EMIRPs Today(2021-04-05)#1696 山あいの一本桜

おはようございます、さいとうです。

国道から折れると、そこは典型的な林道でした。路肩のすぐそばまで杉が迫り、つま先上がりの坂道が先の先まで続きます。

今日は、飯能から秩父に広がる奥武蔵の山間部にある桜の木に逢いに行きました。うぐいすの鳴き声が響きたり、せせらぎから水音がささやきます。センターラインどころかガードレールもない九十九折りをじわじわと登っていきました。

毛呂山町にある鎌北湖から、尾根伝いに秩父市街の北東に位置する定峰峠までを結ぶのが奥武蔵グリーンライン。埼玉県南部の平野部から奥武蔵の天辺へと標高をあげて800m級の峠を尾根で結んでいる林道です。

今日の目的地はその中ほど、八徳(やっとこ)という集落です。山肌の中腹に「やっとこの一本桜」という隆々とした桜の大木があるのです。

南に奥多摩あたりの山並みが両手いっぱいに広がり、尾根に出たことを教えてくれます。顔振峠(かおぶりとうげ)には、何軒かの茶屋が並んでいました。珍しい名前の峠は、絶景を何度も顔を振り返ることに由来すると言います。

標高が500メートルを超えたあたりで八徳への分岐点に着きました。尾根を離れて南斜面を下りました。やがて杉林が途切れ、一気に遠くが開けました。

道端でハイカーが三脚に500mmは超える望遠カメラを載せて構えていました。いよいよ、一本桜に逢える。自転車をとめて路肩に歩み寄りました。

足元の山肌に、武蔵の山並みを見守る満開の桜が咲いていました。駆け上がる風に、桜吹雪が舞い上がりました。

さ。

※雑感
数年前に一本桜を書いた際に、「やっとこ(八徳)の一本桜」を見に行きたいことに触れましたが、やっと見に行くことができました。天候や体調や桜の開花状況、はたまた仕事をにらめっこして遂に実現、「大人の遠足」でした。
舗装路も通っているので決して本格登山というほどではないのでしょうが、最寄駅からでも数キロは登る立地。足の便のよい一本桜のように花見客が鈴なりになることはないのでしょう。大切に育ってほしい大桜です。