EMIRPs Today(2022-05-31)#1971 きょん

おはようございます、さいとうです。

知人とひさしぶりの食事に向かったのは、繁華街から少し離れた立地の店。角を曲がり辿り着いてみると、扉の前に並んでいる人たちがいました。

以前は白金高輪にあったのですが宝町に移転してからは初めての訪問でした。手ごろな料金で丁寧な料理を供してくれる料理店。フランスを旅したときに、どこかの街角で入ったことがあるような風情のある設えです。

このお店には食通リピーターが多い。というのもジビエ料理が得意なのです。夜な夜な賑わうのは、猟師が仕留めるような珍しいジビエがメニューに並び、いつでも注文できるから。その日、品書きにはキョンの文字がありました。

珍しい、あの千葉県で野生の個体が激増しているあのキョンのようだ。房総では食材としての活用が始まっていると聞いていましたが、東京でも食べることができるとは知りませんでした。興味津々で頼んでみました。

日本鹿のパテ、ホワイトアスパラとミモレットチーズ、サクラマスのポアレと目にも楽しい季節の料理が続き、いよいよキョンが運ばれてきました。お皿に載っていたはの赤身のローストでした。焼けた香ばしさが鼻孔に届きました。

さっそくいただきました。ジビエにありがちな強い匂いは一切なく、柔らかくて優しい肉質は、噛めば噛むほど深い味わいがありました、キョンだと知らなければ、短角牛の赤身のよう。高級食材との見方にも頷けます。

フランス田舎町にエスケープしたような、ブラッスリー。
静かに夜が更けていきました。

さ。

※雑感
近年、千葉県南部で野生化して生息数が急増しているという小型の鹿のようなあのキョンです。千葉県の資料によると、2020年現在44000頭あまりが棲息しており、農業被害も多いことから防除を行う特定外来生物として指定されています。つまり、イノシシなどと同様に駆除対象にあたる。
千葉県のそれは、勝浦にあったレジャー施設から逃げ出して野生化したものが起源だと言われていますが、今では太平洋岸の勝浦市や鴨川市だけでなく、館山市や富津市、君津市、木更津市、袖ヶ浦市まで生息域を広げているそう。
昨今、イノシシやシカ、クマなどの被害を耳にする機会が増えました。キョンも今のうちに活用法を含めて、抑え込むことができれば良いのにと感じました。

※千葉県ホームページ
第2次千葉県キョン防除実施計画について
https://www.pref.chiba.lg.jp/shizen/choujuu/kyon/2nd_kyon.html
第 2 次千葉県キョン防除実施計画/令和3年3月
https://www.pref.chiba.lg.jp/shizen/choujuu/kyon/documents/2nd_kyon.pdf