EMIRPs Today(2023-05-23)#2207 二台分でも一台のバス

おはようございます、さいとうです。

横浜を走るガンダムのバス、背面に「全長17.99m」と書かれていました。ガンダムの身長かと思いきや軸重も併記されている、バスの長さのようだ。

一般的に見かける路線バスや観光バスなどは、道路法の規定により走行できる全長は12メートルまでですから、18メートルと言うのはその1.5倍に相当する。横浜市で運行されているこの長いバスは連接バスと呼ばれる特殊な車両です。

バスは、二階建てにして客席を増やしたり、前車両が後続車体を牽引するトレーラー方式で輸送力を稼いだりする。連接バスは二台分の車体を蛇腹で連結する方式で客室を拡大し、輸送人員はゆうに百人を越えます。

興味深いのは、連接バスの場合は前車室と後ろ車室は行き来することができるため「一台の車両」構造だとみなされる点でしょう。その輸送能力が高いにもかかわらず、運転者は牽引免許を必要としないところが特徴です。

日本では一般的なバスとは異なるため、特別な事情がある場合に限って運行許可が認められてきた背景があり、横浜市内を快走する青いガンダムバスもその一台です、2020年にベイサイドブルーという愛称で導入されました。

牽引免許が不要で、輸送能力が高いのですから、バス交通の運転手不足が課題となる中で救世主のような存在ですが、その図体の大きさから一般の交通環境では運転にも気を遣うよう、運行路線も限られるレアキャラの一つです。

連接バスの全長18メートルは、初期型ガンダムの設定身長とほぼ同じ大きさ。そこまで狙って創られたラッピングバスだろうか、思わず写真を撮りました。

さて、バス背面のガンダム像の上には、大きな文字で注意書きがありました。
「全長18m 追い越し注意」

となりを乗用車が走り抜けていきました、あ、あ、赤いくるまだ。

さ。

※雑感
連接バスの導入路線はまだまだ限りがありますが、慶応大学の在学生や卒業生には馴染みがあるかもしれません。2005年3月から、湘南台駅から慶応大学湘南藤沢キャンパス間をノンステップの連接バスが運用されています。また、東京では臨海地域において、TOKYO BRT(Bus Rapid Transit)として、虎ノ門ヒルズ、晴海、豊洲、東京テレポートなどを結び、神奈川では橋本駅と相模原共同病院線、相模原から法政大学線などで運用されています。

※国土交通省/2005.03.14
全国初のノンステップ連節バスの運行(小田急湘南台駅 ~ 慶応大学)
https://www.mlit.go.jp/photo/pdf/twinliner.pdf

※TOKYO BRTホームページ
https://tokyo-brt.co.jp/

※横浜市交通局ホームぺージ
ベイサイドブルー/最終更新日 2023年5月8日
https://www.city.yokohama.lg.jp/kotsu/bus/norikata/baysideblue.html
ー連節バス「BAYSIDE BLUE」は2020年7月23日運行開始

EMIRPs Today(2023-05-09)#2197 育つ環境を整える

おはようございます、さいとうです。

今年も、胡蝶蘭が咲き始めました。先週に最初の一輪、昨日に二輪目。例年より一か月ほど遅くなりましたが、無事に咲いてくれました。

縁あって譲り受けた胡蝶蘭を育て始めて、もう七、八年になります。毎年、春に咲き始めて夏過ぎまで、美麗な花を見せてくれます。株によりますが、小株でも十輪ほどがつき、大株は二十輪ほど咲いてくれてきました。

胡蝶蘭は、発芽から開花まで四年ほどを要すると言われています。手元にやってきた時には祝いとして花がずらっと縦に並んだ仕立てでしたから、初開花からすでに数年を数えていたはず。とすると、この株は十歳越えだろう。

今年は、年が明けても花芽が頭を出してくれなくて、寿命が近いのだろうかと心配しました。ただ、葉は厚みもあり色も艶やか、根も頻繁に新しく伸びてきては水苔と絡んでいますから、まだまだ成長意欲はある。

どうしたのだろう、例年よりも室温が低いのだろうか、冬の間も朝一番に葉の様子と水苔の状態の観察し手入れを続けました。三月半ば頃にようやく花軸が伸び始めて胸をなでおろしました。連休後半に走りの一輪が開きました。

自然に育つ胡蝶蘭の中には五十年近くも毎年花をつける株もあるそうですが、鉢植えの胡蝶蘭は上手に育てて十年と聞きます。人間が暮らしやすい住まいの環境は胡蝶蘭にかなり窮屈な想いをさせているのかもしれません。

なにはともあれ、花芽を数えてみると今年も三十輪近くは咲いてくれそうだ。

さ。

※雑感
手元の胡蝶蘭が仮に十年株だとして、五十年まで育つとするとあと四十年。自分の歳と照らしてみて、ああ、長くつき合えるといいなあと思うのです。働き方や休み方を改める動きが盛んですが、年齢や仕事の分野、住まう地域などにより、そのあり方は異なるのは言わずもがなでしょう。一律、同調で線引きするのではなく、適した環境を整えるようにしたいものです。

EMIRPs Today(2023-05-08)#2196 浜でも山でも鯉泳ぐ

おはようございます、さいとうです。

「ここに並んで」子どもたちが背の順だ、隣は顔を寄せ合う自撮りカップル。鯉のぼりを背景に撮影する人たちがわんさか、マスクを外した笑顔が眩しい。

関東地方の連休は、まずまずのお天気に恵まれたように思います。雨の日や、風の強い日もありましたが、お出かけやアウトドア・レジャーを楽しむ様子にああ、こうでなくっちゃと思ったのでした。

晴れた日に三浦半島に足を伸ばしました。江の島からぐるり一周の岬めぐり。三浦海岸の中ほどに、旗がぱたぱたと揺れて見えました。漁港のあたりだから大漁旗だろうか。海岸通を走り進みます、「鯉のぼり」が大漁でした。

海風を孕ませた鯉たちが悠々と泳いでいました。潮の香りと鯉の取り合わせが何ともくすぐったい。鯉の元では、漁師が道具の手入れをされていました。

翌日は北へと向かいました。多摩川の上流へと北上して高尾駅に抜けました。南浅川の堤防道路を下ってくると川を跨ぐ大綱に鯉のぼりが並んでいました。

住宅地で鯉のぼりを見かける機会はすっかり減りましたが、数十匹から数百匹を泳がせる活動は各地にあります。家庭で埃を被ってしまっている鯉のぼりの寄贈を受けたりして数を揃えて一斉に泳がせるわけです。一匹、一匹には異なる歴史を持ち各々の役割りを背負った鯉たちが集うのです。

橋の中ほどから、青空を泳ぐ魚群を眺めました。そよ風の緩急や機微に応じて順々に跳ねたり腰をくねらせたりする鯉。まるでアイドルグループのステージのよう。大きさや色彩、年季の入り方も様々ですが、ひとところに束なることで発揮される、艶やかさや魅力、威力もあるのだと感慨深い。

さて、社会を委縮させた未曽有の疫禍を乗り越えた今、知恵の使いどころだ。山から吹く風が川原を駆け抜けました、鯉たちがふわっと浮かびました。

さ。

※雑感
連休はゆっくりお休みになりましたか。海外に出かけられた方、帰省されたり国内旅行を楽しんだりした方、イベントや観光地の賑わいはエントロピー。南浅川の鯉のぼりイベントでは、坂本九の歌が大音響で流されていました。なぜ、坂本九なのだろう、「鯉のぼり」とは昭和で繋がるようにも思う。
「明日がある 明日がある 明日があるさ♪」、青空が眩しい。

※「明日があるさ」(作詞:青島幸男、作曲:中村八大、1963年)は、テレビ番組「明日があるさ」の主題歌だったそう。東京五輪の前の年。よく耳にするウルフルズのカバーは、2001年のことでした。

EMIRPs Today(2023-04-28)#2174-2193 2023年4月配信分

EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

今年の四月は、例年になく長く感じました。

電車は混み合い、朝夕には交通情報が渋滞を告げるようになり、社会が一気に加速したからか、真夏日に汗が噴き出たかと思えば、仕舞いかけていたコートを羽織ったりと気温が乱高下したからか。

知らず知らずに、心身への負担が大きかったよう。

暦を眺めてみても、国民の休日は3月21日の春分の日からは巡ってない。

混雑にうんざりしようが、天気予報に慌てようが、働くと休むは繰り返され、この四月は、かつて上手にこなしていたはずの生活習慣を体内に想い出させるための準備期間のような役割りだったのかもしれません。

さて、明日からゴールデンウィークです。

5月1日と2日をお休みにすれば、通しで9連休としうる絶好の日並びです。旅行もかつての勢いを超える予約が入り、「黄金」の輝きが戻ってきたよう。

暦の上では、連休が明けると国民の休日のない暦が10週間ほど続いていますから、ここは、思う存分に心身をリフレッシュしたいものです。

さ。

2023.04.03 2174 さくら巡り
2023.04.04 2175 沖縄
2023.04.05 2176 子どもの不読率
2023.04.06 2177 神奈川にも蔵元
2023.04.07 2178 はじめましての人

2023.04.10 2179 インテリア
2023.04.11 2180 駅レンなベビーカー
2023.04.12 2181 リスク性金融商品の足許
2023.04.13 2182 黄砂の仕業
2023.04.14 2183 くずもち恐い

2023.04.17 2184 友との夕食
2023.04.18 2185 オオサンショウウオ推し
2023.04.19 2186 諸刃の剣も利点を磨く
2023.04.20 2187 車産業の変速トリガー
2023.04.21 2188 100人乗りの宇宙船

2023.04.24 2189 ブータンノワール
2023.04.25 2190 おもちゃの価格
2023.04.26 2191 写真ではない
2023.04.27 2192 ポンコツ愛
2023.04.28 2193 日本のワイナリーが旬

EMIRPs Today(2023-04-28)#2193 日本のワイナリーが旬

おはようございます、さいとうです。

お土産にと、北海道産のワインをいただきました。透明のボトルに水彩画のエチケット、眺めるだけで心が華やぎます。

近年、国内のワイナリーが急速に増えています。国税庁によると、今では、奈良、佐賀、沖縄の3県を除く全国の都道府県にワイナリーは存在しており、令和3年1月1日現在で413場まで増えました。

ワイナリー数上位は山梨、長野、北海道の三県で計200場、続く山形(19場)、岩手(11場)とは規模が格段に違います。ワイナリー場数ベースでみると約半分となる48.4%を占め、製成数量ベースでは約七割となる69.5%を占めます。

ワイナリ 場数/製成数量kl
1位 山梨県 92場/4,334kl
2位 長野県 62場/4,071kl
3位 北海道 46場/3,058kl
全国合計場数 413場/16,499kl
出所)国税庁、令和3年1月1日現在

国内で製造するワインの種類は、赤と白が各々45%で合計90%、残りがスパークリングとその他のワインです。では、ワイナリーの主たる産地である上位三県のワインン種類の構成を並べてみましょう。

山梨県=赤34.8%+白59.1%+泡2.0%+他
長野県=赤65.3%+白30.6%+泡1.6%+他
北海道=赤32.9%+白47.9%+泡8.2%+他
出所)国税庁、

山梨は、言わずと知れたぶどう品種甲州のメッカで伝統的に白ワインが多いのですが、長野県では赤ワインが2/3を占めており、寒冷な気候で赤ワインは厳しいと思っていた北海道でも赤ワインが1/3を占めていました。

温暖化の影響で、農作物や果実、魚介類の北限が上がってきていると耳にしますが、ワインの製造に関してもその影響が顕著に表れているのでしょう。

さて、いただいたワインのコルクを抜きました。オレンジワインならではの、淡く優しい色だ。セイベル、ピノ・ノワール、ツヴァイゲルトレーベ、そしてヤマブドウをブレンドしているそう。

グラスを近づけると花の香りが届きました。
北海道に行きたくなりました。

さ。

EMIRPs Today(2023-04-20)#2187 車産業の変速トリガー

おはようございます、さいとうです。

世界の新車販売におけるEVシフトが騒がしい。中国では1/3の新車がEVだと鼻息荒く、米国はEV優遇制度で国内生産EV車の販売を強烈に後押し。

自動車産業の栄枯盛衰は、環境問題への対応が大きく響くとつくづく感じる。半世紀あまり、20年毎の国別自動車生産台数ランキングを紐解いてみよう。

まず1960年、世界の国別自動車生産台数ランキングは欧米勢が席巻していた。主要五か国で85%近くを占めており、イギリスも世界三位の生産台数を誇っていた。当時の日本の生産台数は、わずか50万台に過ぎない。

●1960年 世界全体自動車生産台数 1650万台
●順位:アメリカ→ドイツ→イギリス→フランス→イタリア

1970年の米国「マスキー法」による排ガス規制が業界に早鐘を打った。米国が苦戦する中、小型車で低公害エンジン開発にいち早く成功した日本が躍進。ドイツ、フランス、イタリアも堅調に台数を伸ばしイギリスは対応が遅れた。

●1980年 世界全体自動車生産台数 3860万台
●順位:アメリカ→日本→ドイツ→フランス→イタリア

1990年代は戦々恐々。「98年ゼロエミッション」を掲げたカリフォルニア州の法案に自動車業界が環境対策車やハイブリッド車をつぎつぎと投入、日本には追い風となり過去最高の生産1000万台を記録、韓国が日本の後を追い躍進。

●2000年 世界全体自動車生産台数 5840万台
●順位:アメリカ→日本→ドイツ→フランス→韓国

そして、2010年代に環境意識が高まり、EV乗用車の本格的な普及が始まる。コロナ禍の影響を避け2019年のランキングを見ると次のよう。人口増を背景とする中国が大躍進、インドも拡大する中、米国は伸びたが、日本は縮んだ。

●2020年世界全体自動車生産台数 9040万台(※2019年数値を代用)
●順位:中国→アメリカ→日本→ドイツ→インド

日本は順位こそ3位を維持したが、台数は2000年の1000万台から2020年の500万台まで半減し、その規模は、中国の1/5、アメリカの1/3以下となった。

2020年代後半から2030年代にかけて、環境対策はさらに強化されるでしょう。2040年、日本の自動車産業はどうなるのだろう。

さ。

EMIRPs Today(2023-04-17)#2184 友との夕食

おはようございます、さいとうです。

どうも、おひさしぶり。
旧友たちといつものお店で会いました、一年ぶりの食事でした。

少し早く店に入りました。大将は料理の下ごしらえに忙しい。お気に入りの席に座らせてもらい、彼の手元をぼんやりと眺めながら一息つきました。

マスクも外すようになり、先月くらいから次第にお客はもどってきたもよう。年度の切り替わりですから歓送迎の食事会が続いたのかもしれません、お花見も家の近くで楽しみましたと微笑むほどですから、忙しかったのでしょう。

物価高は小料理屋の仕入にも影響が出ているので、決まったコース料理を供する店は大変だと思うと言う間も、手は休むことなく蟹を解し続けている。この店でも、前菜からスペシャリテの焼鯖棒鮨、八寸も、刺身も、焼魚も、肉料理もあり、〆には土鍋で炊込みご飯も供されるのだが、どうしているのだろう。

仕入により料理を微妙に調整しながら組み立てることができるので、なんとかやっていますよと、顔をあげてニコり。

その日は旬も名残りの寒ブリが盛られ、ホタルイカは生のりとアヒージョ風、桜チップで薫した焼魚は頭から丸かじりを誘い、鹿の刻み肉はバルサミコ酢で味わう、筍の炊込みご飯を頬張るころには季節にたっぷりと満たされました。

さて、住んでいる場所も離れているし、仕事も違い、もちろん価値観も異なる友とはもう40年を超える付き合いになります。美味しい食事をいただきながら話す機会は良いものだ。懐古に走るわけでも境遇に管を巻くわけでもなく、今を交わし未来を思うと、ゆるりと夜が更けていきました。

今度は、一緒に旅行でもしよう。
平和で安全な世界を願う。

さ。

EMIRPs Today(2023-04-07)#2178 はじめましての人

おはようございます、さいとうです。

「はじめましての人」と言う表現がどうもひっかかる。音感は優しく心地よいのだが頭の中でぐるっと一周回るのだ。「はじめまして」がむずかしい。

「はじめましての人」は、読んで字の如く、初対面の人を指している。初めてお目にかかる人を的確に示す表現だし、「一度もお会いしたことがない人」と言われるよりも、簡潔で素直なように思う。

「はじめまして」を習ったのがいつごろだったかは定かではないのだが、漢字表記は、たしか小学生の中頃だったと思う。国語の時間に「初めまして」と書いたところ、先生に「始めまして」と直された。

「始め」と「初め」は、幼いころには混同しやすい単語だと思う。そのことが一回目の場合は「初め」で、新たな動作の端緒となる場合は「始める」や「始まる」、「始まり」、「始め」となるのだと思っていた。

「はじめまして」は「初めてお目にかかる」ことだから、当然「初めまして」だと思ったのだが、その人との関係を開始するから「始めまして」だそう。赤ペンの×印をうらめしげに睨んでみたところで、先生の説明が変わるわけでもなく、もやもやと腑に落ちない出来事でした。

ところが、最近は、漢字では「初めまして」と表記するのが主流となっているようだ。「始めましてとの漢字は間違いだ」と言い切っている場合もある。

言葉は使いやすく、理解共有を得やすいように変態変化しながら生き残るものですから、多くの人にとては「始めまして」よりも「初めまして」の方が腹落ちが良いということなのでしょう。

刷り込みとは恐いもの、「はじめましての人」と聞くたびに脳がバグるよう。「始めまして」か、「初めまして」か、迷ってしまうようだ。

さ。

※雑感
「関係を始める」ことを意味する「始めまして」の方が、永続的で趣きがあり良いのだと納得していたが、「始めまして」はもう古いのだろうか。オンラインで何度もお会いしていた方に、初めて直に対面した時にはどう、「始めまして」ではないが「初めまして」なわけで、んん、むずかしい。

※参考
手元にある辞書を漁ってみると、次のようでした。
岩波国語辞典(1979年、第三版、岩波書店) 初めまして
広辞苑(1982年、第二版補訂版、岩波書店) 始めまして
新明解国語辞典(1989年、第三版、三省堂) 始めまして
新明解国語辞典(2010年、第六版、三省堂) 始めまして

EMIRPs Today(2023-04-03)#2174 さくら巡り

おはようございます、さいとうです。

土曜日、四月一日の朝、空は晴れ渡りました、新年度の始まりを喜ぶよう。凝り固まった身体と頭を解そうと朝活です、横浜のさくら巡りへ。

国道一号の鶴見の切通しで見上げる先に満開の桜が揺れ、期待にペダルも軽くなる。横浜市場のアンダーパスに続く橋からは満開の桜が見えました。

みなとみらいの桜は華やか。ランドマークから運河に沿う並木は満開でした。桜木町から海に向かう人たちがぞろぞろ、立ち止まっては桜花にスマホをかざして撮影する人たち、その横を水陸両用の観光バスが通り過ぎました。

イベントで歩道まで人が溢れる赤レンガから海岸通りを進み山下公園を横目に本牧へと抜けました。街路の桜花が風に舞い、映画のワンシーンのよう。

根岸駅前から高台まで急坂を上りました。そうドルフィンの坂。半ばから車が連なっています、その脇をゆっくりと漕いで進みました。根岸森林公園の駐車場への渋滞でした、二時間待ちと聞こえました。

競馬場があった公園は、山手のなだらかなうねりが魅力、丘肌に沿って大きな桜の木がこんんもりと並んでいました。思い思いに敷物を広げたり、テントが開かれたりしていました。みるみる人が増えて芝生が埋まって行きました。

桜の魅力をあらためた帰り路、鶴見川で目に映ったのは上流に続く満開の桜、散歩している人が見えました。そうだ、多摩川では橋を渡り堤防に出ました。ガス橋あたりは立派な桜並木が続きます。

次第に桜並木が近づいてきました。随分手前から、堤防に人が溢れています。ああ、人で渋滞している。桜下ではお弁当を広げる人、お酒を組み交わす人、折り畳み椅子でチェアリングしている人、踊っている一群もみかけました。

今年は、たくさんの桜を楽しませてもらいました、お腹いっぱい。

さ。

※雑感
多摩川ではこの時期、桜とともに、白い花が堤防を埋め尽くします。群生するのは、ハマダイコン。堤防の上からグラウンドのある河川敷へ下りる斜面に群がり、下流から上流に向かい延々と続きます。同じアブラナ科ですが、菜の花の黄色とは一味違う、多摩川の春の風物詩、白い絨毯。

EMIRPs Today(2023-03-31)#2152-2173 2023年3月配信分


EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

マスクを外し、観光客も増え、会食の機会も戻ってきたように思います。

もっとも、勢いばかりの飲み会は成りを潜め、耳にするのは気の置けない友人との時間や、仲間との親交を温める会食を厳選されている様子。

ところで、小料理屋や居酒屋などでは、「お通し」や「突き出し」と呼ばれる小鉢や小皿が出てくることがあります。どちらも、最初に出される料理で二通りの呼び名があるようですが、意味が違う。

「お通し」はお客様の注文が通った証しとして出されるもので、注文後の最初の一杯、ビールであれノンアルコールであれ、飲み物と一緒に供されるもの。「突き出し」は席についた直後に出されるもので注文前に登場するものです。もともとは、注文の前に店の味をお客様にお示しする狙いもあったと言う。

今ではどちらも「席料」の役割を担っていることが多いので、お客の立場では両者の違いを感じる機会は減っているよう。

高級店の懐石料理などは、通常は予約が前提ですし、供される料理は予め決まっているのでこのような慣習はありません。最初の一品は先付(さきづけ)と呼ばれます。

初めて訪れた料理屋で最初に出された料理が丁寧に作られて美味しいと、これは「お通し」か「突き出し」か「先付」かなんて些細なこと、その後の料理へと期待が膨らむのです。

さて、明日から4月、新年度だ、新職場、新社会人、新入学も多いでしょう。
何事においても、はじめが肝心です。

さ。

2023.03.01 2152 ひょっこりと島
2023.03.02 2153 黒糖
2023.03.03 2154 ももぐみ

2023.03.06 2155 虫も花も、一斉に動く春
2023.03.07 2156 練り切り、好き
2023.03.08 2157 レアメタルを照らす
2023.03.09 2158 もう一つの針供養
2023.03.10 2159 朝に立つ雨

2023.03.13 2160 花桃の丘
2023.03.14 2161 食のマイレージ
2023.03.15 2162 桜咲く
2023.03.16 2163 手をこまねかずに
2023.03.17 2164 交通規制よりも空を飛んで

2023.03.20 2165 ラーケーションの日

2023.03.22 2166 ほこみち
2023.03.23 2167 ヘルメットを被ろう
2023.03.24 2168 平和と和平

2023.03.27 2169 空き家も課税
2023.03.28 2170 皇居のさくら
2023.03.29 2171 デジタル加速する社会
2023.03.30 2172 自然再生推進法
2023.03.31 2173 春、クラシック音楽



EMIRPs Today(2023-03-29)#2171 デジタル加速する社会

おはようございます、さいとうです。

目黒通りで数えたら、月曜日は72人中4人、火曜日は71人中5人でした。ヘルメットを被って自転車に乗る人は、ごく僅かでした。

新しい取り組みは浸透に時間がかかるが、着実に変革している分野もある。いつの間にか、お札や小銭を使う機会は激減しましたし、振込や納税のために銀行窓口に並ぶこともほぼなくなり、財布は引き出しの中に。

最近はAIがぐんぐんと加速しており、話題に事欠きません。

先日17日に、マイクロソフト社は、同社のワードやエクセル、パワーポイントに対話型AIを搭載する計画を発表しました。同機能はOpenAI社のGPT-4技術を活用して、Copilot(副操縦士)と呼ばれる。

パワーポイントでプレゼンテーションの原案、下書きを作成したり、エクセル上のデータを用いて財務集計などができるそう。もちろん、メールの文面作成などの文章生成も可能になると言います。取り組むには慣れや習熟を要する上に、実際の作業時間を要するような活動を担ってくれるのでしょう。

また23日に実施された琉球大学の卒業式では、卒業生代表が対話型AIツールChatGPTを用いて文案を作成した答辞が披露されました。AIツールlの実生活の中での具体的な可能性が顕わになってきました。

自転車に乗るときにはヘルメットを被りましょうと唱えられても普及するには時間がかかりますが、デジタル技術により便利になる仕組みや機能は日進月歩で進化を続けており、その浸透は加速しています。

100年前、飛行機であれ、鉄道であれ、自動車であれ、乗り物の普及は空間的移動にともなう負荷や困難を一気に乗り越えた。

今、AIであれ、通信デバイスであれ、VRであれ、デジタルの普及は時間的負担や負荷を減らすとともに、質や密度を高めるように思います。

さ。

※雑感
文部科学省が28日に公表した2024年度からの教科書の検定結果は興味深い。教科書にQRコードの掲載方法を採用し、リンク先の動画や音声などへとつなぐ拡張や対話型の学び方が増えるという。背景には、「GIGAスクール構想」のもと小中学校への一人一台のデジタル端末配備が進められてきたことがあり、2021年度にはほぼ配り終えたと言います。デジタルで社会変革は加速しているわけですから、教育の変革もさらに加速が求められているよう。

EMIRPs Today(2023-03-28)#2170 皇居のさくら

おはようございます、さいとうです。

しっとりと潤った朝になりました、夜半からの雨がまだ続いているよう。

週末土曜日25日から今週末4月2日まで皇居乾通りが一般公開されています。春の桜の時期と秋の紅葉の時期に公開されますが、コロナ禍では中止されていました。昨秋から再開され、春の公開は、令和元年以来、三年ぶりです。

宮内庁によると、乾通りは、「乾門から宮内庁庁舎前に至る乾濠及び蓮池濠沿いの通り」とあり、「さくら、もみじ、松を中心にさまざまな樹木が混植」されている。一般公開されている坂下門から乾門までは約750メートル。

さくらは、ソメイヨシノの43本を筆頭に、ヤマザクラ系16本、サトザクラとシダレザクラ系が各々9本、ヒガンザクラ系8本に他の種類を加えて、合計103本あり、もみじ類70本、松類53本よりも多く植栽されています。

これまでの乾通り一般公開では、何人くらいが訪れたのでしょう。宮内庁ホームページに公開されている参入者数と日数を拾ってみると、次のようでした。近年は、一日あたり4万人あまりです。日本武道館の席数が14,471席ですから、その3倍程度の人数ということです。

平成26年春期 385,060人/5日間(一日77,012人)
平成28年春期 508,010人/10日間(一日50,801人)
平成30年春期 398,550人/9日間(一日44,283人)
平成31年春期 380,040人/9日間(一日42,227人)
出所)宮内庁ホームページ、これまでの皇居乾通り一般公開の参入者数より引用

さて、花散らしの雨に手をかざしてみます、雨粒は思いのほか優しいあたり。今週末までは、満開の桜を楽しめそうです。

さ。

※宮内庁ホームページを参考にしました。
皇居乾通り一般公開
https://www.kunaicho.go.jp/event/inuidori.html

※画像は別の場所の桜です。

EMIRPs Today(2023-03-23)#2167 ヘルメットを被ろう

おはようございます、さいとうです。

四月から始まる「自転車ヘルメット着用努力義務」に先立ち、警視庁が実践。スタイリッシュなヘルメット姿がニュースになっていました。

以前から、警察官が帽子姿で自転車に載る様子が気になっていました。安全のため、自転車に乗る際にはヘルメットを被りましょうと唱える一方で、制服姿の警察官はヘルメットを着けていないことに違和感を持っていたのでした。

道路交通法の改正まであと一週間、なんとか間に合ったよう。

自転車ヘルメットは道路交通法第63条11の第一項に次のよう記されています。「自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない」第二項に「他人を当該自転車に乗車させるとき」、第三項には「児童又は幼児が自転車を運転するとき」も着用努力義務をうたっています。

東京都の条例ではさらに細かく記しており、、自転車利用者が十八歳未満の児童に対してはその父母や保護者が必要な対策を行うように努力義務を記して、65歳以上の高齢者に対しては親族又は同居人がヘルメットの着用などの必要な事項について助言する努力義務を示します。

自分が乗車する時や子供を乗せたり子供が自転車を利用したりするときは言わずもがな、高齢者の自転車利用に対しても助言するのは意義深いと思います。

さて、どれくらいの人がヘルメットを被っているのだろう。目黒通の赤信号で先頭に止まったので、往来する自転車の着用事情を数えてみました。

ママチャリの人は6台中1人着用、宅配配送実用車の人は未着用、通勤か通学っぽいスポーツ自転車の人は4台中1人着用、本格的なロードバイクの人は2台とも着用していました。まだ街乗り自転車ではヘルメット着用率は低いよう。

風を切り、髪をなびかせて自転車に乗るのは気持ちが良いものですが、多様な交通モビリティの中では、ヘルメットを被った方が良いように思います。

さ。

※雑感
自転車のヘルメットは、日進月歩で軽く快適になっています。かつては、建設や工事現場の安全ヘルメットのようなお椀状の硬いプラスチック製が多かったように思いますが、今は頭を発砲スチロール状のクッションで包み、その外側にプラスチック外皮が覆うような構造が増えました。クッション材は、場所によっては3センチほどの厚みもあるので、しっかりと頭を護ってくれるように思います。それでも、300グラム程度の重量しかなく軽いものなら200グラム台のものもみつかります。
自転車乗車中の致命傷部位は頭部が過半数を占めており、ヘルメット着用により、その致死率は半分以下に抑えることができると統計上はわかっています。面倒がらずにヘルメットを被ることは大切なように思います。

※警視庁ホームページ
自転車用ヘルメットの着用/2023年3月20日
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/menu/helmet.html

※警察庁ホームページ
頭部の保護が重要です~自転車用ヘルメットと頭部保護帽~
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/toubuhogo.html

EMIRPs Today(2023-03-20)#2165 ラーケーションの日

おはようございます、さいとうです。

日曜日、前日の雨でチリが洗い流された空には、春の青さが広がりました。多摩川にも桜が咲いただろうか、近くの堤防を左岸右岸とぐるりひと回り。レジャーシートを敷いて、家族連れでお花見をする姿がちらほら。

愛知県で「ラーケーションの日」を始めるそう。

ラーケーションは「learning」と「vacation」による学習と休暇を合わせた造語。働く生活者が使う労働と休暇の「ワーケーション」の児童や生徒版。愛知県の発表によると、「ラーケーションの日」は、校外学習活動の日として「家族の休みに合わせて子供も活動できる」ように創設、準備されます。

対象は県内の公立の小・中学校と高等学校、特別支援学校で、「子どもたちが保護者等とともに、郊外(家庭や地域)で、体験や探求の学び・活動を、自ら考え、企画し、実行することでできる」とあります。

当面は、保護者がメール等で学校に届け出ることで「ラーケーションの日」をとることができ、年3日までをまとめてとることも可といいますから、かなり柔軟な運用を想定されているよう。2023年度の2学期以後順次進められる。

保護者が「ラーケーションの日」に子供と一緒に過ごすことは、愛知県が進める「休み方改革」プロジェクトの一環だと言います。「ラーケーションの日」の他にも、「県民の日学校ホリデーの創設」や「休み方改革マイスター企業認定制度の創設」なども企てられています。

さて、報道によっては、子供たちは「休みがとれる」と説明されていました。愛知県の資料をよく読んでみると出席の扱いになるよう。「郊外での自主学習活動であることから、学校に登校しなくても欠席とならない」とありました。

子供成長には学校の教育や学習意外の場も必要と常々思っていますので、この動きは歓迎です。ただ「休み方改革」よりも「学び方改革」が前面にでて欲しいと思いました。子どもたちも、保護者も、学び方を改める時代だ。

さ。

※雑感
またひとつ、教育現場に片仮名の制度が増えるのかと思ったものの、保護者がリモートワークやオンライン・ミーティングをしているのですから、子どもたちがラーケーションと呼んでも違和感はないのでしょうか。愛知県の導入が契機となり、全国に広がれば良いと思う動きです。

※愛知県の資料を参考にしました。
愛知県「休み方改革」プロジェクトについて/2023年3月16日
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/452097.pdf


EMIRPs Today(2023-03-13)#2160 花桃の丘

おはようございます、さいとうです。

週末のWBC一次ラウンドでは、連夜の日本チームの快進撃に心が躍りました。少しは身体を動かさないと、冬眠明けのお知らせでしょう。

土曜日は午前中に用事を済ませて早めに昼食をとりました。ぽかぽかと陽気に誘われて、気分転換に外乗りしました。二か月余りも控えていた自転車を軽く点検して二時間ほどのご近所ポタリング、桃の花を見に行ってきました。

神奈川県の東部寄りには、桃の産地や果樹園がいくつかあります。以前から気になっていた横浜市北端、青葉区にある「花桃の丘」。二子玉川で多摩川をわたり国道246号の上がったり下がったりを繰り返し、あざみ野を北上します。

田園都市線の両側に住宅地が広がるこのあたりは、大型マンションや商業ビルが建ち並び、田園風情というよりもすっかり都市の風景。坂が多いせいでしょう自転車は少なく、車とバイクが幅を利かせてしました。

やがて、左手に小高い緑地が見えてきました。

早淵川を小さな橋で渡ったその先は20メートルの高低差、爪先上がりの急坂でした。台地に頭を出すと一面が畑でした、農作業をしている年配男性の姿が見えました。緩やかな農道をさらに上へ、頂から南斜面に桃の花が満開でした。

帽子を目深に被った二人連れのご婦人がガードレールに身を委ねて何やら覗き込んでいました。道端のカメラ女子はローアングルを狙っているのか、地面にぺったり座りこんでレンズを向ける。坂の下からゆっくり歩いてくる年配のお二人はご夫婦でしょうか、遠くの桃花を指差してうなずきあっていました。

花桃の丘は十数本のかたまりを作る桃畑がいくつかが点在しました。ピンク色や白色など品種ごとにまとまっているよう。花桃の周りは、昼間でもぼんやりと明るくなっていました。横浜に住んでいたころに観た写真ではもっとたくさんの桃の木が植えられていたよう。記憶が膨らんだのか、果樹が減ったのか。

畑全体が見える場所を見つけて、ぼんやりと花桃を眺めながら休みました。そよ風が丘を抜けていきます、幼い小鳥の囀りが谷津の方から響きました。

さ。

※雑感
山梨県の笛吹あたりは壮大な桃畑が圧巻ですが、都市近郊の桃畑も悪くないものだと感じました。花桃が満開になる時期は笛吹あたりよりも一か月近く早いのでこの、桜が咲く前に楽しめるのですね、
さて、東京都は今週木曜日、3月16日頃には桜も咲き始めるとの予報です。マスクを外して桜花を眺めることができるのは楽しみです。