EMIRPs Today(2021-09-17)#1808 SHIMPAKU

おはようございます、さいとうです。

「こちらは、シンパク」。
棚の上には、苔玉に仕立てられた盆栽が並んでいました。

ふと目の端に小さな木々が目に入りました、つま先が勝手に動いていました。遠くからは単に盆栽が並べられた一群に見えましたが、近くに寄ってみると、数十体の大小様々が段違いに置かれていました。

植物は好きなのですが、盆栽に仕立てられるような種類はちんぷんかんぷん。辛うじてわかるのは、特徴的な葉の形が大木と違わない松くらいでしょうか。しばらく眺めていると、各々の樹形がようやく目に入るようになりました。

せいぜい三、四種類かと思っていたのですが、実際には十種は下らないよう。

初対面でも知れる松、とくに黒松を追いかけてみました。幼木ながらもすでに幹の造形が整えられていました。風にしなった姿を見せるものから、渦巻のようにぐるっと廻っているものもありました。

店主に話を聞いてみました。新潟から季節ごとに出向いてきている店だそう。初心者にも育てやすい種類を教えてもらいました。

「真柏(しんぱく)がおすすめです、キング・オブ・ボンサイ」。
真柏は盆栽に仕立てられるヒノキの仲間のこと。その仲でも「糸魚川真柏」は世界的にも人気で、「ITOIGAWA」「SHIMPAKU」で知られるそう。

「こちらなら数十年で仕立て、あと二、三百年は育つでしょう」。
日頃は日次や月次の数値、四半期から年次決算等の経営がまわる時間軸が刷り込まれている体内時計とは、比較にならない長い針の時計が必要なようです。

年齢に仕立てにかかる年数を足してみて、遠い先の姿を思いました。当然のことながら、末裔に託すような霞の先になりました。

糸魚川真柏と黒松を提げて帰りました。

さ。

※雑感
毎朝、おつきあいをいただき誠にありがとうございます。
50歳の誕生日を機に「試しに日刊」としたこのコラムも丸七年となり1800回を数えました。「その朝に書きたいことを書く」を心掛けて、下書きや書き置きは厳禁、制限時間で切り、誤字脱字はごめんなさい。日々の生活の中での関心事や気になることを言葉にしてきました。
書くことで考えや視点、構造、アイデアが整理されることも多々ありました。読んでいただいている皆様からのご感想やご指摘、暮らしのお便りなどがさらに新しい発見へと繋がることも多く、たいへん励みになっております。
末永く、おつきあいをいただければ幸いです。
2021年9月17日 白金にて  さいとうかん