EMIRPs Today(2021-06-23)#1749 耳言葉が勝つ

おはようございます、さいとうです。

幼稚園のころ、キョーツケの姿勢があまり得意ではありませんでした。そもそも「キョーツケ」ってなんのことだろうと思っていましたから。

先生が強面で「気をつけ」と大声で発する号令は、子供の耳には「きょつけ」としか聞こえず、ただじっと真っすぐ立つことを強いられているようでした。

耳で覚えた話し言葉が実は発音しやすいように言い換えられたもので、そちらが広まる場合があります。良く耳にする言葉を、標本採集してみましょう。

「ふいんき」。
これはよく耳にする例です。もちろん「ふんいき(雰囲気)」のこと。「(ふいんき)と打っても変換できない」、ネットで何回も見かけました。

「げいいん」。
こちらは「げんいん(原因)」。「ん」が省略、置き換わった例。似た現象には、「ぜいいん」(全員)や「まあいん」(満員)もあります。

「い」が省略される例もあります。

「たいく」。
これは「たいいく(体育)」ですが、「い」がひとつ省略されます

「てっててき」。
もちろん「てっていてき(徹底的)」のこと。「い」が飛びます。

これらの言葉たちを繋いでみるとつぎのよう。

「ぜいいんが てっててきに たいくをする ふいんきが げいいんだ」

と文字面では訳がわからなくなりますが、いざ声に出して読んでみると、おそらく文字を見ない隣の人には何事もないように伝わりそうです。

ただ、音位転換も一般化すると主従が逆転し、そちらが本流となります。

地名の「秋葉原」は本来「あきばはら」ですが、今では「あきはばら」ですし、「新」は「あらた」のはずですが、「新しい」は「あたらしい」です。

まあ、発音しやすい言い方が定着するのは合理的なのかもしれません。

さ。

※雑感
子供が「がじゃいも」と言ってしまうのも理由があるのでしょうね。となりのトトロで、メイが「トウモコロシ」を大事に抱える様を目にすると、「とうもころし」でも良いかななんて思ってしまいます。言葉は生き物だと、つくづく思います。