EMIRPs Today(2019-11-07)#1355 35年前からドイツワイン

おはようございます、さいとうです。

「朝から、14本のワインを開けてデキャンタしました」。
35年にわたりドイツ・ワインに特化した輸入を手掛けている当主の挨拶でした。

子供の頃、お土産でいただいた変わったガラス瓶のお酒がありました。前から見るとぷっくりと丸いのに、前後に平たい不思議な形をしていました。「ドイツのお酒だそう」と母から教えてもらいました。下戸の彼女にとり、洋酒はウイスキーも、ブランデーも、ワインでもお酒だったのでしょう。

それが葡萄酒でドイツの南の方で造られたものだと知ったのは、随分と経ってからだったように思います。同じころに子供用にといただいたお土産は、筆箱に入る小さな鉛筆削りで、丁寧に包装された替え刃が数枚ついていました。ミュンヘン・オリンピックの話をしたので、1972年前後かもしれません。

大人になってワインを飲むようになってからも、ドイツ産のワインを口にする機会は少なく、ちょっと壁がありました。細長いボトルに詰められたリースリングは葡萄の香りが好みですが、レストランにもあまり見かけませんでした。

ある時、当主が見立てたドイツワインを飲ませてもらいました。和食とドイツワインはよく合うのですと事前に当主からお聞きしていました。一皿一皿、料理とともに供される白も、赤も、絶妙のマリアージュでした。すごいなあ。ドイツワインに対する壁が崩れました。

さて、デキャンタするほど寝かせたワインですから、数十年のビンテージ。「しっかりと味も診て、オリもありませんので、安心してご堪能ください」ドイツワイン発展への貢献を評価され叙勲された程の当主、自信が溢れます。

グラスを持ち上げて色加減を愛でてから、ゆっくりと口に含みました。
数十年の栄華や歴史がぎゅぅと凝縮された、奥深い葡萄酒でした。

さ。

※雑感
35年前というと1980年代も半ばのこと。プラザ合意が1985年です。ベルリンにはまだ壁があり、インターネットもなければ、スマホもない頃。アップル社がマッキントッシュを発売したころです。その頃から上質なドイツワインにこだわって目利きをし、輸入してこられた当主の情熱には脱帽します。敬服。

※ドイツワインの変わった形のボトル
ドイツ・フランケン地方のボトルの特徴的な形でボックスボイテルと言う。