EMIRPs Today(2023-03-01)#2152 ひょっこりと島

おはようございます、さいとうです。

2022年の出生数がついに80万人を割ったとの報が駆け抜けました。んん。その陰で増えたものも報じられました、なんと日本の島の数が爆増しました。

昨日2月28日に国土地理院が、「我が国の島を数えました」と公表したのです。その結果、6,852島から14,125島へと倍以上も数えられたとありました。

不思議な話です。なにも令和になり雨後の筍のように島が出現したわけでもなく、ましてや我が国の国土の面積が増えるわけでも、領土や了解に影響を与えることはないそう。一体全体、何故、どんな島が倍増したのでしょうか。

国土地理院の公表によると、島の計数方法については国際的な取り決めはないといいます。そこで、今回の算定では「島の計数に当たっては、法令等に基づく島のほか、地図に描画された陸地のうち自然に形成されたと判断した周囲長0.1km以上の陸地を対象に数えました」とされます。

要するに、電子国土基本図をもとに「陸地」を認識し、そこに一定条件として(自然で形成された)(周囲0.1km以上)の陸地を「島」としして認識したということです。つぎのような構造。

陸地・・・120,729個(2022年4月1日時点、電子国土基本図)
島・・・・14,125島(同上、自然形成x周囲長0.1km以上)
島*・・・ 6,852島(1987年、海上保安庁)
出所)国土地理院、我が国の島を数えました、2023年2月28日

これほどまでに大きな差異をも改められた背景には、「測量技術の進歩による地図表現詳細化」があると説明されていました。例示されていた資料では、神奈川県の江の島界隈が、かつての「島」は2島と認識されていたものが、現在の地図表現では7島とされ、5島も増えたことになります。

ああ、びっくりした。

海流に乗って「ひょっこりひょうたん島」の大群が流れ着いて、にわかに陸と化したわけではなかったようでした。あ、いまなら「空島」か。

さ。

※雑感
「島の定義」は、海洋法に関する国際連合条約に基づくそう。周囲100メートルの陸ですから、真ん丸だとすると直径30メートルほど、陸上競技の400メートルトラックよりも随分と小さい。土地や住宅の表現なら「240坪」ほどの土地に相当します。郊外開発地の80坪の土地なら3軒分。それにしても、急に「おまえは島だ」と認識された陸地たち、7,000島あまり。名前がついているのだろうか。大切にしてあげたいものです。

※国土地理院ホームページ
我が国の島を数えました、2023年2月28日
https://www.gsi.go.jp/kihonjohochousa/pressrelease20230228.html