EMIRPs Today(2018-05-22)#1000 こーんなに

おはようございます、さいとうです。

「こーんなに大きいのが寝てた」、
メイが初めてトトロに会った様子をお父さんとサツキに説明する名台詞です。

「こーんなに」と言いながら両手をいっぱいに広げるメイ。
この場面を観た時に、どこかでこの様子を知っているように思いました。
そう、母が子供の頃のことを語ってくれたそれでした。

戦後に幼少期を過ごした母は、当時、女の子が遊ぶような玩具もろくになく、祖父が経営する事業所から出る金属廃材などで遊んだと語っていました。

ある日、父そう私の祖父に「いちメートルってどれくらい」と尋ねた時のことを、「〇〇が両手をいっぱいに広げたら1メートルだって教えてくれた」と、まだ幼稚園児だったぼくの目の前で、彼女の両手を広げて見せてくれました。

母が両手で造る1メートルはすでに大人の1メートルですが、ぼくの瞼には子供の母が両手を広げているところを祖父が見下ろしている姿が映りました。

いつしか1メートルは竹の物差しでは短いけれど巻き尺なら計れることを覚え、小学校に入ると1メートルには世界基準となる原器があることやそのその千倍が1キロメートル、千分の一が一ミリメートルであることも学びました。

今では、1メートルを光の波長で科学的に定義されるようになりました。メートル原器は肩の荷を下ろして自由に余生を過ごしていることでしょう。でも、ぼくの頭の中にあるメートル原器は「両手いっぱいの長さ」です。

ぼくの原器は千分の一にすることも、千倍にすることもできませんし、ほんとうのところは、1メートル70センチあまりはあるのでしょう。

それでも、多くのことは「こーんなに大きい」で良いように思うのです。

さ。