EMIRPs Today(2020-05-08)#1473 母の日に想う

おはようございます、さいとうです。

今週末10日は第二日曜日にあたるので、母の日。例年は特に何もしないのですが、今年は何かしようかと気持ちが動きます。

半世紀も人生を歩んできて、やっと自分が見聞きしたり知りえたりしたことや体験したことよりも、想像することもできない未知のあれこれの方が圧倒的に多いという事実を理解するようになりました。

えっ、今頃何を言っているの、その歳まで気が付かなかったのかと指摘されるとまったくその通りです。自分の理解が届く範囲で物事をみてしまいがちで、その外に拡がる無限の量感はまったく掴むことができないと知るのです。

加えて、対話にしろ、体験にしろ、あるいは読書や鑑賞にしろ、新しいことに対峙してそれを吸収するにはそれ相応の時間を要することも理解してしまい、その結果、自分のもつ24時間をどう使うのが良いのかと思うです。

子供の頃、そろそろ寝る支度をしていると、凡そその日の家事を片付けた母が食卓に本と帳面と鉛筆を広げて、何やらごそごそと始める姿を見かけることがありました。宿題があるわけでも、試験があるわけでもないのに。

横顔は嬉しそうだ、このまま布団に入るにはどうも気になって仕方がない。となりの椅子に腰かけて尋ねてみるのです、「なにをしているの」。

「ああ、これはね」、手を止めて教えてくれました。理解できない内容も多かったのですが、楽しそうに話す説明を聞くのが好きでした。

そして、最後には、いつも決まった言葉で締めくくられました。
「はい、そろそろ寝る時間」。

今思うと、そこにはまさに新しい知識に触れて体験吸収している女性がいて、誰もが寝静まった後の自分が眠くなるまでの僅かなひと時が、彼女にとっての至極の時間だったのかもしれません。

さ。

EMIRPs Today(2020-05-07)#1472 どこでもドアで峠へ


おはようございます、さいとうです。

開店準備で店舗前を清掃している若者、マスク越しの横顔が嬉しそう。宣言は延長される中、街は動き出そうとしているのでしょうか。

この一週間は、自宅で過ごした方が多かったと思います。読書や映画鑑賞、友達とネット越しのパーティも良いものですが、どうしても、運動不足です。スマホの歩数計を眺めてみても、数百歩で留まる歩数には驚くばかり。

そこで、自転車で「峠」を上ってみることにしました。例のロードバイクのeスポーツに使われるローラー台を使って、書斎でサイクリングするのです。

小手調べは、かつて何十回も上ったことのある京見峠。金閣寺の北辺りから、周山の方に続く旧街道で、丹後丹波からの旅人が最初に都を一望した峠だそう。

バードビューの映像に載ったコースをゆっくりと進みます。坂がきつくなるとペダルが重くなり、道の斜度や曲がりに合わせて周りの木々や眺望も動いてくれるのです、九十九折を曲がるとパッと開けて京都市街が一望できました。

中学生の頃よりも笑える程度に時間がかかったものの、無事に登り切りました。これは面白い、次の峠に挑んでみることに。軽井沢に向けて碓氷峠、神奈川県秦野にあるヤビツ峠、東照宮から中禅寺湖へと日光いろは坂を上りました。

思い立って海外に、イタリア北東のドロミテ(伊:Doromiti)を上りました。スピードが速くなると景色が流れるし、地道に入ったらガタガタ振動まで伝わってきて臨場感たっぷり。追い上げて来たのは、コペンハーゲンに住んでいる自転車乗り、頂上は獲ったものの下りに入るとさっそうと抜かされました。

現地までの移動時間がゼロ、書斎で楽しむ世界各地のヒルクライム。
ああ、「どこでもドア」が手に入ったようです。

さ。

※雑感
ヴァーチャルライドは、様々な楽しみ方があるよう。リーダーが主催するレースやグループライドもあれば、ユーザー同士が待ち合せて乗るようなミートアップライドもある。ロードバイクの車輪を外して、装置をつけるだけですから準備も楽ちんです。同じ時間に、同じコースを走っているユーザーがいたら画面上に現れてきて、会話も楽しめます。ぼくがGWに上ったのは次の峠。もちろん「超かめさん」です。

碓氷峠/群馬・・・・軽井沢まで旧中山道を。600メートルほど上る。
ヤビツ峠/神奈川・・足柄近くにある峠。600メートルほどくねくね上る。
京見峠/京都・・・・丹後道、北山を超え最初に「都が見える」、標高400。
長坂峠/京都・・・・鴨長明の方丈庵跡近くにある激坂。標高300。
いろは坂/栃木・・・日光の中禅寺湖に向けての上り。400メートルアップ。
ドロミテ/イタリア・ベネチア近くアルプス。標高1500へ400メートルアップ。

EMIRPs Today(2020-04-30)#1450-1470 2020年04月配信分

EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

テレワークやリモートワークと呼ぶ、一連の在宅勤務は大歓迎です。

何しろ、首都圏で働く際に最大級の課題のひとつである「通勤」を、風船に針を刺した時のように、瞬時に消し去ってくれたのですから。

政府が5年毎に実施している社会生活基本調査によると、首都圏の平均通勤・通学時間は、つぎのようです。

全体)東京都 42分、神奈川県 46分、埼玉県 41分、千葉県 43分。

通勤時間だけに絞るため、通学を除いた時間が反映がされているであろう「6歳未満の子供をもつ夫婦世帯」を対象に限るとつぎのよう。

推計)東京都 65分、神奈川県 89分、埼玉県 84分、千葉県 87分。

4都県の単純平均で81.25分、5日分を掛け算して週に直すと6時間50分になり、月あたりに直すと24時間を超えて約1日に相当する。一日の労働時間を8時間とすると、3日分の活動時間が手に入ったことになります。

小麦粉やイーストが飛ぶように売れているのもよくわかりますね。

カード会社の会員ステータスでは、シルバーの上にゴールド、その上にプラチナやブラックがありますが、この新しく手に入れた時間は限られた期間の黄金週間の上を行きそう。

ぼくにとっては、プラチナ・アワーです。

さ。

2020.04.01 1450 4月1日の風物詩
2020.04.02 1451 桜に似合うバス
2020.04.03 1452 4月4日は何の日

2020.04.06 1453 蕾が咲き終わる前に
2020.04.07 1454 3月に売れたクルマ
2020.04.08 1455 新緑街道始まる
2020.04.09 1456 老婆の話し相手
2020.04.10 1457 街の音

2020.04.13 1458 詳しくなりたい
2020.04.14 1459 そっくり
2020.04.15 1460 馴染む風景
2020.04.16 1461 疑似と本物
2020.04.17 1462 煮豚を作った

2020.04.20 1463 週末の住宅街
2020.04.21 1464 藤は右か左か
2020.04.22 1465 計る
2020.04.23 1466 読書、嫌いだったなあ
2020.04.24 1467 貿易に見る物の移動

2020.04.27 1468 黄金な巣ごもり
2020.04.28 1469 深い時間よりも

2020.04.30 1470 優しい言葉で表したい

EMIRPs Today(2020-04-13)#1458 詳しくなりたい


おはようございます、さいとうです。

プランターから、今年も羊歯(しだ)が芽をもたげてきました、テラスの緑。同じようにくるくるっと巻いているのに、よく観ると3つの種類がありました。

少し先の方の植栽に真っ赤な花が咲いているのが見えました。近づいてみると皐月(さつき)のよう。いやまだ四月の半ばだから、つつじなのかなあ。さつきとつつじの違いは、正直、よくわかりません。ほぼ、一緒に見える。

詳しくなると見分けることができるようになる。数を重ねると詳しくなるのかと言えばそうでもないのが面白いところ。経験を重ねるだけで済むではない。違いや特徴を意識することが、詳しくなる勘所でしょうか。

先日、インターネットラジオを物色していた時に、クラシックを多様な切り口で縛って流しているそこそこの音質の局にたどり着きました。バッハやベートーヴェンなど作曲家縛りもあれば、室内楽ばかり、バロックばかりなど様々。

なかに、チェンバロ専門部がありました。古典的な打弦特有の軽やかな音により構成される旋律は、BGMとして流すには心地よい。しばらくは、チェンバロ祭り。チェンバロとハープシコードは同じ楽器のことだと思っていたのですが実は別物なのですね。音だけで違いがわかるよに詳しくなりたいものです。

さて、羊歯の周りを埋めていた草たちを抜き取ってあげました。
暑い夏の日にも、緑の涼を運んでくれるのが楽しみです。

さ。

※雑感
野草や山菜に詳しい人は羊歯の種類を見分けたり、る新芽をみて瞬時にワラビだ、ゼンマイだと知ることができるのでしょうし、さつきとつつじも、庭木や盆栽を手がけていれば、簡単にわかるのでしょうね。好きこそものの上手なれと言いますが、自宅にいる時間の多い今だからこそ、漫然と過ごすのではなく、意識して「詳しくなる」のも良いかもしれません。

EMIRPs Today(2020-04-09)#1456 老婆の話し相手

おはようございます、さいとうです。

いつもは開店準備に忙しいスターバックスも今朝は静まりかえっていました。扉の内側に置かれた黒板に「当面の間、営業を休止いたします」と、ポツンと。

コンビニのレジでは、80代半ばくらいの老婦人が店員と話し込んでいました。サンダル履きで手には牛乳と新聞、近所の方なのでしょう、時折見かけます。話し声は店内に響きわたり、聞き役の青年店員はうんうんと首を縦に振っています。

このお婆さんは、きっと誰かと何か話をしたいのだろうなあ。

複数人数が互いに話をすることが会話であり、二人が向き合って話をすることが対話だとすると、お婆さんが求めているのは対話だと思うのです。誰かと向き合って、自分のことを聞いて欲しいのではないだろうか。

テレビを点けても、新聞を開いても、人生で聞いたことがないような出来事のあれやこれやが溢れている上に、不要不急の外出は控えるようにと知事の声に、毎朝の買物がせめてもの貴重な外との情報交換の場なのかもしれません。

精算を済ませて珈琲用の紙容器を受け取っても、彼女はまだ熱心に話をしていまいした。ぼくが大きいサイズに淹れ終わるころ、お婆さんが店を出ていきました。

「人と人との接触を最低7割、極力8割削減」。

情報リテラシが高くて活動力ある世代でも、しんどいなあと思うのですから、年配の方々が感じる不安や負担は相当のものなのでしょう。待ったなしで、心のケアが必要なように思いました。

さ。

EMIRPs Today(2020-04-03)#1452 4月4日は何の日

おはようございます、さいとうです。

3月3日は桃の節句で雛祭り、5月5日は端午の節句で鯉幟が思い浮かびます。明日は4月4日で月と日がぞろ目となるのだけど、桜の節句なんてあったっけ。

雛人形と鯉幟に挟まれた4月4日は、4と4を合わせて「しあわせの日」と言い、そしてもひとつ、4月4日は「どら焼きの日」に制定されています。

「どら焼きの日」を提唱したのは、鳥取県にある1958年創業の丸京製菓だそう。どら焼きを食べて幸せになろうとの思いが込められているそう。同社は1989年にどら焼きの製造を始め、今では一日に30万個、年間1億2000万個を製造し、どら焼きと言えば丸京製菓と知られるように。

2008年に同社のある鳥取県米子市がどら焼きの生産量で日本一、つまりは世界一の生産地となり、今や北米も欧州もアジアや豪州へも輸出しているそう。

小さい頃、どら焼きと言う呼び名を知りませんでした。おそらく関西出身の同世代や年配の方は、三笠(みかさ)と聞く方がピンとくると思うのです。丸いカステラ生地で餡子を挟んだ姿を、奈良県にある三笠山を見立てた名前。

「ミカサ、食べるか」、祖母の口から出てくるのはどら焼きではなく三笠。だから、ぼくの中では厳密には「三笠」は小さいころに食べていた思い出の菓子の味で、「どら焼き」は大人になってからのモダンな新種です。

丸京製菓が「どら焼き」製造を開始した1989年は平成元年ですから、ぼくが社会人になった年にあたります。平成が始まり、社会人になって、いつしか三笠の記憶は影を潜めて、「どら焼き」がこのお菓子のこととなりました。

ああ、「どら焼き」を食べたくなってきました。
お昼休みにでも探しに行ってみるか、クイーンズ伊勢丹にあるかな。

さ。

※雑感
最近は、栗の入った上等な仕立てやプリンを挟んだどら焼きまでありますが、ぼくの好みは、ごくごく一般的なもの。餡子は粒あんで少し塩味を感じるくらいが良い。
作り手によって、皮の表面が少し湿っぽくて食べ終わったあとに皮の残りが指先にくっつく場合がありますね。あれは、いつも睨めっこ。お絞りで拭いたり、手を洗えば済むものですが、ついつい、子供のようにペロッと、ね。

EMIRPs Today(2020-04-02)#1451 桜に似合うバス

おはようございます、さいとうです。

権之助坂の半ば目黒川に架かる新橋のあたりが、ふわっと明るく膨らみました。上流も下流も、右岸も左岸も桜が咲き満ち満ちて、朝陽に白く輝いていました。

目黒通りを走っていると、未来感たっぷりの路線バスが通りました。ボディは黒ガラスで覆われ、天井に何かの装置を載せて、胴体には「H2水素」と大書されていました。トヨタの燃料電池バス「SORA」でした。

先日、東急バスが4月1日から路線運行に初めて燃料電池バスを導入すると発表されていました。東98系統という東京駅南口と等々力操車所を結ぶ路線に投入されたよう、目黒通から霞が関を抜けて東京駅に向かうバスです。

路線の端から端まで全線カバーするダイヤが、平日に上り下りともに4本を編成されており、ぼくが見かけたのは上りの始発だったよう。等々力操車場を6時50分に発車し、8時頃に東京駅に到着する通勤バスでした。

すれ違いざまにバスの車内を覗いてみたのですが、乗客はぱらぱらのよう。そうそう、目黒通のバス路線はかつて見たことがないほど通勤通学客が少ないのです。せかっく導入された真新しい燃料電池バスなのになあ。

まてよ。これほど空いているなら、楽ちんに座ってみるチャンスだぞ。オフィスの前の道路も通って行くバス路線なので、一度、乗ってみようかな。乗り物好きの血が騒ぎます。

静かに疾走する燃料電池バスの窓から、満開の桜を眺めるのも良さそうだ。

さ。

※雑感
この燃料電池バスに取り付けられたナンバープレートは「・109」でした。希望ナンバー制度を使って、「とおきゅう」ナンバーを取得されたのですね。東急バスの思い入れを感じます。

EMIRPs Today(2020-03-31)#1429-1449 2020年03月配信分

EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

連日のコロナ関連ばかりの報道に、まったく気分が暗くなりそう。「要請」「禁止」だなんて、その内容やメッセージにかかわらず、個人の行動について抑制を強いられるように感じてしまいます。

販促コピーで「おすすめ」「一押し」なんてフレーズが使われれば、なんだか楽しいことや掘り出し物があるのかなと心が少しは華やぐ方向に動きますから、つくづく言葉の使い方は大切なのだと思います。

世界的な窮地を乗り切るためにも、気持ちが明るくなるような言葉やフレーズを使っていきたいと思うのです。

「からすのかってでしょ♪」なんて、上手すぎましたね。

さ。

2020.03.02 1429 週末の公園にて
2020.03.03 1430 花粉の鐘
2020.03.04 1431 花が咲くのか、花は咲くのか
2020.03.05 1432 啓蟄の虫は何
2020.03.06 1433 ヘルメット新調

2020.03.09 1434 縛りが拓く未来
2020.03.10 1435 小指の存在に感謝
2020.03.11 1436 高級車は売れているみたい
2020.03.12 1437 通勤客が減った
2020.03.13 1438 薫りにご機嫌の朝

2020.03.16 1439 桜咲く
2020.03.17 1440 指折り数える
2020.03.18 1441 凸が印す道
2020.03.19 1442 ネット仲間も本当の仲間

2020.03.23 1443 畑の幼子
2020.03.24 1444 桟橋のカフェ
2020.03.25 1445 激坂も生活圏に
2020.03.26 1446 ロックダウンを避けるべく
2020.03.27 1447 片喰と豆大福

2020.03.30 1448 カフェの社会的距離
2020.03.31 1449 ぴっかぴかの夢を大切に

EMIRPs Today(2020-03-27)#1447 片喰と豆大福

おはようございます、さいとうです。

高輪のお屋敷街を歩いていたら、遠くに黄色い花が咲いていました。菜の花にしては少し背が低そうだ、近づいてみるとカタバミでした。

歩道の両脇にあるちょっとした植栽に十数メートルあまりほど続いていました。ハートの形をした三枚の葉っぱからひょこっと伸びるのは、ビタミンカラーの真っ黄の花びら、わんさかわんさか勢いにあふれていました。

カタバミを漢字で書くと「片喰」が一般的でしょうか、葉っぱを齧ると酸いことから酢漿草とも記すそうです。片喰は根が深く張り繁殖成長力が強いことで知られます、種が熟すと鞘が弾け四方に飛び散りさらに陣地を広げる逞しさ。

生命を感じる黄色い花と多少の環境変化にも動じず子孫を増やす強かさは、家を護る当主たちから繁栄の象徴のように見られたのでしょう。日本の五大紋のひとつとして、多様な図案が起こされて家紋に使われてきました。

江戸時代から続くお屋敷の路傍に咲いているこの一群は近年の発生なのか、いやいや古くからこのあたりにずっと生育している歴史の番人なのだろうか。春風に花頭を振る様子をいくら眺めてみても、いっこうに答えは知りえない。

かさこそと音がするので見上げると老木の枝先で桜花に鳥が戯れていました。逆光では陰翳しか見えません、あの大きさはヒヨドリでしょう。花びらを羽織るように突いていました。この桜も、ヒヨも、お屋敷番なのかもしれません。

さてと、花より団子。
高輪の尾根に出たところで左に折れ、老舗の和菓子屋に立ち寄りました。大好きな豆大福、今日はまだ売り切れ前に間に合いました。ぽん、ぽん、ぽん、いくつかを包んでもらいました。

さ。

※雑感
この「松島屋」の豆大福は、大好きな和菓子の一つです。ゴルフボールよりも一回り大きい大福は、手のひらに載せてみるとずっしりと重い、周りにつく粉を気にせず頬張ると、塩味のある餡とふっくら豆が口の中で踊りだすのです。売り切れ後免で、午後にはなくなる。永く続いてほしい、お気に入り。

EMIRPs Today(2020-03-24)#1444 桟橋のカフェ

おはようございます、さいとうです。

今朝は花冷えですね、強い風がさらに寒さを思い出させます。春分も過ぎたからと仕舞いかけた上着を、あらためて掴んで家を出ました。

海が見えるカフェがあるので行ってみようと、週末に出かけてきました。ゆりかもめの竹芝駅と日の出駅のちょうど真ん中あたり、水上バスの乗降場が設えられた日の出桟橋にお店がありました。

コンクリート打ちっ放しのシンメトリー、その建物一階がカフェのようです。お店の手前は芝生敷きの広場になっていて、子供連れの家族がお弁当を広げていたり、ベビーカーを横に置いて読書をされていたりと、プチピクニック。

ガラス張りの入り口をくぐると店員が尋ねてくれました、店内にしますか、テラスにされますか、海側の窓からの明かりが逆光となり、青年の表情はぼんやりとしか見えません。外が良いよと陽ざしが誘っているように思いました。

スキップフロアの段差を踏み超えて外に出てみると、目の前が水上バスの桟橋になっていました。今にも空に飛び立ちそうな水上バスが停船していました。松本零士氏がデザインした宇宙船スタイルシリーズのうちの一隻でしょうか、「ホタルナ」と書かれていました。

桟橋との垣根はローズマリー、小さな花を咲かせていました。遠くには東京湾の水面を切って走る水上バスが見えました。シーザーサラダ、トマトとモッツアレラとバジルのパスタを頼みました。初夏のような潮風が、仕上げの香辛料。

いつのまにか、満席になっていました。
時計の針が、ここだけゆっくりと動いているようでした。

さ。

※雑感
こんな時だからこそ、気持ちが萎縮しないようにしたいものです。芝生を駆け回る無邪気な子供たち。こんな屋外でまばらにいたならば、濃厚接触だなんて気にすることはないのかもしれません。たくさん遊んで、たくましくなって欲しいと思いました。

EMIRPs Today(2020-03-02)#1429 週末の公園にて

おはようございます、さいとうです。

前を歩く男性の右の人差し指に一人、左の人差し指にもう一人、双子かな。同じ服を着た二人が覚束ない足取りで、板張り遊歩道を踏みしめます。

歩道を曲がった先にある、地元の児童公園に向かっているようでした。少し離れた後ろを、歩みを合わせてのんびりと続いていたのですが、脇に咲く花を見つけた二人が並んでしゃがんだところで、追い越しました。

公園に着いてみると、小学生くらいの子供たちが集まって戯れていました。草の斜面では正義を叫びながら駆け上がっては降りてきてを繰り返す男児ら、大木の周りの土が洗われて根っこが丸見えになった背丈ほどの高さの崖では、その根っこ欄間の上をそろりそろりと猫歩きする男の子と後ろに女の子。

赤い毛糸帽の幼女は、背丈の半分もありそうな縫いぐるみを抱えて仁王立ち、小さな東屋で座っている母親と思しき若い女性の方に向かって、満面の笑み。手を微妙にかざしながら撮影に余念がないのは映え加減を探っているよう。

さて、今日から急ぎ小中学校や高校が休みになるのは、承知のことです。学校が閉まっていたら、この子供たちはどうやって過ごすのかなあ。自宅にこもってネットでつないで友達とゲームでも遊ぶのかな。

「子供は風の子」って言葉は、最近ではすっかり聞かなくなりましたが、戸外にでて公園ではしゃぐ子供たちを見かけると、心が落ち着きます。

そこに、街の健康や未来を感じるからなのかもしれません。

さ。

EMIRPs Today(2020-02-28)#1411-1428 2020年02月配信分

EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

母から荷物が届いたので、そそくさと開けてみると八つ橋が出てきました。細長い瓦状にこんがり焼いたものと、生八つ橋と呼ばれる柔らかいもの。

にっきの風味が好きで、どちらも、甲乙つけがたいなあ。珈琲と八つ橋の相性が良くて、簡単に至極のおやつ宴が始まります。思わずにんまり。

いつも、八つ橋を食べるときには菓子そのものにしか目をやりません。包みも、せいぜいどこのお店のものだろうかと銘柄を読む程度ですが、珍しく、手に取った包装紙を眺めながら食べていました。

何やら、英文字で書かれていました。そういえば、八つ橋って英語では、何て言うのだろう見当がつきません。そこには、「CINNAMON COOKIES」と書かれていました。

そうか、シナモン・クッキーというのか。んん、クッキー、八つ橋はたしか小麦粉ではなく米粉だよなあ。

まっいいか。シナモン、美味しいし。

さ。

2020.02.03 1411 ふくろうと老婆
2020.02.04 1412 立・デジタル社会
2020.02.05 1413 ほんまか、そのニュース
2020.02.06 1414 熱い!、創作温度
2020.02.07 1415 大きい籠

2020.02.10 1416 暮らしのパン屋

2020.02.12 1417 内に重ねる
2020.02.13 1418 新駅、あと一か月
2020.02.14 1419 ドライブレコーダー

2020.02.17 1420 葡萄酒は食べる感じ
2020.02.18 1421 公衆衛生と向き合う
2020.02.19 1422 文科省の新型コロナ対応方針
2020.02.20 1423 テレワーク考
2020.02.21 1424 2月の天皇誕生日

2020.02.25 1425 奥沢では大蛇が治めた
2020.02.26 1426 春の雨に想う
2020.02.27 1427 桜粒ですっきり
2020.02.28 1428 AIが創った新作

EMIRPs Today(2020-02-27)#1427 桜粒ですっきり

おはようございます、さいとうです。

外の空気に触れたくて建物の外へ出ました。そうだ、ミントでも買おう。ケースを振ったらコロンッと一粒、桜の花が浮き出ていました、ほっこり。

コンビニのレジ近くや棚の端の方にはミンティアやフリスクなどミント菓子が肩を寄せ合って並んでいます。近年、ミントなど口中清涼菓子、錠菓(タブレット菓子)と呼ばれる市場が賑やかです。

口中清涼菓子と言えば永年その市場をけん引した代表は、いわゆる「ガム」。そこに、1994年にオランダからやってきたフリスク「FRISK」が登場して錠菓市場に火が付いたわけです。

白く整った四角い容器に50粒も入ったミント・タブレット「FRISK」は衝撃。見た目からして爽やかで、仕事中の机の上に無造作に置かれているだけで、お洒落な感じもして、若者中心に人気を博したのでした。

アイデアを思いつくという脳内の活性と、タブレット菓子を結び付けたテレビコマーシャル「SHARPENS YOU UP」は、自分も「FRISKを食べたら冴えわたるのだ」とある種のブラシーボ効果をもたらしたように思います。

さて後発、2年後の1996年に登場したのがミンティア「MINTIA」でした。少し厚みを抑えて平べったい容器に同じく50粒が入っていて、価格設定は「FRISK」の200円に対して「MINTIA」が100円でしたから錠菓市場がさらに加速し、現在では300億円超えまで拡大しました。

今では、ミンティア「MINTIA」が市場シェアの約半分を占めるまで躍進。季節に応じて果実モデルが登場したり、チョコレート風味やカルピス風味も販売されたり、清涼感だけでなく、おやつ感も演出する商品力には脱帽です。

さて、コンビニで手にとったのはピンク容器の、ミンティアさくらでした。タブレットの表面には、桜の花が型押しされていました。

清々しさとともに、桜が舞い散る様子が思い浮かびました。

さ。

※雑感
かつて2000億円と言われたガム市場は、今では500億円前後。一方で、錠菓市場が400億円まで成長し、同じくグミ系菓子が400億円まで拡大。自分が大人になったからガムを食べなくなったのではなく、そもそもガム市場が縮減しているのだと知りました。

EMIRPs Today(2020-02-25)#1425 奥沢では大蛇が治めた


おはようございます、さいとうです。

週末に散歩の足を延ばして、自由が丘近くの奥澤神社に立ち寄りました。

奥澤神社が地域の守護神として建立されたのは、室町時代のことだそうです。世田谷一帯で勢力を誇っていた吉良氏が、家臣である大平氏が当地に城を築くにあたり八幡神を勧請したのが由来、以前は八幡神社と呼ばれていたそう。

この神社の鳥居には藁で作られた大蛇が絡みついています。自由が丘から続く道筋から社に入ろうとすると、鳥居の上に居座る巨大な蛇が、かあっと見開いた目でお参りに訪れる人々を睨みつけてくる。思わず足が竦みます。

江戸時代の中ごろから「奥澤神社の大蛇お練り神事」にて祀られる大蛇は、厄除けの守護神として崇められ、毎年九月に大蛇が地域を巡り歩いたのちに、一年を護ってきた鳥居の大蛇と役目を交代する形で鎮座する。

もともとは奥沢の村にて疫病が流行した際に、当主が夢で八幡神から藁の大蛇を担いで村を練り歩くよう告げられて、早速、大蛇が作られて巡行したところまもなく疫病が治まったとの言い伝えによると言います。

さて、刻々と罹患状況が変わる新型肺炎の動向が気になる日々です。水際強化だ、マスクの増産だ、収容施設確保だと対処すべきことは数多ある。時は江戸、科学も文明も拙いころに「大蛇が村を練り歩く」ことにより村民の意識や目線を合わせて一致団結して取り組んだ奥澤村に学ぶことも多そう。

今、私たちが担ぐべき「大蛇(だいじゃ)」は何だろうか。

立派な本殿の前に立って、思いを巡らせていました。目の前で冬の日向ぼっこを楽しんでいた茶猫が、おもむろに大あくび。右脚、左脚、しなやかな脚さばきでゆうゆうと横切っていきました。

さ。

※雑感
2月22日の猫の日に、優雅に歩く猫に出会って、ちょっと楽しい。奥沢城の跡地は今は九品仏(浄真寺)となっていますが、八幡神社が奥沢神社となった今も「八幡」という地名は八幡小学校や八幡中学校に残っています。八幡小学校は、奥沢神社の社寮に始まったそう。大蛇が疫病を治めたからこそ、今の奥沢界隈の繁栄があるのだろうなあ。

EMIRPs Today(2020-02-17)#1420 葡萄酒は食べる感じ

おはようございます、さいとうです。

「ワインの始まりは、紀元前6000年ごろ」。
週末に開催されたワインの基礎講座で、講師の指先が欧州の地図上を辿りました。

紀元前6000年と言えば日本では縄文時代の前期と呼ばれる頃で、定住型の生活様式が定着し始め集落の形成が進んだ。縄文早期に造られはじめた撚糸文模様の土器がさらに進化し、漆塗りが発明された時期です。

そのころに葡萄からお酒を造り始めたのは、ジョージアだそう。そこから西へ、ギリシャで葡萄酒文化が花開き、ローマへとわたったと。フランスやイタリア、スペインは今でも良質なワインの生産国の代表格ですが、今や北米、南米、豪州等の欧州文化の影響が強い地域のみならず、日本を始め全大陸で造られている。

葡萄酒が世界に広がった理由は諸説あるようですが、その大切な要素の一つに「葡萄の果実のみで酒を造ることができる」という特性があげられます。実に葡萄さえあれば、水を足したり、蒸留したりする必要はないのですから。

仕事柄、「酒は何を飲まれるのですか」と尋ねられることがしばしばあります。飲む酒の種類を聞かれると、甚だ答えに困るのです。特段、毎日晩酌をするわけでもないですし、何時間も飲み続けたり、瓶を何本も空けたりするほど酒に強いわけでもありません。飲み物としてはコーヒーの方がよほど大量に飲む。

ただ「好む酒」を尋ねられたときは、すぐに「ワイン」が口をつきます。ぼくの勝手な食いしん坊的解釈ですが、ワイン以外のお酒はお茶やコーヒー、ジュースなどと同じように飲み物のカテゴリーのものですが、ワインだけは「食べる」感覚に近くて、食べ物の類にあるのです。ワインを口にすると、その産地の葡萄を食べているような気分になるのですから不思議です。

教室がくすくすと笑いに包まれました、ああ、聞き逃してしまった。
ぼくが妄想している間に、講師の話は先に進んでいたようでした。

さ。

※雑感
今はワインも工業生産的に品質管理も進んでいるので、産地やビンテージではなく、メーカーとブドウ品種が前面に出されて収穫、酒造の年にかかわらず似たような味を提供するものも増えているのも事実ですし、一方で、日本酒も、焼酎も、ウイスキーも、銘柄が育まれた環境や物語を聞くと味わいの深さや風味の背景を感じ入ったりします。それでも、ぼくの中では「ワインは食べる」感じです。

EMIRPs Today(2020-02-10)#1416 暮らしのパン屋

おはようございます、さいとうです。

少し道草、足を延ばして自由が丘を通って帰ろう。奥沢神社の先を右に折れて、住宅街をぷらぷら歩いてみました。

駅前のロータリーに着いてみると、いつもの週末より人手が少ないよう店の外まで行列をつなぐタルト屋さんも、今日は店内に人がちょろちょろ。「週末限定の苺大福はいかがですか」、和菓子屋の声が空を切りました。

自由が丘の商業地を抜けたので、九品仏の裏を回って帰ることにしました。お気に入りのパン屋さんに寄ってみることにしました。

小さな扉をよいしょ、「いらっしゃいませ」はつらつとした声が響きました。店は二人も入るときゅうきゅう、三人目のお客さんは外で立つほどの小ささ。今日はサクサクのパイ生地にカスタードクリームを詰めた甘いパンをもらいました。一緒に、焼き立てバゲット一本を包んでもらいました。隣では、背の高い青年が熱心にパンを選んでいるところでした。

扉の外にはマフラーをぐるぐるに巻いたご婦人が順番を待っていました。寒いところを待たせたようで申し訳なく軽く会釈すると、にっこり笑顔。「こんにちは」、「こんにちは」、背中で元気な挨拶が交わされました。常連さんなのでしょうね。おっと次のお客さんがすでに並んでいました。

この地元のパン屋さんは、いつもと変わりなく来客があるようでした。パンの袋をぶらぶら提げて、猫じゃらし公園の脇の路地を抜けて帰りました。有機野菜の畑を囲むように植えられた白梅と紅梅の並木が、満開でした。

ああ、ゆっくりと回る暮らし風景。これも悪くないものだ。

さ。

※雑感
自由が丘の駅前は、普段の週末なら待ち合わせの若者たちが群れ広がる改札前のあたりも、真っ直ぐに進めるほどでした。駅近くのカフェやレストランが並ぶ繁華街あたりも、すこすこと歩けました。冷え込みがきついからか、コロナの影響なのだろうか。

EMIRPs Today(2020-01-22)#1403 カレーの日


おはようございます、さいとうです。

そうだ、カレーを食べよう。
半年に一回か二回、そんな気分になる日がある。

子供の頃から辛い食べ物が得意ではない上に、カレーだとついついスプーンいっぱい頬張ってしまうために食べた後で口の周りが辛くなってしまうのも、正直、あまり好みではない。そのせいか、そう頻繁に食べたいとは思わない。

それでもふいにカレーの独特の風味が脳の中で湧き上がってくることがある。あの刺激的な味や香りが目覚まし時計のスヌーズのように脳内で繰り返され、止めても止めてもカレーを口にするまで延々と続くのだ。

最初はキーマカレーが良いとか、ほうれん草がたっぷり入った緑色のカレーをナンにつけようかとか、インド料理よりのカレーの類が思い浮かぶのだが、だんだんとカレー波の打ち寄せ間隔が短くなってくると、揚げたてカツが載ったカレーや蕎麦屋の丼に装ったカレー等、次第に和へと近づいてくるのだ。

そして、行きつく先は、丸い平皿に湯気の上がる白米が緩やかな丘を造り、そこに、どろどろとしゃぶしゃぶの中間くらいの加減にカレーにジャガイモ、人参がごろりと見え隠れしている、あのカレールウの包装箱の写真にあるような、典型的な日本のカレーライスが目から離れなくなってくる。

そうなるともう「カレーを食べよう」から「カレーを食べろ」へと書き換えられて、執着心と使命感が混然一体となるから始末が悪い。トム・クルーズばりにひたすら完遂するまでカレーを追いかけることになる。

さて、今日は「カレーの日」だそうだ。
前回のミッションから数えると、ぼくの「カレーの日」もそろそろだ。

さ。

※雑感
日本缶詰びん詰レトルト食品協会によると、日本のレトルト食品の生産量は近年じわじわと増えており、2018年ベースで年間約38万トン、5600万箱が生産されました。カレーは他の食品を抑えて圧倒的1位の規模、重量構成比で約40%を占めているそう。箱数でみるとカレーの年間国内生産は2430万箱。さば缶が540万缶ですからいかに多くのレトルトカレーが生産されているかがわかります。やっぱり、カレーは国民食なのでしょうかね。