EMIRPs Today(2022-06-13)#1980 水辺の公園、優しい公園

おはようございます、さいとうです。

梅雨の最中ですが土曜日の朝、見上げると曇天、夕方までは雨も持ちそう。葛飾区にある水元公園のしょうぶ園を見に行きました。

16枚の菖蒲田に育てられた20万本の菖蒲は、ちょうど満開を迎えていました。

さて、ひととおり菖蒲を観おえて、広場の長椅子で水辺を眺めて休みました。ぷしゅうっと景気の良い音、隣にやってきた白髪の老人の右手には缶入りハイボールが握られる。あそこに売っているよ、売店を教えてくれました。

ありがとうございます。飲酒運転するわけにも行かないので、もう少し公園の奥の方を散策してみることにしました。

この公園には、メタセコイアの森があります。約1500本を数える巨木が植えられており都立公園で最大規模だそう。水辺の小路をゆるゆると進みます。次第に森の中へと潜っていきました。小鳥が囀り、風が流れる、童話の世界のよう。

森の中の分岐した水路では、糸を垂れる釣り人がいました。一人、二人いや、目が慣れるとあちらにもこちらにも、何が釣れるのだろうか。ザリガニだよ、あの辺りの方がたくさんいるんだ、少し離れた水路の方に首を向けます。ほんとうは教えたくないんだけどさあ、日焼け顔を崩して、にやにや。

さらに奥に進むと、バードサンクチュアリ―がありました。遊歩道から外れた突き当りに観察小屋が建っていました。壁には横長の覗き窓が、高さを違えていくつも空けられていました。近づくと小さな池が見えました。

今はいないね、ふいに後ろから婦人の声がしました。一羽が来るとつぎつぎに集まってくるのよ。そうなのですか。もう一度、覗き窓に顔を押し付けてあたりを探ってみました。姿は見えません、囀りが遠い。腰を起こして振り向きましたが、老婦人の姿はもう見当たりませんでした。

何人にも、話しかけてもらいました。
水辺のせいか、森のせいか、小鳥の囀りが誘うのか。

優しい公園でした。

さ。

※雑感
都立水元公園は、葛飾区金町に大きな水辺に沿って広がっています。江戸時代までは江戸川に合流する古利根川だったそうですが、今は締め切られていて、小合溜(こあいだめ)と呼ばれるており、広大な水郷風景を作っています。しょうぶ祭りに集まった出店からは演歌が流れていました。ちょっと昭和。