EMIRPs Today(2021-06-09)#1739 ぼけか、とぼけか

おはようございます、さいとうです。

カメラの新しいレンズが発売されると、その性能や特性を確認できるように、プロ・カメラマンによる作例、いわゆる撮影画像のサンプルが公開されます。

ライカ、ニコン、キャノン、ソニーなどのカメラ・メーカーだけでなく、レンズを専門に製造するコシナやケンコー・トキナーなども作例を発表します。

最近はデジカメが主流となりました。映像を記録する画像センサーは精細になり感度もあがり、被写体の細かな部分も緻密に記録できるようになったため、レンズにも繊細な性能を発揮する設計を求めるのが流行りです。

作例を拡大して眺めると、風景画では山に植わる木の葉が見え、ポートレートでは、髪の毛一本、まつ毛や毛穴までも写しこみます。ピントが合っている画像は、見事なまでに細やかに再現されるようになりました。

一方で、写真の面白いところは、ボケではないでしょうか。いわゆるピントが合っていない領域の写像がぼやける現象です。プロの作例をみると画中にボケを巧みに配置して、美しさや実像をより一層に浮かび上がらせています。

さて、ぼけるとは、辞書によると、頭の働きが鈍くなったり、ぼんやりすることを指しますが、対話の中で恣意的にボケを使うのは、とぼけるといいます。

ぼくのような素人が写真を撮るとボケボケな画像を連発してしまいがちですが、プロのカメラマンは意図的にボケを操作して、鑑賞者の心に明解なメッセージを伝えてきます。写真家のボケは、とぼける技能によるのでしょう。

このピント外れな談話は、「ぼけ」なのか「とぼけ」なのか。
ニュースを見ながら唸る日々です。

さ。

※雑感
「とぼける」の「と」は、どんな意味があるのでしょうね。接頭語の「と」は他にあまり例をみないように思います。機会をみて触れてみたいと思います。
画像センサーの精度とレンズの関係と似たような流れが、オーディオのデジタル化の中でも置きました。アンプや音源のデジタル化とスピーカーの関係です。こちらも、機会をみて書いてみたいと思います。