EMIRPs Today(2021-02-01)#1653 蝋梅の誘惑


おはようございます、さいとうです。

山門に向かって歩いていくと、優しい香りがふわり漂ってきました。蝋梅が満開だと知り、見に行って来ました。

1月末から2月上旬のこの一番寒いころに楽しめる花が蝋梅(ろうばい)です。最近では公園や遊歩道に植栽を施されていたりするので、小さな黄花が一斉に咲き始める様子を見かける機会も増えているかもしれません。

週末に訪れたのは、新横浜の近く、新羽(にっぱ)という場所にある西方寺、茅葺の本堂の隣に大きな蝋梅があることで知られます。以前から気になっていたのですが、満開になる週に、晴れ渡った冬の日と自分の週末予定が重なることがなく、ようやく訪れることができました。

100メートルほどの参道の先は、三十段ほどの階段になっていました。一段、一段と上がるたびに、蝋梅特有の甘い香りが強くなってきました。冬晴れの陽気に温められて、ことさら匂いが立っているのでしょう。

山門をくぐると、山奥にある古寺のような様子の本堂が迎えてくれました。左脇には、ジャングルジムをいくつか重ねたくらいはありそうな蝋梅の大木が枝の先々にまで黄色い花を携えていました。

桜のように踊りたくなる華やかさでももなく、梅のように赤と白で春を告げる可憐な容姿でもなく、ただ静かに黄色い花で甘い香りを漂わせていました。

歳を重ねてはじめて蝋梅に惹かれるものなのでしょうか。訪れる人も限られていました。マスク姿の年配のご婦人たちが、両手でスマホを額の上に持ち上げていました。

日光を透かす半透明の黄色い花びら、すっぽりと包み込まれるような甘い香り、現実か、作り物か、夢の中にいるようでした。

さ。

※雑感
蝋梅にはいくつかの種類があり西方寺に植えられているのは満月蝋梅だそう。他には素心蝋梅や和蝋梅などの種類もあり、生け花にもよく使われますね。ぷっくりとまあるい満月蝋梅は、もっとも飾り物のような姿をしており、大木にたわわに咲いた様子は非日常でした。