おはようございます、さいとうです。
多摩川を遡っていき、二子玉川あたりから右に一本支流に入ると野川です。その先にて、北海道の牧場アイスクリームが食べられると言うのです。
高級住宅地の成城学園の高台を右に眺めてさらに進むとあたりが開けました。昭和風情の団地が広がっています。60棟近くが整然と並び当時としては画期的な巨大団地の一つ。その中ほどの広場にいくつかの店舗が並んでいました。
その右から二つ目が目的の店のようだ。軒に昔ながらの木の白い長椅子が二つ並べて置かれ背板には「山本牛乳店」とある。これだ牧場直営の牛乳屋さん。
間口いっぱいに木の引き戸、八枚引きです。もちろん自動扉ではありません。手を掛けてそっと右に、思いのほか軽やかにガラガララン、懐かしい戸車。正面は接客台、右に置かれたガラスの冷蔵ケースには牛乳、プリン、ケーキが並び、左側の壁沿いには二人掛けの机と椅子が3組置かれていました。
東京出身の方が北海道の中標津に移住して牧場を始め、2019年にそのアンテナ店をこの神代団地に開業したそう。白い壁には、牧草で育てているこだわりが絵で描かれていました。文字を読まなくても思いのほどが伝わってきます。
順番が回ってきました、ソフトクリームを頼むことにしました。自家製ワッフルコーンがおすすめのよう、今日は大人っぽくカップです。白い紙製カップの上に、もりもりにソフトクリームが載せられて渡されました。
北海道の牧場が経営している牛乳屋さん、乳牛の餌は牧草に限り放牧にて育てているという。さっそく先のとがった部分をスプーンですくいました。しっかりと芯のある牛乳の味が濃いのにとっても爽やかです。甘さや旨さを強調した単調な美味しさを売りにする量産アイスクリームとはまったく別物でした。
爽快で優しい風味は草原の風を想起させます、これが牧草育ちか。東京にいながらにして、牧場の中にいるようでした。
さ。