EMIRPs Today(2022-05-09)#1955 三浦の空の猛禽類

おはようございます、さいとうです。

連休明けの月曜日、扉を開けると胡蝶蘭が咲いていました。四輪も開き、蕾があと何粒か膨らんでいる。卓の上の特等席に移しました。

連休半ばのある日、早朝に家を抜け出し自転車で三浦半島を駆けて来ました。鎌倉街道を南下し由比ガ浜に出て、そこからは、出来る限り海岸に沿った道をなぞって反時計回りに一筆書きする企み。外々べたべたの三浦一周です。

城ヶ島を越えたあたりでちょうど半分でした。ここまで一気に走ってきたので朝ごはんで取り込んだ燃料をすっかり使い果たしたよう。鯖で有名な松輪が近いのですが朝が早いためまだ料理屋も開いていません。しかたがない。高台にある店で止まり、お握りや水を買い込みました。

「袋はいりますか」
「いえ、このままで大丈夫です」
「とんびに気を付けてくださいね」
「えっ」
「食べているものを、手から獲っていきますから」
「そうですか、さっき、びいひょろひょろって鳴いていましたものね」
「いえいえ、とんびの姿が見えていなくてもどこからともなく飛んできますよ」
「そうなんですか」
「壁に背中をつけて食べてください」

ということで、備えつけられた椅子を空けたまま、大きな硝子窓を背負うようにして立ったままお握りを齧りました。しばらくすると、とんびが一羽、二羽と姿を見せ始め、結局、三羽のとんびが頭の上をぐるぐる回っていました。

鎌倉や江の島あたりの、とんびによる食べ物強奪事件をよく耳にします。本来は慎重な性質の猛禽類なので、視力を活かして上空から地上の小さな獲物を狙うよう。それが人慣れすると手元から食べ物を奪うようになるという。いつか奈良公園を訪れた際に、鹿に横腹を咥えられたことを想い出しました。

ぴいひょろひょろ。頭上の彼らは、明らかにぼくの手元の宝物を知っている。最後の一口を頬張り、手をぱんぱんと叩いておきました。

さて、あと半分、帰り道も一気に走りました。

さ。

※雑感
みなさん、連休はどうお過ごしでしたか。仕事のことも、暮らしのことも、日頃に手を付けられなかったことを幾つも片付けることができました。三浦半島ではとんびの環境適応力に感心し、奥武蔵の山の中では、鶯の美声を楽しみながら尾根伝いの峠道を走りました。自然の豊かさと逞しさをあらためて感じた連休でした。