付与した商品販売、限定や先着の半額セールなどは前者の典型です。観光施設の整備補助などは後者の類。

「Go Toキャンペーン」は諸説紛紛ですが、22日から始まることは堅そう。

この施策の難しいところは、還元を享受する利用消費者とサービスを提供することにより経済が回る事業者という受益効果とは別に、同宿泊や移動交通サービス経済と異なる場面で影響をうける可能性があるからに他ならない。自分の力の及ばないところで、望まないことが進むことへの生活者の心情。

大好きな映画のひとつ「かもめ食堂」の中で、フィンランドのヘルシンキで少ない来客のなかでも楽しそうに日本食店を営む主人公は自らの生き方を、「やりたくないことをやらないだけなんです」と答えます。

ご婦人は、多くの人が押したであろうボタンを触りたくなかったのだな。観光や交通業界の弾み車を確実に回すであろう「Go Toキャンペーン」では、同時に、自衛の範囲を超える部分の対応策を促す仕掛けも必要そう。

エレベーターのドアがすっと開いて、ご婦人は箱に乗り込んで行きました。
せめて、安心してエレベータのボタンを押せるようになりたいものです。
(↑)。

さ。

※雑感
それにしても、あのご婦人はすぐ先にあるエスカレーターや階段を使わなかったのは何故だろう。疑問は残ります。守りに入る思考が強くなると、周りが見えにくくなることは良くあることだと思うのです。
社会的な思考がシュリンクしてしまう前に、真っ当な打ち手が必要そう。

EMIRPs Today(2020-07-08)#1516 ひこばえにほっこり

おはようございます、さいとうです。

オフィスで育てている観葉植物ブラッサイアが天井に突き当っていました。最近は新しい葉が出る度に行き場を探すようにくねくねと畝っていました。

葉をすべて落として、目の高さほどに幹を切り落としたのは、ひと月ほど前。先日、幹の途中から葉っぱの赤ちゃんが芽を覗かせ始めました。

植物の生命力には、いつも驚かされます。このブラッサイアが社のオフィスにやってきて10年ほどになりました。当初、幹は麺棒くらいで背丈ほどの高さでしたが、背は1メートル半ほど伸びて幹もペットボトル大に逞しく育ちました。

ばさばさと枝葉を落とし始めた時、遠巻きに眺めていたスタッフがざわざわ。

どうやら長らく癒しをもたらしてくれた緑が捨てられると思ったようでした。何しろ、一番大きい葉は40センチ近くの長さになり、手のひらを広げたようになる掌状複葉も10枚ずつくらい開く、そこにあって当たり前の存在でした。

「大丈夫、そのうち新しい葉が出てくるから」。
素っ裸にされたブラッサイアを目の当たりにして、半信半疑のようでした。

ここまで育っていると、鉢植えと言えども根がしっかりと育っていますから、枝葉を落としたからと言って枯れることはめったになく、2,3か月もするとむくむくと動き始める。「待ってるぞ」、幹を撫でて水をやりました。

さて、幹を突き破ってきたのはマッチ棒の先ほどのちっぽけな葉。エネルギーを集めたこと一目でわかる瑞々しい黄緑色、生命力が漲ります。

これも蘖(ひこばえ)と呼んでいいのかな、こんにちは。ほっこり。

さ。

※雑感
「マッチ棒の先」なんて表現は、もうとっくに古典なのかもしれませんね。火を使わないのでマッチどころか、ライターもめったに目にしない暮らし。マッチ棒の先の大きさをイメージできるのはいくつくらいまでだろう。昭和生まれと平成生まれあたりに境い目があるような気がしますね。

EMIRPs Today(2020-07-06)#1514 週末の寓話

おはようございます、さいとうです。

週末が投票日だった都知事選は、街頭演説もなく、とても静かな選挙戦。開票から瞬く間に小池氏再選と当確の報。狐につままれたような新しい選挙。

土曜日の朝、なんだか無性に稲荷ずしを食べたくなってきました。週末にまとめている買物に向かいながら、すっかり口は甘じょっぱい感じ。お揚げを買えば、ご飯を炊くだけでなんとかなりそうだ。

稲荷ずしもお握りとおなじように三角と丸型がありますが、スマホを覗くと、稲荷ずし用のお揚げは正方形のものを使い、斜めに切るか縦に半分に切るかで三角形と俵型が決まるとありました。良し、三角がいい。

ところが店頭に並ぶお揚げをみると、あの封筒のような長四角のものばかり。んん、算数の図形問題だ。そうか、長方形でも両端を使えば、四角い俵型なら作れそうだぞ、十枚一束のお揚げを手に入れました。

ざるに並べ湯抜きして一枚を3つに切り分けるとちょうどよい大きさでした。真ん中の部分は、細長く短冊に切っておいて冷凍しておくことにしよう。片手鍋に適当に並べたお揚げをお砂糖とお醤油、落とし蓋で炊き上げました。酢飯には紅生姜を細かく刻んで白胡麻と一緒に混ぜ込んでおきました。

小一時間、十枚の両端を使ったのですから20個ものお稲荷さんができました。卵焼きと白菜の漬物と昆布の佃煮を並べて完成。お昼ご飯に間に合った。

さてまだ温かい一つを摘まんで頬張ると、じゅわあと口いっぱいにあの感じ。油の残り加減も、ご飯の詰め具合も、甘さも、醤油も、いい具合です。

ええ、こちらは狐につままれたわけではありません、自分の好みですから。

さ。

※雑感
狐や狸は子供の頃の童話にはよく登場しましたが、実際は動物園くらいでしか見たことがない。大学生の頃に北海道で野生のキタキツネを見かけたのが貴重な体験ですし、狸に至っては見たこともありません。狐と狸の化かしあいは、寓話の世界の話。

EMIRPs Today(2020-07-01)#1511 レジ袋は入用ですか

おはようございます、さいとうです。

有料のレジ袋は必要ですかと、女性の合成音声が問いかけてきました。今日からレジ袋が有料へと移行したことをあらためて知ります。

レジ袋の有料化の動きは、理解が難しい。

有料でもレジ袋を使って欲しいのか、レジ袋は使わないようにして欲しいのかどこか煙に巻かれたように感じる人も多いのではないでしょうか。

レジ袋が路上に落ちていたり、風に飛ばされていたりすると、ああ、散乱してしまうと嫌な気持ちになるのですが、そのことと有料にする動きがどうしても結びついているようには思えないのです。

個装や外箱を廃してパッケージを簡素に改めたり、賞味期限切れの廃棄処分等のフードロスを減らしたりする取り組みは、直に効果が見えることもあり、自分もその動きに歩調を合わせようと心掛けるようにしています。

ぼくの中で、以前から決めている「レジ袋基準」は3つ。

辞するのは、キオスクならば裸で商品を渡されるミントや喉飴などを買う時。貰うのは、菓子パンやお握りなど包み紙がゴミになるため消費後にまとめて廃棄することが望ましいと思う場合。そして自分の手元にやってきたレジ袋は必ず身の回りのゴミを廃棄する際のごみ袋として活用すること。

さて、ひとつ前で精算していた男性がごそごそしながらレジ前を離れません。お弁当と総菜と紙パックの飲み物、さらに店員からお箸とストローを渡され、財布とレシートも一緒に両手で持とうとして、上手く掴めないよう。

レジ画面からは、次の「有料のレジ袋は、、、」との明るい声が響きました。隣でレジ袋に朝の買い物を詰めてもらった女性が、先に出ていきました。

さ。

※雑感
十代のころから鞄よりも袋好きなので、買物トートなんて言葉を知る前から、一澤帆布の袋を愛用し、最近は使わないときには卵一個ほどの大きさになる、シートゥーサミットの袋を買物に持っていったりします。
まだ町の商店街に八百屋や乾物屋があったころ、買った品を古新聞にぽうんっと放り込み、くるくるっと丸めて「おおきに」と声をかけて手渡す若主人。格好良かったあな。買ったものを包むのは、それで良いように思うのです。

EMIRPs Today(2020-06-30)#1489-1510 2020年06月配信分


EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

今朝、胡蝶蘭の最後の蕾が開きました。四月頭から咲き始めて、丸三か月を費やして満開に、2020年は57輪を数えました。

ステイホームという言葉が、もうどこか遠いことのように感じます。

マスクを着けて、人と間隔を空けて、黙って整列する。

街ではそんな情景が日常になりつつあり、それ自体が窮屈を感じるだけでなく、同時に経済的荒波は、仕事面も、暮し面も、生活者個々人に襲いかかってきて、経験したことのないストレスには、表現する言葉や方法を探すのにも一苦労します。

ただ、時間ばかりが過ぎていき、ステイホームも遠く感じるのかもしれません。

6月末は、夏越の大祓。
この時期、数日間だけ、神社に藁を束ねた茅の輪が設えられています。会社の地元にある神社に脚を運びました。

半年間の穢れを祓い、無病息災を祈るという大祓。
今年は自分目線でなく、世界中が良くなるようにと、祈りました。

さ。

2020.06.01 1489 宇宙の旅へ
2020.06.02 1490 足元劇場
2020.06.03 1491 押しピンって何
2020.06.04 1492 レジ袋の値ごろ感
2020.06.05 1493 湘南の海を想う

2020.06.08 1494 ぼちぼち日曜日
2020.06.09 1495 生保も弁当レンチン加減
2020.06.10 1496 きっかけ
2020.06.11 1497 傘の内
2020.06.12 1498 香香はもう3歳

2020.06.15 1499 アジサイの工夫
2020.06.16 1500 夏みかんの皮
2020.06.17 1501 クマと共棲
2020.06.18 1502 おにぎり
2020.06.19 1503 県境越えを新型車両で

2020.06.22 1504 羊飼いと狼
2020.06.23 1505 仮想は速さが勝負
2020.06.24 1506 家電に見る暮らしっぷり
2020.06.25 1507 Take Fiveを聴く
2020.06.26 1508 旅は眺めるために

2020.06.29 1509 椎茸と昆布
2020.06.30 1510 バナナの誘惑

EMIRPs Today(2020-06-29)#1509 椎茸と昆布


おはようございます、さいとうです。

梅雨の晴れ間。街の緑が美しい。
昨日の雨水を、たっぷりと吸い上げたのしょうね。

キッチンの棚にほったらかしになっていた、どんこ。そう冬の干し椎茸。何しろ大ぶりのガラス瓶の中に納めてあるので、外から見えてしまうのです。乾物なのですぐに傷むことはないでしょうが、恨めしそう。

とある週末に、佃煮を作ってみることにしました。

以前、抱えるほどいただいた利尻の昆布があったので、これを使うとしよう。どんこは水で戻す方が美味しいというので、朝一番で器に浸しておきました。昆布は出し殻でいいそうですが、今日は贅沢にそのまま戻します。

半日ほど用事をすませて見に行くと、椎茸の戻し汁は黄金色に染まりました。軸を切り取って洗ってみると、瓶の中でのかちこち、からころが嘘のように、柔らかくなっていました。昆布も箸で採りやすい大きさに切っていきました。

醤油、酒、砂糖を好みに合わせて煮切っていきました。さすがに昆布に火を入れるので磯浜の匂いが漂います、次第に水分が少なくなり、火を止めました。粗熱をとり手頃な容器に移しました。冷蔵庫で数日寝かせて馴染ませました。

さて、一週間。冷蔵庫から取り出して豆小皿に載せてみました。

見た目はいい感じに整いました。さあ、いざ試食。
初めての佃煮にしては、上々の出来でした。

さ。

※雑感
今日は「佃煮の日」です。佃煮は、東京の佃島で育まれた料理ですが、元は、徳川家康が大阪摂津国佃の漁夫33人を当地につれてきたことに由来する。「佃」は大阪の村の名、漁夫が東京に移り住んだ際に幕府より許された干潟に築島し「佃」にちなんで佃島となった。その佃島にある住吉神社の起源、1646年6月29日 にちなんで「佃煮の日」。

乾物にしろ、濃く煮しめた佃煮のようなものにしろ、食の保存の知恵は素晴らしいといつも思うのです。機会をみて触れてみたいと思います。

EMIRPs Today(2020-06-25)#1507 Take Fiveを聴く

おはようございます、さいとうです。

梅雨の夜、こんな日には心が揺れる。Take Fiveを聴きたくなりました。ライブラリになかったのでAmazon Musicを覗くと、すぐに見つかりました。

サックスが奏でる独特の旋律、ベースと刻むピアノにドラムソロが入る有名なジャズの曲です。カバーも多くありますが、やはりオリジナルが聴きたい。デイブ・ブルーベック・カルテットの録音盤がありました。

初めてしっかりと聴いたのは、まだ京都で学生を過ごしていたころでした。急速に普及し始めたCDに向け音楽レーベルが積極的に音源展開していた頃で、過去の名録音盤を次々にCD盤とする動きが流行っていました。

出席もらうためだけに出た一般教養の講義を大教室の最後尾で眺めていた時、隣に座った友人のウォークマンからサックスの旋律が漏れてきました。これは何なの。テイクファイブ。ちょうど持っているから貸してあげる。鞄をごそごそ探ってCDを取り出すと、手渡してくれました。

家に帰ってあらためて自分の部屋で聴いてみました。それまでも、CMなどで使用されたものを聞いたことはあったものの、それがデイブ・ブルーベック・カルテットというミュージシャンが演奏するTake Fiveというジャズだと、初めて知ったのでした。

ドラムが静かに誘い始め、ピアノが重なり、サックスが躍りました。

ああ、いつ聴いても引き込まれる。
梅雨の夜、ひとときのジャズクラブ。

さ。

※雑感
調べてみると、Take Fiveの納められたアルバムTime Outは、1959年6月25日に録音されたそう。ちょうど61年前の今日の作品なのか。ぼくよりも古いぞ。作曲したサックス演奏家のポール・デスモンド氏は鬼籍に入り久しいですが、当時、どんな心情でこの5/4拍子の名曲を書かれたのでしょうね。彼が現代社会を観たら、とんでもない旋律を閃くのかもしれないと思うのです。もう一度、繰り返して聴いてみました。

先ほど、Amazonをみると、ストリーミングのAmazon Musicでも聞けますが、CD盤も¥1,085-で売られていました。いい時代だなあ。

EMIRPs Today(2020-06-22)#1504 羊飼いと狼

おはようございます、さいとうです。

週末、ひさしぶりに都県境を渡って横浜までポタリングしました。優しい潮風が吹き込むカフェで、ひとやすみ。遠くに風力発電が回ります。

19日に、総務省がコロナをテーマにした情報流通調査の報告をまとめました。5月13、14日に、ウエブアンケート形式で調べられた結果です。果たして、この事態に多くの人は、何を信じたのでしょう。気になって読んでみました。

まずは何を信じたのか、使われたメディアは上位から次のように並びます。
・民間放送(71.6%)>Yahoo!ニュース(62.6%)>NHK(50.5%)
ところが信頼できる情報源やメディアを順に並べると次のようになります。
・NHK(43.7%)>政府(40.1%)>民間放送(38.0%)

民間放送は情報源としては70%超が利用するのに、信頼は40%を切るのか。

また、いわゆるフェイクニュースやデマについても調べられています。問いは至ってシンプルで、例えば「新型コロナウイルスは熱に弱く、お湯を飲むと予防に効果がある」のような予め準備された17の間違った情報や誤解を招く情報について、「正しい情報だと思った・情報を信じた」かを尋ねます。

約30%の人が、一つでも「正しい情報だと思った・情報を信じた」を選んでいます。若い世代ほどフェイクニュースやデマを信じた人の割合が高く、年齢とともに低下する傾向にあります。

年齢層  一つでも信じた
15~19歳 36.2%
20~29歳 34.4%
30~39歳 31.7%
40~49歳 29.4%
50~59歳 25.8%
60~69歳 20.0%
全年代  26.8%

この数に、さらに、ひとつでも「正しい情報かどうかわからなかった」を選んだ人を足すと、実に全体の約77%の人が該当することになり、全年代を通じて70%を超え、判断がつかない情報に触れた人が思いの外に多いことが浮き彫り。

年齢を重ねるとともに、
「俄かに信じることはないが、信じて良いのか判断に窮する」、
ようになるということかもしれません。

まだ温かいデニッシュの中には、ブルーベリーのジャムがたっぷり。
淹れたての珈琲と一緒にいただきました。
美味礼讃。ほんものでした。

さ。

※データは、総務省「新型コロナウイルス感染症に関する情報流通調査 報告書」より引用しました。

※雑感
報告書には、他にも興味深い内容が溢れていました。
フェイクニュースやデマは、「Twitter」(57.0%)や「ブログやまとめサイト」(36.5%)で見かけたという答えが上位に来ます。
情報を共有、拡散した経験では、若い世代ほどその傾向が強く、なんと30歳未満では40%を超える人が共有、拡散したと答えています。
情報流通が溢れる時代には、自分で審美眼を磨く必要があるとつくづく。

※総務省 ホームページ
新型コロナウイルス感染症に関する情報流通調査 報告書
https://www.soumu.go.jp/main_content/000693280.pdf
(概要)
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban18_01000082.html

EMIRPs Today(2020-06-16)#1500 夏みかんの皮

おはようございます、さいとうです。

冬場にたくさん実る蜜柑の名前を尋ねると、「夏みかん」と教わった。幼い耳にも聞き間違いでないことくらいわかるから、どこが夏なんだよと。

先日、寝かせてあった夏みかんが甘くなったからと箱で送られてきました。早速、皮を向いて食べてみると果汁もたっぷり、爽やかな甘さでした。

残った皮を眺めると傷みもなく意外ときれいで、厚みもそこそこあります。家庭の果樹なので農薬の心配もないのでオレンジピールを作ってみることに皮の汚れを取り除き、食べやすいように7、8ミリの幅に切り整えました。

何度か吹きこぼしてあげるとやがて外皮は半透明になってきて、その裏側にある白い中果皮(アルペド)も、オレンジ色に染まってきました。あとは適当な量の砂糖を入れて煮詰めていくのですが、今回はてんさい糖を使いました。

しばらく煮てあげて、おおよそ浸透したら火の仕事はおしまい。あとはトレーにならべて表面がさらっとするまで自然乾燥、そう干します。売り物のように柔らかいうちに粉砂糖をまぶしても良いのですが、なるべく自然な風合いに仕上げようと自然仕上げに徹しました。五日ほどで表面がからっとしました。

口に放り込み噛んでみました。HARIBOのくまグミより噛み応えがあるけれど、スルメイカよりは柔らかい。何度か噛み進むと口いっぱいに蜜柑の薫りが広がりました。2、3個も食べると部屋中に香りが漂います。舌先に少しぴりぴりとするリモネンの刺激が、ゆっくりと薄れていく余韻も楽しい。

初めてのオレンジピールづくりにしては、なかなかの仕上がりににんまり。

夏みかんピールはBECKのガラス容器いっぱいに作ったのですが、蜜柑の風味とリモネンの刺激が癖になり、日に日に減ってきました。

夏みかんのピールは、梅雨みかんピールで終わりそうです。

さ。

※雑感
蜜柑の皮にはリモネンという油分が含まれています。ゆず風呂で身体があたたまるのはこの成分のおかげだそう。消化機能を助けたり、抗菌の作用したり、ウイルスや感染症にも効果があるそうです。レモンや金柑などを食べたあとの刺激も、蜜柑の皮をむいた時のあのすっとした感じもリモネンだそう。

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今朝のコラムで、通算1500話になりました。いつもお読みいただき、また、ご意見やご感想などをお寄せいただき、誠にありがとうございます。励みになります。感謝。
一人の感性を通して社会の移り変わりを継続的に見ておくことにより、視点や立ち位置にぶれのない現代の記憶もできるように思います。まあ、書くことと同じくらい食べることも好きですから、少し、食いしん坊に寄っていることはご容赦ください。

EMIRPs Today(2020-05-08)#1473 母の日に想う

おはようございます、さいとうです。

今週末10日は第二日曜日にあたるので、母の日。例年は特に何もしないのですが、今年は何かしようかと気持ちが動きます。

半世紀も人生を歩んできて、やっと自分が見聞きしたり知りえたりしたことや体験したことよりも、想像することもできない未知のあれこれの方が圧倒的に多いという事実を理解するようになりました。

えっ、今頃何を言っているの、その歳まで気が付かなかったのかと指摘されるとまったくその通りです。自分の理解が届く範囲で物事をみてしまいがちで、その外に拡がる無限の量感はまったく掴むことができないと知るのです。

加えて、対話にしろ、体験にしろ、あるいは読書や鑑賞にしろ、新しいことに対峙してそれを吸収するにはそれ相応の時間を要することも理解してしまい、その結果、自分のもつ24時間をどう使うのが良いのかと思うです。

子供の頃、そろそろ寝る支度をしていると、凡そその日の家事を片付けた母が食卓に本と帳面と鉛筆を広げて、何やらごそごそと始める姿を見かけることがありました。宿題があるわけでも、試験があるわけでもないのに。

横顔は嬉しそうだ、このまま布団に入るにはどうも気になって仕方がない。となりの椅子に腰かけて尋ねてみるのです、「なにをしているの」。

「ああ、これはね」、手を止めて教えてくれました。理解できない内容も多かったのですが、楽しそうに話す説明を聞くのが好きでした。

そして、最後には、いつも決まった言葉で締めくくられました。
「はい、そろそろ寝る時間」。

今思うと、そこにはまさに新しい知識に触れて体験吸収している女性がいて、誰もが寝静まった後の自分が眠くなるまでの僅かなひと時が、彼女にとっての至極の時間だったのかもしれません。

さ。

EMIRPs Today(2020-05-07)#1472 どこでもドアで峠へ


おはようございます、さいとうです。

開店準備で店舗前を清掃している若者、マスク越しの横顔が嬉しそう。宣言は延長される中、街は動き出そうとしているのでしょうか。

この一週間は、自宅で過ごした方が多かったと思います。読書や映画鑑賞、友達とネット越しのパーティも良いものですが、どうしても、運動不足です。スマホの歩数計を眺めてみても、数百歩で留まる歩数には驚くばかり。

そこで、自転車で「峠」を上ってみることにしました。例のロードバイクのeスポーツに使われるローラー台を使って、書斎でサイクリングするのです。

小手調べは、かつて何十回も上ったことのある京見峠。金閣寺の北辺りから、周山の方に続く旧街道で、丹後丹波からの旅人が最初に都を一望した峠だそう。

バードビューの映像に載ったコースをゆっくりと進みます。坂がきつくなるとペダルが重くなり、道の斜度や曲がりに合わせて周りの木々や眺望も動いてくれるのです、九十九折を曲がるとパッと開けて京都市街が一望できました。

中学生の頃よりも笑える程度に時間がかかったものの、無事に登り切りました。これは面白い、次の峠に挑んでみることに。軽井沢に向けて碓氷峠、神奈川県秦野にあるヤビツ峠、東照宮から中禅寺湖へと日光いろは坂を上りました。

思い立って海外に、イタリア北東のドロミテ(伊:Doromiti)を上りました。スピードが速くなると景色が流れるし、地道に入ったらガタガタ振動まで伝わってきて臨場感たっぷり。追い上げて来たのは、コペンハーゲンに住んでいる自転車乗り、頂上は獲ったものの下りに入るとさっそうと抜かされました。

現地までの移動時間がゼロ、書斎で楽しむ世界各地のヒルクライム。
ああ、「どこでもドア」が手に入ったようです。

さ。

※雑感
ヴァーチャルライドは、様々な楽しみ方があるよう。リーダーが主催するレースやグループライドもあれば、ユーザー同士が待ち合せて乗るようなミートアップライドもある。ロードバイクの車輪を外して、装置をつけるだけですから準備も楽ちんです。同じ時間に、同じコースを走っているユーザーがいたら画面上に現れてきて、会話も楽しめます。ぼくがGWに上ったのは次の峠。もちろん「超かめさん」です。

碓氷峠/群馬・・・・軽井沢まで旧中山道を。600メートルほど上る。
ヤビツ峠/神奈川・・足柄近くにある峠。600メートルほどくねくね上る。
京見峠/京都・・・・丹後道、北山を超え最初に「都が見える」、標高400。
長坂峠/京都・・・・鴨長明の方丈庵跡近くにある激坂。標高300。
いろは坂/栃木・・・日光の中禅寺湖に向けての上り。400メートルアップ。
ドロミテ/イタリア・ベネチア近くアルプス。標高1500へ400メートルアップ。

EMIRPs Today(2020-04-30)#1450-1470 2020年04月配信分

EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

テレワークやリモートワークと呼ぶ、一連の在宅勤務は大歓迎です。

何しろ、首都圏で働く際に最大級の課題のひとつである「通勤」を、風船に針を刺した時のように、瞬時に消し去ってくれたのですから。

政府が5年毎に実施している社会生活基本調査によると、首都圏の平均通勤・通学時間は、つぎのようです。

全体)東京都 42分、神奈川県 46分、埼玉県 41分、千葉県 43分。

通勤時間だけに絞るため、通学を除いた時間が反映がされているであろう「6歳未満の子供をもつ夫婦世帯」を対象に限るとつぎのよう。

推計)東京都 65分、神奈川県 89分、埼玉県 84分、千葉県 87分。

4都県の単純平均で81.25分、5日分を掛け算して週に直すと6時間50分になり、月あたりに直すと24時間を超えて約1日に相当する。一日の労働時間を8時間とすると、3日分の活動時間が手に入ったことになります。

小麦粉やイーストが飛ぶように売れているのもよくわかりますね。

カード会社の会員ステータスでは、シルバーの上にゴールド、その上にプラチナやブラックがありますが、この新しく手に入れた時間は限られた期間の黄金週間の上を行きそう。

ぼくにとっては、プラチナ・アワーです。

さ。

2020.04.01 1450 4月1日の風物詩
2020.04.02 1451 桜に似合うバス
2020.04.03 1452 4月4日は何の日

2020.04.06 1453 蕾が咲き終わる前に
2020.04.07 1454 3月に売れたクルマ
2020.04.08 1455 新緑街道始まる
2020.04.09 1456 老婆の話し相手
2020.04.10 1457 街の音

2020.04.13 1458 詳しくなりたい
2020.04.14 1459 そっくり
2020.04.15 1460 馴染む風景
2020.04.16 1461 疑似と本物
2020.04.17 1462 煮豚を作った

2020.04.20 1463 週末の住宅街
2020.04.21 1464 藤は右か左か
2020.04.22 1465 計る
2020.04.23 1466 読書、嫌いだったなあ
2020.04.24 1467 貿易に見る物の移動

2020.04.27 1468 黄金な巣ごもり
2020.04.28 1469 深い時間よりも

2020.04.30 1470 優しい言葉で表したい

EMIRPs Today(2020-04-13)#1458 詳しくなりたい


おはようございます、さいとうです。

プランターから、今年も羊歯(しだ)が芽をもたげてきました、テラスの緑。同じようにくるくるっと巻いているのに、よく観ると3つの種類がありました。

少し先の方の植栽に真っ赤な花が咲いているのが見えました。近づいてみると皐月(さつき)のよう。いやまだ四月の半ばだから、つつじなのかなあ。さつきとつつじの違いは、正直、よくわかりません。ほぼ、一緒に見える。

詳しくなると見分けることができるようになる。数を重ねると詳しくなるのかと言えばそうでもないのが面白いところ。経験を重ねるだけで済むではない。違いや特徴を意識することが、詳しくなる勘所でしょうか。

先日、インターネットラジオを物色していた時に、クラシックを多様な切り口で縛って流しているそこそこの音質の局にたどり着きました。バッハやベートーヴェンなど作曲家縛りもあれば、室内楽ばかり、バロックばかりなど様々。

なかに、チェンバロ専門部がありました。古典的な打弦特有の軽やかな音により構成される旋律は、BGMとして流すには心地よい。しばらくは、チェンバロ祭り。チェンバロとハープシコードは同じ楽器のことだと思っていたのですが実は別物なのですね。音だけで違いがわかるよに詳しくなりたいものです。

さて、羊歯の周りを埋めていた草たちを抜き取ってあげました。
暑い夏の日にも、緑の涼を運んでくれるのが楽しみです。

さ。

※雑感
野草や山菜に詳しい人は羊歯の種類を見分けたり、る新芽をみて瞬時にワラビだ、ゼンマイだと知ることができるのでしょうし、さつきとつつじも、庭木や盆栽を手がけていれば、簡単にわかるのでしょうね。好きこそものの上手なれと言いますが、自宅にいる時間の多い今だからこそ、漫然と過ごすのではなく、意識して「詳しくなる」のも良いかもしれません。

EMIRPs Today(2020-04-09)#1456 老婆の話し相手

おはようございます、さいとうです。

いつもは開店準備に忙しいスターバックスも今朝は静まりかえっていました。扉の内側に置かれた黒板に「当面の間、営業を休止いたします」と、ポツンと。

コンビニのレジでは、80代半ばくらいの老婦人が店員と話し込んでいました。サンダル履きで手には牛乳と新聞、近所の方なのでしょう、時折見かけます。話し声は店内に響きわたり、聞き役の青年店員はうんうんと首を縦に振っています。

このお婆さんは、きっと誰かと何か話をしたいのだろうなあ。

複数人数が互いに話をすることが会話であり、二人が向き合って話をすることが対話だとすると、お婆さんが求めているのは対話だと思うのです。誰かと向き合って、自分のことを聞いて欲しいのではないだろうか。

テレビを点けても、新聞を開いても、人生で聞いたことがないような出来事のあれやこれやが溢れている上に、不要不急の外出は控えるようにと知事の声に、毎朝の買物がせめてもの貴重な外との情報交換の場なのかもしれません。

精算を済ませて珈琲用の紙容器を受け取っても、彼女はまだ熱心に話をしていまいした。ぼくが大きいサイズに淹れ終わるころ、お婆さんが店を出ていきました。

「人と人との接触を最低7割、極力8割削減」。

情報リテラシが高くて活動力ある世代でも、しんどいなあと思うのですから、年配の方々が感じる不安や負担は相当のものなのでしょう。待ったなしで、心のケアが必要なように思いました。

さ。

EMIRPs Today(2020-04-03)#1452 4月4日は何の日

おはようございます、さいとうです。

3月3日は桃の節句で雛祭り、5月5日は端午の節句で鯉幟が思い浮かびます。明日は4月4日で月と日がぞろ目となるのだけど、桜の節句なんてあったっけ。

雛人形と鯉幟に挟まれた4月4日は、4と4を合わせて「しあわせの日」と言い、そしてもひとつ、4月4日は「どら焼きの日」に制定されています。

「どら焼きの日」を提唱したのは、鳥取県にある1958年創業の丸京製菓だそう。どら焼きを食べて幸せになろうとの思いが込められているそう。同社は1989年にどら焼きの製造を始め、今では一日に30万個、年間1億2000万個を製造し、どら焼きと言えば丸京製菓と知られるように。

2008年に同社のある鳥取県米子市がどら焼きの生産量で日本一、つまりは世界一の生産地となり、今や北米も欧州もアジアや豪州へも輸出しているそう。

小さい頃、どら焼きと言う呼び名を知りませんでした。おそらく関西出身の同世代や年配の方は、三笠(みかさ)と聞く方がピンとくると思うのです。丸いカステラ生地で餡子を挟んだ姿を、奈良県にある三笠山を見立てた名前。

「ミカサ、食べるか」、祖母の口から出てくるのはどら焼きではなく三笠。だから、ぼくの中では厳密には「三笠」は小さいころに食べていた思い出の菓子の味で、「どら焼き」は大人になってからのモダンな新種です。

丸京製菓が「どら焼き」製造を開始した1989年は平成元年ですから、ぼくが社会人になった年にあたります。平成が始まり、社会人になって、いつしか三笠の記憶は影を潜めて、「どら焼き」がこのお菓子のこととなりました。

ああ、「どら焼き」を食べたくなってきました。
お昼休みにでも探しに行ってみるか、クイーンズ伊勢丹にあるかな。

さ。

※雑感
最近は、栗の入った上等な仕立てやプリンを挟んだどら焼きまでありますが、ぼくの好みは、ごくごく一般的なもの。餡子は粒あんで少し塩味を感じるくらいが良い。
作り手によって、皮の表面が少し湿っぽくて食べ終わったあとに皮の残りが指先にくっつく場合がありますね。あれは、いつも睨めっこ。お絞りで拭いたり、手を洗えば済むものですが、ついつい、子供のようにペロッと、ね。

EMIRPs Today(2020-04-02)#1451 桜に似合うバス

おはようございます、さいとうです。

権之助坂の半ば目黒川に架かる新橋のあたりが、ふわっと明るく膨らみました。上流も下流も、右岸も左岸も桜が咲き満ち満ちて、朝陽に白く輝いていました。

目黒通りを走っていると、未来感たっぷりの路線バスが通りました。ボディは黒ガラスで覆われ、天井に何かの装置を載せて、胴体には「H2水素」と大書されていました。トヨタの燃料電池バス「SORA」でした。

先日、東急バスが4月1日から路線運行に初めて燃料電池バスを導入すると発表されていました。東98系統という東京駅南口と等々力操車所を結ぶ路線に投入されたよう、目黒通から霞が関を抜けて東京駅に向かうバスです。

路線の端から端まで全線カバーするダイヤが、平日に上り下りともに4本を編成されており、ぼくが見かけたのは上りの始発だったよう。等々力操車場を6時50分に発車し、8時頃に東京駅に到着する通勤バスでした。

すれ違いざまにバスの車内を覗いてみたのですが、乗客はぱらぱらのよう。そうそう、目黒通のバス路線はかつて見たことがないほど通勤通学客が少ないのです。せかっく導入された真新しい燃料電池バスなのになあ。

まてよ。これほど空いているなら、楽ちんに座ってみるチャンスだぞ。オフィスの前の道路も通って行くバス路線なので、一度、乗ってみようかな。乗り物好きの血が騒ぎます。

静かに疾走する燃料電池バスの窓から、満開の桜を眺めるのも良さそうだ。

さ。

※雑感
この燃料電池バスに取り付けられたナンバープレートは「・109」でした。希望ナンバー制度を使って、「とおきゅう」ナンバーを取得されたのですね。東急バスの思い入れを感じます。

EMIRPs Today(2020-03-31)#1429-1449 2020年03月配信分

EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

連日のコロナ関連ばかりの報道に、まったく気分が暗くなりそう。「要請」「禁止」だなんて、その内容やメッセージにかかわらず、個人の行動について抑制を強いられるように感じてしまいます。

販促コピーで「おすすめ」「一押し」なんてフレーズが使われれば、なんだか楽しいことや掘り出し物があるのかなと心が少しは華やぐ方向に動きますから、つくづく言葉の使い方は大切なのだと思います。

世界的な窮地を乗り切るためにも、気持ちが明るくなるような言葉やフレーズを使っていきたいと思うのです。

「からすのかってでしょ♪」なんて、上手すぎましたね。

さ。

2020.03.02 1429 週末の公園にて
2020.03.03 1430 花粉の鐘
2020.03.04 1431 花が咲くのか、花は咲くのか
2020.03.05 1432 啓蟄の虫は何
2020.03.06 1433 ヘルメット新調

2020.03.09 1434 縛りが拓く未来
2020.03.10 1435 小指の存在に感謝
2020.03.11 1436 高級車は売れているみたい
2020.03.12 1437 通勤客が減った
2020.03.13 1438 薫りにご機嫌の朝

2020.03.16 1439 桜咲く
2020.03.17 1440 指折り数える
2020.03.18 1441 凸が印す道
2020.03.19 1442 ネット仲間も本当の仲間

2020.03.23 1443 畑の幼子
2020.03.24 1444 桟橋のカフェ
2020.03.25 1445 激坂も生活圏に
2020.03.26 1446 ロックダウンを避けるべく
2020.03.27 1447 片喰と豆大福

2020.03.30 1448 カフェの社会的距離
2020.03.31 1449 ぴっかぴかの夢を大切に