EMIRPs Today(2022-11-22)#2089 老婆が渡る


おはようございます、さいとうです。

横断歩道を渡る老婆、腰は曲がり気味で、歩幅は狭く足の運びもゆっくりだ。顎を出すように前を見て、右手を真っすぐに天高く伸ばしていました。

昭和生まれの世代では、横断歩道を渡るときは必ず手をあげて渡りましょうと教わったように思う。車が来ないことを右左右と確認してから手をあげて渡る。

両手をあげてどないすんねん、片方でええねん。右をあげるの左をあげるの。どっちでもええねん。わかった、どっちが右手で、どっちが左手やったっけ。そんな会話をおもしろ可笑しく話す級友がいたのが忘れられない。

平成に突入して社会人となった頃からだろうか、横断歩道で手をあげる姿を見かけなくなっていたように思う。交通安全の教本からも「手をあげて渡る」という表記がなくなっていたように聞いたことがある。

ところが最近、「手をあげて渡る」姿をちらほらと見かけるようになった。

幼稚園児たちが水色の帽子を被って二人ペアで並び歩く隊列姿は、愛くるしいもので、どうぞどうぞ、ゆっくり転ばないように気をつけて渡ってちょうだいとばかりに、エンジンを止めフロントグラス越しに微笑ましく眺める。

そんな折、近頃は、隣の子と繋いで塞がる反対側の手を、まっすぐに空に掲げる様子をよく見かけるようになった。はい、手をあげて渡りましょう、引率する先生の優しい掛け声があたりに響く。

就学前の子供たちは、まだ背が低い。大人の半分くらいの背丈しかないので、明るい色の帽子を被り、手を高々と合図をすることで、ようやく着座する運転席の目線の高さだから、「手をあげて渡る」のは安全面でとても良いことだ。

ドライバーの視野に入り、認識してもらう方が良いに決まっているのだから。

老婆は歩行者信号の青点滅が終わるころに、ようやく道路を渡り切りました。立ち止まってから、手をゆっくりと下ろす。思いのほか、小柄な老人でした。

さ。

※雑感
オフィスの近くには信号のない横断歩道がいくつもあります。ぱっと思い浮かぶだけでも半径100メートル以内に7つ。自分でそこを渡るときに手をあげることはないのですが、手をあげている人が目に入りやすいのは事実です。老婆は歩行者用信号のある横断歩道で渡っていましたが手をあげていました。老人特有のくすんだ色の装いでしたから、上げた手が目立ちました。

※「交通の方法に関する教則」では、次のように記されています。(抜粋)
第3節 横断の仕方(平7公安告9・旧第2節繰下)
3 信号機のない場所で横断しようとするとき
(5) 横断するときは、手を上げるなどして運転者に対して横断する意思を
明確に伝えるようにしましよう。

※警視庁ホームページ
交通の方法に関する教則
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/kyosokur3.pdf