EMIRPs Today(2023-03-07)#2156 練り切り、好き

おはようございます、さいとうです。

今年も、ドラえもんが和菓子になって帰ってきました。「どら焼き」ではありません、練り切りです。

練り切りのドラえもんは、「食べマス ドラえもん2023」として本日3月7日から全国のローソンで販売されます。

この「食べマス」はバンダイが2015年から手がけている大ヒットの和菓子シリーズで、「餡、砂糖、餅粉などを使って作られた和菓子でキャラクターを再現した“食べられるマスコット”」のこと。

これまでも、ドラえもんをはじめ、数々のキャラクターを発売してきました。今回の練り切り「食べマス ドラえもん2023」は、3月3日公開の「映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)」に合わせての登場です。

練り切りは、和菓子の中でも繊細さと優美さが際立つ分野、抹茶を服する際に供される季節を表現した芸術作品のような生菓子です。和菓子職人の匠の技で目も舌も楽しませてくれる。

食べマスドラえもんは、ほおお、さすが練り切りだ、手の込んだ細工で見事にドラえもんが座っていました。ヒゲも、尻尾も、丸い掌もある。どら焼きを手にしているのはこし餡味で、四次元ポケットが見えているのはカスタード味。

洋菓子が華やかな時代ですが、「食べマス」の取り組みは若い世代が和菓子に親しみをもってもらうにはとても良い。さらに、今年の食べマス ドラえもんは、嬉しいことに「こし餡」味がある。練り切りに餡子、ああ、世界に誇れる和の食文化のひとつ。

さて、ドラえもんは、のび太の部屋の勉強机の引き出しから登場しましたが、練り切りの彼はローソンのチルドコーナーに現れるそう。一人、税込285円。

本日より数量限定発売で売り切れ後免。気になる方は、お早めに。

さ。

※雑感
練り切りをいただくと、とっても心が安らぎます。抹茶や日本茶でなくとも、コーヒーや紅茶との相性も良く、素晴らしいと思うのです。今朝、出勤前にローソンに立ち寄ってみましたが、最寄りの店舗には、まだ、練り切りのドラえもんは並んでいませんでした。まあ、いい歳をした髭面で、朝からドラえもんと言うのも不釣り合いかもしれません。あとで、お客さんが少ないころに、もう一度、こっそり覗いてみようか。

※バンダイ ホームページ
食べマス ドラえもん2023
https://www.bandai.co.jp/candy/tabemas/doraemon06/
食べマス
https://www.bandai.co.jp/candy/brand/brand139/index.html

EMIRPs Today(2023-03-01)#2152 ひょっこりと島

おはようございます、さいとうです。

2022年の出生数がついに80万人を割ったとの報が駆け抜けました。んん。その陰で増えたものも報じられました、なんと日本の島の数が爆増しました。

昨日2月28日に国土地理院が、「我が国の島を数えました」と公表したのです。その結果、6,852島から14,125島へと倍以上も数えられたとありました。

不思議な話です。なにも令和になり雨後の筍のように島が出現したわけでもなく、ましてや我が国の国土の面積が増えるわけでも、領土や了解に影響を与えることはないそう。一体全体、何故、どんな島が倍増したのでしょうか。

国土地理院の公表によると、島の計数方法については国際的な取り決めはないといいます。そこで、今回の算定では「島の計数に当たっては、法令等に基づく島のほか、地図に描画された陸地のうち自然に形成されたと判断した周囲長0.1km以上の陸地を対象に数えました」とされます。

要するに、電子国土基本図をもとに「陸地」を認識し、そこに一定条件として(自然で形成された)(周囲0.1km以上)の陸地を「島」としして認識したということです。つぎのような構造。

陸地・・・120,729個(2022年4月1日時点、電子国土基本図)
島・・・・14,125島(同上、自然形成x周囲長0.1km以上)
島*・・・ 6,852島(1987年、海上保安庁)
出所)国土地理院、我が国の島を数えました、2023年2月28日

これほどまでに大きな差異をも改められた背景には、「測量技術の進歩による地図表現詳細化」があると説明されていました。例示されていた資料では、神奈川県の江の島界隈が、かつての「島」は2島と認識されていたものが、現在の地図表現では7島とされ、5島も増えたことになります。

ああ、びっくりした。

海流に乗って「ひょっこりひょうたん島」の大群が流れ着いて、にわかに陸と化したわけではなかったようでした。あ、いまなら「空島」か。

さ。

※雑感
「島の定義」は、海洋法に関する国際連合条約に基づくそう。周囲100メートルの陸ですから、真ん丸だとすると直径30メートルほど、陸上競技の400メートルトラックよりも随分と小さい。土地や住宅の表現なら「240坪」ほどの土地に相当します。郊外開発地の80坪の土地なら3軒分。それにしても、急に「おまえは島だ」と認識された陸地たち、7,000島あまり。名前がついているのだろうか。大切にしてあげたいものです。

※国土地理院ホームページ
我が国の島を数えました、2023年2月28日
https://www.gsi.go.jp/kihonjohochousa/pressrelease20230228.html

EMIRPs Today(2023-02-28)#2133-2151 2023年2月配信分

EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

頽れる。とある小説にて主人公の情景が描写されていました。

くずおれる、と読み、崩れ落ちるとか、へたり込むという意味です。日常生活ではあまり使わない言葉ですし、漢字も難しい。

この漢字を分解すると「禾」が「几」に乗っかり「頁」が並びます。「几」が机を意味し、「禾」は稲や粟の穂が垂れた様子を、「頁」はひざまずく人の頭を象る。つまりは、頭を机の上にうな垂れた様子を表す字で、その意味は崩れ落ちるやへたり込むとなるわけです。

この「頽」は古事記の序文にも登場すると言う古い文字です。

象形で成り立つ文字は簡単なものから複雑なものまでありますが、総じて絵画的であり、視覚的であり、直感に訴えってくるよう。人間の英知の深いところに源があり、文字の生命力を支えていると感じます。

日本では国字いわゆる和製漢字を創り新しい表しを実現し、さらに現代では、外来語が日常に数多も入り、専門用語由来やサブカルチャーや流行に端を発する言葉がつぎつぎに登場しています。日本語がもつ吸収力や適応力、その漲る生命力はとても強く、社会の活力や原動力の一つであると感じます。

一方、日本経済では、失われた三十年だとか、給与水準が後れをとるだとか、はたまた島国を揶揄してガラパゴスだとか、活力を削ぐようなフレーズが氾濫してきました。懸命な取り組みにさえもアンチな声が聞かれる日々。日本語は生命力が強いので、ネガティブな表現が蔓延するのは出来る限り避けたい。

次代を担う世代が頽れることなきよう、未来を拓く言葉を使いたいものです。

さ。

2023.02.01 2133 買物客の知恵
2023.02.02 2134 こけつまろびつ
2023.02.03 2135 伝統行事のサバイバル

2023.02.06 2136 手春を告げる梅の横顔
2023.02.07 2137 海を挟んでも、お隣
2023.02.08 2138 マイクロ・ファーム
2023.02.09 2139 ちゃきちゃきのAI
2023.02.10 2140 スマホはもはや社会資本か

2023.02.13 2141 姓名の150年
2023.02.14 2142 ミックス・マーマレード
2023.02.15 2143 白トリュフが身近に
2023.02.16 2144 図書館もデジタル
2023.02.17 2145 びっ、くり

2023.02.20 2146 イエローは特別
2023.02.21 2147 しもやけを解く鍵
2023.02.22 2148 博士が活躍する場

2023.02.24 2149 春は苦味

2023.02.27 2150 土産物の新たな企み
2023.02.28 2151 身体を傾けてみる

EMIRPs Today(2023-02-24)#2149 春は苦味

おはようございます、さいとうです。

苦味も悪くないと感じたとき、大人になったような気分になりました。コーヒーに美味しさを感じたのが、苦味を知った最初だったように思います。

「春の皿には苦味を盛れ」という言い方があります。読んで字のごとく、春になると苦い野菜たちを食べることを良しとするという、料理の世界の教え。

苦味のある春の食材と聞くと、まず山菜の類が目に浮かびます。

ふきのとうやタラの芽、せり、みつば、菜の花、つくしなど、暖かい季節の訪れを知らせてくれる数々。子供の舌には、どうにも美味しさがわからなかったこれらの食材も、年齢とともに好むようになるのですから面白い。

もちろん、春に限らず苦さを楽しむ食はあります。夏の鮎や秋のさんまは内臓の近くは苦いし、コーヒーのカフェインも、お茶のカテキンも、チョコレートのカカオも、そのほろ苦さが美味しさの鍵だったりする。

では、春に苦味を食すことには、どんな意味があるのでしょう。身体は寒い冬の時期には冷えないように脂をためて代謝を抑えるように働き、春になり気温も上がると代謝が良くなろうとします。ただ、身体はまだ冬仕様のままです。そこで苦い食材で老廃物を排出し身体に活気を与えると考えられたわけです。

朝食を食べながら、口いっぱいに苦い感覚が広がりました。コーヒーの苦みやトーストに載せたマーマレードの苦みだけではないよう。今朝の一番強い苦味は、長引いている争いごとの報でした。

早く老廃物が流れ出て、平和な活気が戻りますようにと願いました。

さ。

EMIRPs Today(2023-02-22)#2148 博士が活躍する場

おはようございます、さいとうです。

科学技術の発展やそのイノベーションが、未来を拓く鍵の一つであるとの理解を持つ人は多いでしょう。専門性を高く究めた人材の厚みを増すことが大切。

政府は「科学技術・イノベーション基本計画」を企てて重点を置き、同第6期計画では「博士後期課程学生の処遇向上とキャリアパスの拡大」を掲げます。

そこで今年度、各府省における博士号取得者の活用実態を調べ公表しました。「各府省等における博士号取得者の活用に関する検討に向けた調査」と呼び、今回が初めての取り組みだと言います。2022年4月1日時点の調査です。

同調査によると府省等における博士号取得者の状況は、つぎのようでした。
・府省等に在籍する博士号取得者の総数は、2,274人。
・同博士号取得者の2/3は、入省以前に博士号を取得。
・職種別には、研究職43.3%、行政職27.0%、教育職20.2%。

府省別にみるとバラツキがありました。多い府省から順に並べると次の通り。防衛省と厚生労働省が約600人前後を擁し、国土交通省に400人弱が在籍し、環境省、文部科学省、農林水産省に100名余りで続きます。

●府省名称 博士号取得者(常勤職員数、構成比)
防衛省  621人(20,524人、3.0%)
厚生労働省 596人(32,219人、1.8%)
国土交通省 368人(56,073人、0.7%)
環境省  126人(2,946人、4.3%)
文部科学省 117人(2,115人、5.5%)
農林水産省 113人(18,641人、0.6%)
出所)各府省等における博士号取得者の活用に関する検討に向けた調査

意外に感じたのは、経済産業省(71人、0.9%)やデジタル庁(1人、0.3%)には博士号取得者が少なく、警察庁(78人、0.9%)や外務省(69人、1.1%)では、経済産業省と並ぶ人数および構成比であったことです。

同調査によると、博士号取得者に関する採用方針を有する府省等は、次の8府省に留まり、採用方針は主に研究職系とありました。
宮内庁、公正取引委員会、警察庁、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省、環境省

令和に入って早々、JISを日本工業規格から日本産業規格へと名称変更し、データや情報などの扱いへと拡張したことは記憶に新しい。科学技術の発展やイノベーションが従来からある分野や区分を越えることは珍しくない時代。

2023年度からは各省庁等における博士号取得者数の調査を開始するという。イノベーションには省庁を股にかけて活躍する場や運用の実現が重要だろう。

さ。

※以下を参考にしました。
各府省等における博士号取得者の活用に関する検討に向けた調査結果の公表について
内閣府/令和5年1月27日
https://www8.cao.go.jp/cstp/stmain/20230127doctor.html
各府省等における博士号取得者の活用に関する検討に向けた調査結果概要(令和4年度実施)
内閣官房 内閣人事局、内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局、文部科学省 高等教育局
https://www8.cao.go.jp/cstp/package/doctor_kekka.pdf

EMIRPs Today(2023-02-16)#2144 図書館もデジタル

おはようございます、さいとうです。

読書のスタイルは、もうすっかり電子書籍、kindleばかりになりました。端末とスマホとPCと、本棚も栞も共有されるので便利なのです。

先日、川崎市立図書館が3月21日から電子図書館サービスを開始すると発表。このところ、各地の公共図書館による電子図書館サービスが目白押しです。図書館に足を運ばなくとも、スマホやPCで利用できるのですから便利。

電子出版制作・流通協議会のまとめによると、電子図書館のサービスが急速に普及していることがわかります。2020年1月時点では、導入は91自治体、88図書館でしたが、2023年1月には461自治体、1349図書館に増えていました。

直近三年間で370自治体と1250余りの図書館にて導入されたことになります。図書館数でみると全国の約40%の図書館で利用が開始されており、利用可能な人口は自治体の人口数基準で約55%に達するよう。

電子図書館サービスの普及に向けて、著作権に関する法整備や資料のインターネット送信に係る運用指針の策定などが進められてきましたが、すでに人口の半分を超える人が利用できるようになっているようです。

本屋のない自治体、いわゆる本屋空白地域が増えたり、紙離れ事情から絶版している希少な書籍や専門資料の再販が難しかったりする中、デジタルベースの電子図書館サービスの実現は、図書と生活者の接点を刷新しそう。

自宅のある世田谷区では、2020年11月から電子書籍サービスが始められており小説や参考書、専門書から雑誌まで揃えられています。毎月のように数十冊から数百冊も電子書籍蔵書が増えているのが分かります。

さて、最初に手に入れたkindle端末はもう数年になり、だんだん電池の持ちが悪くなってきました。何百冊も読ませてもらったのですから相当のタフガイ、そろそろ、お暇をあげても良い頃合いかもしれません。

電子図書館サービスも併用してみようかと思案中。

さ。

※出所)電子出版制作・流通協議会 ホームページ
電子図書館(電子書籍サービス)実施図書館(2023年01月01日)
https://aebs.or.jp/Electronic_library_introduction_record.html

EMIRPs Today(2023-02-14)#2142 ミックス・マーマレード

おはようございます、さいとうです。

レモネードを飲むために果汁を絞りました、レモンの皮が残りました。ちょうど甘いネーブルもあります、ミックス・マーマレードを作りました。

マーマレードといっても自分で食べるものですから、ちゃちゃっと簡単に。

皮は適当な大きさのまま茹でこぼしを二回か三回、透明感が現れたら頃合い。少し冷めてから薄く切っていきます。噛み応えを残したい場合は厚め長めに、食感を楽しむには長短厚薄を混ぜるのがこつ。絞ったあとに残った房の皮も、適当に刻んでおきます。

ミルクパンに放り込んで砂糖で馴染ませます。最近はもっぱら黒糖です。数日で食べきってしまうだろうし、せかっくの香りや苦みが甘さに隠れてしまわないように、黒糖はレシピに書かれる半分ほどを目安に調えます。

しばらくすると水気が出ますが、糖が少ないので適当に水を足してあげます。あとは弱火で、炊く、炊く、炊く。全体が均しく、とろうりとゆるい感じになってきたら出来上がり、だいたい20分か30分ほどでしょう。

粗熱を飛ばす時間は、味が馴染む大切な調理の過程。手で持てるようになった頃にガラスの容器に移してあげました。瓶のお尻をとんとんとんと軽くたたき美味しくなれよと魔法をかけました。レモンの黄色とネーブルの橙色が適当に混じり合い、黒糖が間接照明のように彩度を抑えて大人の雰囲気を醸します。

朝食、いつもの米粉パンをトーストして、たっぷりと載せていただきました。そう、自家製のマーマレードは塗りません、てんこ盛りにして食べるのです。

柑橘の爽やかな香りと噛んだ時のほろ苦さが口いっぱいに広がりました。

さ。

※雑感
近所の同じ畑で穫れたレモンとオレンジですから、シングルヤードのミックスマーマレードになりました。レモンだけとも、オレンジだけの場合とも異なる両者の風味が混ざりあった芳醇な風味に仕上がりました。皮の長さは3センチ程度に揃えましたが、厚みは適当にばらけさせてあるので、食べるたびに食感が異なります。味と香りと食感の絡みが、まるで躍っているようで楽しい。個性が混ざりあうことで新たな価値が生まれるのだと思うのです。

EMIRPs Today(2023-02-06)#2136 春を告げる梅の横顔


おはようございます、さいとうです。

天窓から射しこむ光線が眩しい、羽毛布団の上にくっきりと陰影を落とす。立春が過ぎ、今朝の明け方がちょうど満月だったようだ。

今月に入り、梅便りがちらほら聞かれる、散歩がてら近所の梅を伺いました。

生産緑地になっている畑には、街路沿いにに白梅と紅梅が植えられています。農地と道路の際ですから空を遮るものはなく、日当たりは抜群です。見上げてみました。今はまだ先の方にちらほら咲いている程度、これからでしょう。

確か、例年この付近にて綺麗な梅が咲くはずだと思ったあたりにも、更地になっていたり、植木や植栽がなくなていたり、といつのまにか宅地の様子が変ってしまっていました。そう、かつての葡萄園も今や二階建ての家が並びます。

本丸は九品仏、浄真寺だ、くるっと回ってみました。秋の大銀杏やもみじ、夏の鷺草で知られるお寺には、梅林こそないものの、山門あたりや境内に梅の木がいくつか並んでいます。

参道から総門をくぐりました。紅葉の葉がドライフラワーのように枝先に残りまだまだ冬の風情が残ります。山門に向かって進みました。手水舎の前に白梅が咲いていました、その向かいからお堂に沿って紅梅が陽光を照らす。

そばに寄ってみました。ぐんぐんと伸ばした梅らしい細枝の先に小さな花が並んでいました。花びらが均等に並んで、ああ梅だと思える姿です。

ぼくは、梅の花の近景が好きです。おしべがほんの少しだけカールしながら、しゅっと放射に広がり、まるで長いまつ毛のよう。ぱっちり、くっきりと目を見開いている横顔にうっとりします。

すまし顔がきれいな梅を見つけたので、ポートレートを撮ってみました。
ああ、もう春はすぐそこにやってきました。

さ。

※雑感
梅の名所と言うわけでもないからでしょうか、大銀杏やもみじの紅葉の時期に較べると、九品仏の境内は空いていました。それでも、ぶっといマクロレンズのカメラを構えた方たちを幾人かは見かけました。照準を合わす花を選びんで角度を変えながら撮影に余念がない。自撮りや映え、なんて言葉とはまったく無縁のようすに、なぜか、ほっこりした気持ちになりました。境内を巡り、仏足石にあいさつしてから帰りました。




EMIRPs Today(2023-01-31)#2114-2132 2023年1月配信分

EMIRPs Today(2023-01-31)#2114-2132 2023年1月配信分

EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

サイズアウトしたので、どなたかどうぞ。

サイズが合わなくなったからとメルカリやヤフオク、個人売買サイトやSNS、ブログなどでしばしば見かける「サイズアウト」という表現。

カタカナ表記で、サイズもアウトも英語由来だけど、とっても日本風味だ。調べてみたら和製英語の一つでした、日本語の外国語包容力は恐るべし。

では、英語ではどう表すのだろう。

子供が成長して服のサイズが合わなくなった場合は、grow out ofでしょうか。弟妹がいたり、従弟妹が近くに暮らす時代ならば、いわゆる「お下がり」作戦にて紡いだ服の駅伝も、今ではメルカリやヤフオクに出す人が多いよう。

ただ、先日、見かけたものは大人用のメンズでした。

ダイエットして体型に合わなくなったのなら「サイズアウト」とは言わないだろうから、リモート漬けの運動不足で肥ってしまったのかもしれないし、流行りの筋トレ効果で窮屈になったのかもしれないしと、想像が膨らみます。

言葉は、必要があるから生まれてくるものである。表したいことがらや状況と表現方法が的確で、言う側も聞く側も心地よい場合に共有が進み、頻繁に使われるよう。やがてそれが自然な表現として定着するものだと思っています。

中には、企業が担ぐ商品から始まったもの、芸能人やエンタメが恣意的に発するフレーズもありますが、サイズアウトのように発祥や初出がはっきりしないものの、いつのまにか共有理解のもとで定着している言葉を見かけると、つくづく言葉のもつ生命力、しぶとさや逞しさを感じます。

さて、何の話題でしたっけ。
今月はこのあたりで筆をおきましょう、サイズアウトしないようにね。

さ。

2023.01.04 2114 あずかり
2023.01.05 2115 初競り3604万円
2023.01.06 2116 深紅の適所

2023.01.10 2117 全国旅行支援が再開
2023.01.11 2118 未来への手塩
2023.01.12 2119 夢で高鳴る
2023.01.13 2120 宇宙が近い

2023.01.16 2121 ひっそり、だんご
2023.01.17 2122 鉄道運賃に学ぶ
2023.01.18 2123 何台に一台が新車なの
2023.01.19 2124 匙(さじ)の優しさ
2023.01.20 2125 大寒と体感の春

2023.01.23 2126 地元の里芋親子
2023.01.24 2127 目がごろごろ
2023.01.25 2128 何年に一回
2023.01.26 2129 電子処方箋が始まった
2023.01.27 2130 ネットでモーツアルト

2023.01.30 2131 グリーンとともに
2023.01.31 2132 千客万来への眺望

EMIRPs Today(2023-01-31)#2132 千客万来への眺望

おはようございます、さいとうです。

月末です、あっと言う間に駆け抜けた感のある一月。スーツケースを転がす姿を見かけては、旅心をくすぐられました。

先日、2022年の観光客情報が速報されました。実際、街中で外国人を見かけたり、異国の言葉で交わす会話が聞こえてきたりします。12月からは入国者数がぐっと戻ったと報じられていましたから、気になるところ。

日本政府観光局(JNTO)が1月18日に発表した速報値を見ると、昨年一年間の訪日外客数は、383万人でした。コロナ禍直前の2019年が年間3188万人でしたから、88%減の数値でした。

ところが、訪日外客数を12月単月で比較すると、2022年は137万人、2019年は253万人となり、コロナ禍前の55%程度まで回復していることがわかります。諸々が緩和される前、2022年1月は1万8千人足らずでしたから、雲泥の差。

一方、出国日本人数についてはどうでしょうか。通年では2019年に比して86%減でした。同じく12月単月で比較すると、2022年は43万人、2019年は171万人で、こちらは25%程度の回復にとどまっているようです。

さて、12月の訪日外客数を牽引したのは、どの国からの来日客であったのか。大半の国や地域からの入国数はまだ2019年当時よりも少ないのですが、一国だけ大幅に伸長していました。それが韓国。

韓国からの訪日外客数は、2022年12月単月で45万6000人に達しました。これは2019年12月の1.8倍に増えたことになります。当時韓国では訪日旅行を控える動きがあったため2018年12月と比較すると2/3程度でした。が、特定の一国からの訪日外客数が、出国日本人数全体よりも多かったことは驚きです。

何はともあれ、外国と往来する客数が増えることは、経済の活性化につながることは間違いなく、歓迎すべき動きでしょう。

さ。

※日本政府観光局(JNTO)ホームページ
訪日外客数(2022年12月および年間推計値)/2023年1月18日
https://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/20230118_monthly.pdf

※概数を拾ってみるとつぎのよう。
対象期間 訪日外客数/出国日本人数
2022年通年 3,831,900人/2,771,700人
2019年通年 31,882,049人/20,080,669人

2022年12月 1,370,000人/432,100人
2019年12月 2,526,387人/1,712,319人

2022年12月国・地域別訪日外客数、上位5位
1位 456,100人 韓国
2位 170,200人 台湾
3位 141,300人 香港
4位 109,500人 米国
5位  83,000人 タイ
出所)JNTO訪日外客数(2022年12月および年間推計値)

EMIRPs Today(2023-01-16)#2121 ひっそり、だんご

おはようございます、さいとうです。

成人式、共通テスト、鏡開きと、年初の風物詩が一気に過ぎた感があります。お餅で膨らんだお腹まわりも、いまは調整時期でしょうか。

さて、お餅は粒状の米を突き、お団子は米の粉を丸めて作られる。団子はもち米もうるち米も使われるるし、大福には粉状にしたもち米の求肥を加えて柔らかくしたりするから、結局、出来上がったものの形状で見てしまう。

高輪の高台にある豆大福の老舗はいつも行列でよく知られるが、尾根を下りた桜田通沿いにももう一軒、創業百年になるだんご屋がある。清正公前交差点、目黒通の起点となる側道にひっそりと佇んでいる。

いつか覗いてみようと思いつつも平日の昼間に三時間ほどの営業なので、なかなか暖簾に手が届かない。先日、ようやく足を運んでみた。だんごの店売りに加えて軽い食事もあるというのだから、昼ご飯がてら一挙両得を計ったのだ。

路地に面した腰高の棚には、大福と草餅、だんごが並べられていた。日陰だから菓子に優しいだろう、小振りの豆大福は百円だ、三ついただくことにした。断ち切りの硝子引き戸を開けると、甘い醤油の香りが漂ってきた。

よし、料理の準備も整っているようだ、「食事もできますか」、尋ねてみた。「もちろん、うちは食堂だ」、大福を包みながら白衣の主人の歯切れが良い。「そっちから入ってよ」、入口も引き戸になっていた。

管足の小さい卓に丸椅子、品書きは黒札に白文字、十枚ほどが壁に下がっている。丼もの、カレーライス、ラーメンの三種の大盛りや上ものが並ぶ、となりに空札を挟んで赤飯、いなり、だんごの札も並ぶ。親子丼と団子に決めた。

「だんごは甘いの、辛いのどっちにする、あっ今日は辛いのだけみたいだ」、甘いのは餡子で、辛いのはみたらしなのだろうなあ、「では、それで」。

さきに、だんごがひと串、丸皿に載せられてきた。正解だ、みたらしだった。おや、これはめずらしい、だんごは糸切りだった。

円柱状に切り分けられて串に刺さる、たれに良く絡み、食感も楽しい。

さ。

※雑感
昭和を感じる店構えに、昭和、平成、令和と生き抜いてきた主(あるじ)だ。気負わない風情にほっこりした昼休みになりました。糸切り団子は、彼岸や盆の時期にだけ供される店も残るのだが、日頃から作っている店は希少だろう。大久保だんごという商号を掲げる店は近所に三店舗ある。暖簾わけなのか、事情を知る由もないが、ここ白金高輪と恵比寿に向かう道沿いと目黒の不動前。跡継ぎはいるのだろうか。食堂の隅には分銅式の天秤ばかりが置かれていた。昔はあれで計ったが今は年に二回しか使わない、笑い声がカラカラと響いた。

EMIRPs Today(2023-01-13)#2120 宇宙が近い

おはようございます、さいとうです。

宇宙に関するニュースに目がとまりました。

一、問題となった研究に係ったJAXA関係者の悲痛な会見に胸がざらつく。
一、国際宇宙ステーションに繋がるロシア宇宙船ソユーズの冷却剤漏出をうけ宇宙飛行士の地球帰還に別の船が向かう決定に胸が躍る。

経済や政治、世情とともに宇宙の話題が立て続けに並び報じられたわけです。宇宙がそれだけ身近なものになったのだと改めて思いました。

宇宙船ソユーズは、ごく小さい隕石の衝突により穴が空いて冷却剤が漏れ出したと見られており、不慮の事故にも代替交通手段を確保しうるのは頼もしい。宇宙、少なくとも、ISSなどステーションが浮かぶ近宇宙は、もう行き交う先として考えうる段階に入ったということだろう。

米国スペースX社によると、主として近宇宙への往来を担っているロケット、ファルコン9の実績が次のように示されています。おそらく日本で暮らす多くの人が想像を遥かに凌駕する回数でしょう。

総打ち上げ数 195回
総着陸数   153回
出所)スペースXホームページ

また、ISSに宇宙飛行士を届ける有人宇宙船ドラゴンも、次の実績があるそう。
総打ち上げ数 37回
総着陸数   33回
出所)同上

かつて、大航海時代には、新しい大陸や国、現地の生活や産物が次々と明らかになり、その往復路が航路として確立されると、商材として持ち帰られた品々が高値で取引され、海運貿易が飛躍的に発展した。かつてのお宝は胡椒や胡麻のような香辛料や食材、あるいは茶、異邦の文化であったわけです。

さて、近宇宙からは何が持ち帰られるのだろう。

それらは食材でも文化でもないが、すでに情報は数知れず得られているよう。地球を広く細やかに映す情報であり、無重力空間での科学実験の成果であり、大航海時代と同様にその場に行かなければ手に入らない未知の幾多。

年末から続く晴天のおおかげで、このところ星空を楽しむ機会に恵まれた。見えているのに届かないもどかしさも、いつかは昔話となるのでしょうね。

さ。

※雑感
スペースX社がせっせと宇宙に運んでいるものの一つに、スターリンク衛星という小型の通信衛星があります。高度550キロの低軌道で稼働する衛星で、他のインターネットサービス衛星が高度3500キロ程度の軌道であり、遅延の小さい通信環境の実現を目されているもの。運ばれた衛星は、プロトタイプも含めるとすでに3000機を超えているという。宇宙をもっと理解すべき時代なのかもしれません。

※スペースX社ホームページ
ファルコン9/再飛行可能な最初の軌道クラスロケット
https://www.spacex.com/vehicles/falcon-9/
ドラゴン/人と貨物を宇宙に送る
https://www.spacex.com/vehicles/dragon/

EMIRPs Today(2023-01-10)#2117 全国旅行支援が再開

おはようございます、さいとうです。

本日より、全国旅行支援が再開されます。去る12月13日の国土交通省 観光庁の発表の通り。

再開にあたって、割引率・割引上限額等の見直されました。概要は次の通り。割引とクーポンを合わせて、平日なら一人一泊最大で7,000円が補助されます。適用上限は代金の20%まで。年末まで実施された全国旅行支援策では、平日なら一人一泊最大で11,000円が補助されていましたから、30%ほど穏やかになる。

観光庁が2022年3月にまとめた「旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究」によると、2020年の国内旅行一人一回あたり旅行単価は、33,993円です。コロナ禍前の2年は同額が約37,000円。

上限となる「割引率が旅行代金の20%」、33,993円に乗じると約6,800円です。設定された一人一泊最大で7000円という金額も頷けます。

年度 国内旅行全体(宿泊旅行/日帰り旅行)
2020年 33,993円(48,365円/16,589円)
2019年 37,355円(55,054円/17,334円)
1018年 36,462円(54,300円/17,285円)
出所)観光庁、旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究

では、観光消費全体にどの程度の効果を狙っているのでしょう。観光消費は、2019年の29.2兆円から2020年には12兆円へと17兆円余り減じており、中でも、国内の宿泊旅行が約9.3兆円減、日帰り旅行が約2.6兆円減でした。

年度 観光消費(宿泊旅行+日帰り旅行+訪日外国人旅行+他)
2020年 12.0兆円( 8.2兆円+2.2兆円+1.2兆円+0.4兆円)
2019年 29.2兆円(17.5兆円+4.8兆円+5.4兆円+1.5兆円)
出所)同上/注記)他は「日本人海外旅行(国内分)」。

さて、観光消費は、国内の経済活動の中でも規模が大きい分野の一つです。国内旅行支援が上手く機能すれば良いと願うばかり。

さ。

※観光庁、旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究
旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究2020年(2022年3月)
https://www.mlit.go.jp/common/001579589.pdf
旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究2019年(2021年3月)
https://www.mlit.go.jp/common/001579306.pdf

EMIRPs Today(2023-01-06)#2116 深紅の適所

おはようございます、さいとうです。

食料品を買いに出かけた際に、金時人参が投げ売りされていました。大量に仕入れて仕舞ったのか、はたまた、不人気なのだろうか。

金時人参は深紅が際立つ根菜、橙色の西洋ニンジンとは異なる東洋種だそう。子供の頃には冬の八百屋の店頭で見かけた記憶がありますが、最近では、年が替わる一時期にだけ、ぞろぞろと現われるてくるように思います。

長さが十数センチの西洋ニンジンに対して、金時人参は30センチ近くもある。青首大根ほどの長さがある上、色も他の野菜とは比べものにならない濃紅色。家庭では手を出しにくい根菜なのだろうか、せっかく出会ったのですから立派に育った一本を選び連れて帰りました。

お雑煮を作るつもりもなく、炊き合わせる煮物用の食材も用意していなかったので、まずは味見がてら生で食す紅白なますを作ってみました、いけそうだ。なますの紅は彩り程度、十食分を目安で作ってもまだたっぷりと残りました。

よし、ならば、金時人参できんぴらでも作ってみよう。6センチほどの長さの千切りにして、お醤油と黒糖とお酒、みりん少々で照りをつけて、仕上げにはごまを振りかけました。金時自身がもつ風味と黒糖と醤油がよく合う。

白いお皿に盛り付けると、なんだか愛おしささえ感じます。

そうだ、この味ならピノノワールが合うはずだ。早速、ワイン庫を探ります。赤い色同志、さて味はどうだろう。どんぴしゃのマリアージュでした。

値を下げていた金時人参でしたが、大化けして活躍を見せてくれました。新年早々にお台所であらためた、何ごとも適材適所だ。

さ。

※雑感
金時人参は、品種名では「金時にんじん」と表記され、京野菜にも登録されています。現在では、全国で一番の産地は香川県で年間約1900トンの収穫だそう。一方、にんじんの全国の総生産量が年間60万トンほどあり、産地は北海道約30%、千葉県15%と続きます。金時にんじんは、にんじん全体のわずか0.3%ほどの希少な品種のよう、年末年始にだけしか見かけない、レアキャラというわけですね。