EMIRPs Today(2020-07-15)#1521 ボタンを突っつく

おはようございます、さいとうです。

目の前を歩いていたご婦人がエレベータの前で立ち止まりました。おもむろに(↑)ボタンを傘の先で突きました。

誰も見ていないと思ったのだろうか、大人がやんちゃななことをしている。装いを眺めると帽子に眼鏡、顔が半分隠れる大きいマスクに肘まである手袋、全身完全防備でした。ああ、ボタンに触れたなくないのだとわかりました。

企業の収益や経済を動かすための販促施策は、直接的なものも間接的なものもあります。アイドルの総選挙や握手会の権利を付与した商品販売、限定や先着の半額セールなどは前者の典型です。観光施設の整備補助などは後者の類。

「Go Toキャンペーン」は諸説紛紛ですが、22日から始まることは堅そう。

この施策の難しいところは、還元を享受する利用消費者とサービスを提供することにより経済が回る事業者という受益効果とは別に、同宿泊や移動交通サービス経済と異なる場面で影響をうける可能性があるからに他ならない。自分の力の及ばないところで、望まないことが進むことへの生活者の心情。

大好きな映画のひとつ「かもめ食堂」の中で、フィンランドのヘルシンキで少ない来客のなかでも楽しそうに日本食店を営む主人公は自らの生き方を、「やりたくないことをやらないだけなんです」と答えます。

ご婦人は、多くの人が押したであろうボタンを触りたくなかったのだな。観光や交通業界の弾み車を確実に回すであろう「Go Toキャンペーン」では、同時に、自衛の範囲を超える部分の対応策を促す仕掛けも必要そう。

エレベーターのドアがすっと開いて、ご婦人は箱に乗り込んで行きました。
せめて、安心してエレベータのボタンを押せるようになりたいものです。
(↑)。

さ。

※雑感
それにしても、あのご婦人はすぐ先にあるエスカレーターや階段を使わなかったのは何故だろう。疑問は残ります。守りに入る思考が強くなると、周りが見えにくくなることは良くあることだと思うのです。
社会的な思考がシュリンクしてしまう前に、真っ当な打ち手が必要そう。