EMIRPs Today(2023-02-06)#2136 春を告げる梅の横顔


おはようございます、さいとうです。

天窓から射しこむ光線が眩しい、羽毛布団の上にくっきりと陰影を落とす。立春が過ぎ、今朝の明け方がちょうど満月だったようだ。

今月に入り、梅便りがちらほら聞かれる、散歩がてら近所の梅を伺いました。

生産緑地になっている畑には、街路沿いにに白梅と紅梅が植えられています。農地と道路の際ですから空を遮るものはなく、日当たりは抜群です。見上げてみました。今はまだ先の方にちらほら咲いている程度、これからでしょう。

確か、例年この付近にて綺麗な梅が咲くはずだと思ったあたりにも、更地になっていたり、植木や植栽がなくなていたり、といつのまにか宅地の様子が変ってしまっていました。そう、かつての葡萄園も今や二階建ての家が並びます。

本丸は九品仏、浄真寺だ、くるっと回ってみました。秋の大銀杏やもみじ、夏の鷺草で知られるお寺には、梅林こそないものの、山門あたりや境内に梅の木がいくつか並んでいます。

参道から総門をくぐりました。紅葉の葉がドライフラワーのように枝先に残りまだまだ冬の風情が残ります。山門に向かって進みました。手水舎の前に白梅が咲いていました、その向かいからお堂に沿って紅梅が陽光を照らす。

そばに寄ってみました。ぐんぐんと伸ばした梅らしい細枝の先に小さな花が並んでいました。花びらが均等に並んで、ああ梅だと思える姿です。

ぼくは、梅の花の近景が好きです。おしべがほんの少しだけカールしながら、しゅっと放射に広がり、まるで長いまつ毛のよう。ぱっちり、くっきりと目を見開いている横顔にうっとりします。

すまし顔がきれいな梅を見つけたので、ポートレートを撮ってみました。
ああ、もう春はすぐそこにやってきました。

さ。

※雑感
梅の名所と言うわけでもないからでしょうか、大銀杏やもみじの紅葉の時期に較べると、九品仏の境内は空いていました。それでも、ぶっといマクロレンズのカメラを構えた方たちを幾人かは見かけました。照準を合わす花を選びんで角度を変えながら撮影に余念がない。自撮りや映え、なんて言葉とはまったく無縁のようすに、なぜか、ほっこりした気持ちになりました。境内を巡り、仏足石にあいさつしてから帰りました。




EMIRPs Today(2023-01-31)#2114-2132 2023年1月配信分

EMIRPs Today(2023-01-31)#2114-2132 2023年1月配信分

EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

サイズアウトしたので、どなたかどうぞ。

サイズが合わなくなったからとメルカリやヤフオク、個人売買サイトやSNS、ブログなどでしばしば見かける「サイズアウト」という表現。

カタカナ表記で、サイズもアウトも英語由来だけど、とっても日本風味だ。調べてみたら和製英語の一つでした、日本語の外国語包容力は恐るべし。

では、英語ではどう表すのだろう。

子供が成長して服のサイズが合わなくなった場合は、grow out ofでしょうか。弟妹がいたり、従弟妹が近くに暮らす時代ならば、いわゆる「お下がり」作戦にて紡いだ服の駅伝も、今ではメルカリやヤフオクに出す人が多いよう。

ただ、先日、見かけたものは大人用のメンズでした。

ダイエットして体型に合わなくなったのなら「サイズアウト」とは言わないだろうから、リモート漬けの運動不足で肥ってしまったのかもしれないし、流行りの筋トレ効果で窮屈になったのかもしれないしと、想像が膨らみます。

言葉は、必要があるから生まれてくるものである。表したいことがらや状況と表現方法が的確で、言う側も聞く側も心地よい場合に共有が進み、頻繁に使われるよう。やがてそれが自然な表現として定着するものだと思っています。

中には、企業が担ぐ商品から始まったもの、芸能人やエンタメが恣意的に発するフレーズもありますが、サイズアウトのように発祥や初出がはっきりしないものの、いつのまにか共有理解のもとで定着している言葉を見かけると、つくづく言葉のもつ生命力、しぶとさや逞しさを感じます。

さて、何の話題でしたっけ。
今月はこのあたりで筆をおきましょう、サイズアウトしないようにね。

さ。

2023.01.04 2114 あずかり
2023.01.05 2115 初競り3604万円
2023.01.06 2116 深紅の適所

2023.01.10 2117 全国旅行支援が再開
2023.01.11 2118 未来への手塩
2023.01.12 2119 夢で高鳴る
2023.01.13 2120 宇宙が近い

2023.01.16 2121 ひっそり、だんご
2023.01.17 2122 鉄道運賃に学ぶ
2023.01.18 2123 何台に一台が新車なの
2023.01.19 2124 匙(さじ)の優しさ
2023.01.20 2125 大寒と体感の春

2023.01.23 2126 地元の里芋親子
2023.01.24 2127 目がごろごろ
2023.01.25 2128 何年に一回
2023.01.26 2129 電子処方箋が始まった
2023.01.27 2130 ネットでモーツアルト

2023.01.30 2131 グリーンとともに
2023.01.31 2132 千客万来への眺望

EMIRPs Today(2023-01-31)#2132 千客万来への眺望

おはようございます、さいとうです。

月末です、あっと言う間に駆け抜けた感のある一月。スーツケースを転がす姿を見かけては、旅心をくすぐられました。

先日、2022年の観光客情報が速報されました。実際、街中で外国人を見かけたり、異国の言葉で交わす会話が聞こえてきたりします。12月からは入国者数がぐっと戻ったと報じられていましたから、気になるところ。

日本政府観光局(JNTO)が1月18日に発表した速報値を見ると、昨年一年間の訪日外客数は、383万人でした。コロナ禍直前の2019年が年間3188万人でしたから、88%減の数値でした。

ところが、訪日外客数を12月単月で比較すると、2022年は137万人、2019年は253万人となり、コロナ禍前の55%程度まで回復していることがわかります。諸々が緩和される前、2022年1月は1万8千人足らずでしたから、雲泥の差。

一方、出国日本人数についてはどうでしょうか。通年では2019年に比して86%減でした。同じく12月単月で比較すると、2022年は43万人、2019年は171万人で、こちらは25%程度の回復にとどまっているようです。

さて、12月の訪日外客数を牽引したのは、どの国からの来日客であったのか。大半の国や地域からの入国数はまだ2019年当時よりも少ないのですが、一国だけ大幅に伸長していました。それが韓国。

韓国からの訪日外客数は、2022年12月単月で45万6000人に達しました。これは2019年12月の1.8倍に増えたことになります。当時韓国では訪日旅行を控える動きがあったため2018年12月と比較すると2/3程度でした。が、特定の一国からの訪日外客数が、出国日本人数全体よりも多かったことは驚きです。

何はともあれ、外国と往来する客数が増えることは、経済の活性化につながることは間違いなく、歓迎すべき動きでしょう。

さ。

※日本政府観光局(JNTO)ホームページ
訪日外客数(2022年12月および年間推計値)/2023年1月18日
https://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/20230118_monthly.pdf

※概数を拾ってみるとつぎのよう。
対象期間 訪日外客数/出国日本人数
2022年通年 3,831,900人/2,771,700人
2019年通年 31,882,049人/20,080,669人

2022年12月 1,370,000人/432,100人
2019年12月 2,526,387人/1,712,319人

2022年12月国・地域別訪日外客数、上位5位
1位 456,100人 韓国
2位 170,200人 台湾
3位 141,300人 香港
4位 109,500人 米国
5位  83,000人 タイ
出所)JNTO訪日外客数(2022年12月および年間推計値)

EMIRPs Today(2023-01-16)#2121 ひっそり、だんご

おはようございます、さいとうです。

成人式、共通テスト、鏡開きと、年初の風物詩が一気に過ぎた感があります。お餅で膨らんだお腹まわりも、いまは調整時期でしょうか。

さて、お餅は粒状の米を突き、お団子は米の粉を丸めて作られる。団子はもち米もうるち米も使われるるし、大福には粉状にしたもち米の求肥を加えて柔らかくしたりするから、結局、出来上がったものの形状で見てしまう。

高輪の高台にある豆大福の老舗はいつも行列でよく知られるが、尾根を下りた桜田通沿いにももう一軒、創業百年になるだんご屋がある。清正公前交差点、目黒通の起点となる側道にひっそりと佇んでいる。

いつか覗いてみようと思いつつも平日の昼間に三時間ほどの営業なので、なかなか暖簾に手が届かない。先日、ようやく足を運んでみた。だんごの店売りに加えて軽い食事もあるというのだから、昼ご飯がてら一挙両得を計ったのだ。

路地に面した腰高の棚には、大福と草餅、だんごが並べられていた。日陰だから菓子に優しいだろう、小振りの豆大福は百円だ、三ついただくことにした。断ち切りの硝子引き戸を開けると、甘い醤油の香りが漂ってきた。

よし、料理の準備も整っているようだ、「食事もできますか」、尋ねてみた。「もちろん、うちは食堂だ」、大福を包みながら白衣の主人の歯切れが良い。「そっちから入ってよ」、入口も引き戸になっていた。

管足の小さい卓に丸椅子、品書きは黒札に白文字、十枚ほどが壁に下がっている。丼もの、カレーライス、ラーメンの三種の大盛りや上ものが並ぶ、となりに空札を挟んで赤飯、いなり、だんごの札も並ぶ。親子丼と団子に決めた。

「だんごは甘いの、辛いのどっちにする、あっ今日は辛いのだけみたいだ」、甘いのは餡子で、辛いのはみたらしなのだろうなあ、「では、それで」。

さきに、だんごがひと串、丸皿に載せられてきた。正解だ、みたらしだった。おや、これはめずらしい、だんごは糸切りだった。

円柱状に切り分けられて串に刺さる、たれに良く絡み、食感も楽しい。

さ。

※雑感
昭和を感じる店構えに、昭和、平成、令和と生き抜いてきた主(あるじ)だ。気負わない風情にほっこりした昼休みになりました。糸切り団子は、彼岸や盆の時期にだけ供される店も残るのだが、日頃から作っている店は希少だろう。大久保だんごという商号を掲げる店は近所に三店舗ある。暖簾わけなのか、事情を知る由もないが、ここ白金高輪と恵比寿に向かう道沿いと目黒の不動前。跡継ぎはいるのだろうか。食堂の隅には分銅式の天秤ばかりが置かれていた。昔はあれで計ったが今は年に二回しか使わない、笑い声がカラカラと響いた。

EMIRPs Today(2023-01-13)#2120 宇宙が近い

おはようございます、さいとうです。

宇宙に関するニュースに目がとまりました。

一、問題となった研究に係ったJAXA関係者の悲痛な会見に胸がざらつく。
一、国際宇宙ステーションに繋がるロシア宇宙船ソユーズの冷却剤漏出をうけ宇宙飛行士の地球帰還に別の船が向かう決定に胸が躍る。

経済や政治、世情とともに宇宙の話題が立て続けに並び報じられたわけです。宇宙がそれだけ身近なものになったのだと改めて思いました。

宇宙船ソユーズは、ごく小さい隕石の衝突により穴が空いて冷却剤が漏れ出したと見られており、不慮の事故にも代替交通手段を確保しうるのは頼もしい。宇宙、少なくとも、ISSなどステーションが浮かぶ近宇宙は、もう行き交う先として考えうる段階に入ったということだろう。

米国スペースX社によると、主として近宇宙への往来を担っているロケット、ファルコン9の実績が次のように示されています。おそらく日本で暮らす多くの人が想像を遥かに凌駕する回数でしょう。

総打ち上げ数 195回
総着陸数   153回
出所)スペースXホームページ

また、ISSに宇宙飛行士を届ける有人宇宙船ドラゴンも、次の実績があるそう。
総打ち上げ数 37回
総着陸数   33回
出所)同上

かつて、大航海時代には、新しい大陸や国、現地の生活や産物が次々と明らかになり、その往復路が航路として確立されると、商材として持ち帰られた品々が高値で取引され、海運貿易が飛躍的に発展した。かつてのお宝は胡椒や胡麻のような香辛料や食材、あるいは茶、異邦の文化であったわけです。

さて、近宇宙からは何が持ち帰られるのだろう。

それらは食材でも文化でもないが、すでに情報は数知れず得られているよう。地球を広く細やかに映す情報であり、無重力空間での科学実験の成果であり、大航海時代と同様にその場に行かなければ手に入らない未知の幾多。

年末から続く晴天のおおかげで、このところ星空を楽しむ機会に恵まれた。見えているのに届かないもどかしさも、いつかは昔話となるのでしょうね。

さ。

※雑感
スペースX社がせっせと宇宙に運んでいるものの一つに、スターリンク衛星という小型の通信衛星があります。高度550キロの低軌道で稼働する衛星で、他のインターネットサービス衛星が高度3500キロ程度の軌道であり、遅延の小さい通信環境の実現を目されているもの。運ばれた衛星は、プロトタイプも含めるとすでに3000機を超えているという。宇宙をもっと理解すべき時代なのかもしれません。

※スペースX社ホームページ
ファルコン9/再飛行可能な最初の軌道クラスロケット
https://www.spacex.com/vehicles/falcon-9/
ドラゴン/人と貨物を宇宙に送る
https://www.spacex.com/vehicles/dragon/

EMIRPs Today(2023-01-10)#2117 全国旅行支援が再開

おはようございます、さいとうです。

本日より、全国旅行支援が再開されます。去る12月13日の国土交通省 観光庁の発表の通り。

再開にあたって、割引率・割引上限額等の見直されました。概要は次の通り。割引とクーポンを合わせて、平日なら一人一泊最大で7,000円が補助されます。適用上限は代金の20%まで。年末まで実施された全国旅行支援策では、平日なら一人一泊最大で11,000円が補助されていましたから、30%ほど穏やかになる。

観光庁が2022年3月にまとめた「旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究」によると、2020年の国内旅行一人一回あたり旅行単価は、33,993円です。コロナ禍前の2年は同額が約37,000円。

上限となる「割引率が旅行代金の20%」、33,993円に乗じると約6,800円です。設定された一人一泊最大で7000円という金額も頷けます。

年度 国内旅行全体(宿泊旅行/日帰り旅行)
2020年 33,993円(48,365円/16,589円)
2019年 37,355円(55,054円/17,334円)
1018年 36,462円(54,300円/17,285円)
出所)観光庁、旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究

では、観光消費全体にどの程度の効果を狙っているのでしょう。観光消費は、2019年の29.2兆円から2020年には12兆円へと17兆円余り減じており、中でも、国内の宿泊旅行が約9.3兆円減、日帰り旅行が約2.6兆円減でした。

年度 観光消費(宿泊旅行+日帰り旅行+訪日外国人旅行+他)
2020年 12.0兆円( 8.2兆円+2.2兆円+1.2兆円+0.4兆円)
2019年 29.2兆円(17.5兆円+4.8兆円+5.4兆円+1.5兆円)
出所)同上/注記)他は「日本人海外旅行(国内分)」。

さて、観光消費は、国内の経済活動の中でも規模が大きい分野の一つです。国内旅行支援が上手く機能すれば良いと願うばかり。

さ。

※観光庁、旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究
旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究2020年(2022年3月)
https://www.mlit.go.jp/common/001579589.pdf
旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究2019年(2021年3月)
https://www.mlit.go.jp/common/001579306.pdf

EMIRPs Today(2023-01-06)#2116 深紅の適所

おはようございます、さいとうです。

食料品を買いに出かけた際に、金時人参が投げ売りされていました。大量に仕入れて仕舞ったのか、はたまた、不人気なのだろうか。

金時人参は深紅が際立つ根菜、橙色の西洋ニンジンとは異なる東洋種だそう。子供の頃には冬の八百屋の店頭で見かけた記憶がありますが、最近では、年が替わる一時期にだけ、ぞろぞろと現われるてくるように思います。

長さが十数センチの西洋ニンジンに対して、金時人参は30センチ近くもある。青首大根ほどの長さがある上、色も他の野菜とは比べものにならない濃紅色。家庭では手を出しにくい根菜なのだろうか、せっかく出会ったのですから立派に育った一本を選び連れて帰りました。

お雑煮を作るつもりもなく、炊き合わせる煮物用の食材も用意していなかったので、まずは味見がてら生で食す紅白なますを作ってみました、いけそうだ。なますの紅は彩り程度、十食分を目安で作ってもまだたっぷりと残りました。

よし、ならば、金時人参できんぴらでも作ってみよう。6センチほどの長さの千切りにして、お醤油と黒糖とお酒、みりん少々で照りをつけて、仕上げにはごまを振りかけました。金時自身がもつ風味と黒糖と醤油がよく合う。

白いお皿に盛り付けると、なんだか愛おしささえ感じます。

そうだ、この味ならピノノワールが合うはずだ。早速、ワイン庫を探ります。赤い色同志、さて味はどうだろう。どんぴしゃのマリアージュでした。

値を下げていた金時人参でしたが、大化けして活躍を見せてくれました。新年早々にお台所であらためた、何ごとも適材適所だ。

さ。

※雑感
金時人参は、品種名では「金時にんじん」と表記され、京野菜にも登録されています。現在では、全国で一番の産地は香川県で年間約1900トンの収穫だそう。一方、にんじんの全国の総生産量が年間60万トンほどあり、産地は北海道約30%、千葉県15%と続きます。金時にんじんは、にんじん全体のわずか0.3%ほどの希少な品種のよう、年末年始にだけしか見かけない、レアキャラというわけですね。

EMIRPs Today(2022-12-27)#2095-2113 2022年12月配信分

EMIRPs Today(2022-12-27)#2095-2113 2022年12月配信分

EMIRPs Todayに毎朝おつき合いをいただき、誠にありがとうございます。

いつも朝活で折り返す金沢八景付近に、ガレットを出す店ができたそう。フランス人の女店主が切り盛りしているらしい。

地図で見ると駅のそばで、休憩地点に決めている公園から目と鼻の先だ。先日、風の穏やかな日曜日の朝に、ガレットを目指して足を運んでみた。店は国道16号線からも見えていて、すぐにわかった。

扉をあけると左手にカウンター、右手に二人掛けの小卓が並んでいた。おはようございます、よろしいですか。オスキナ トコロニドウゾ。母国語が異なる方が丁寧に発する優しい日本語で案内してくれた。

メニュには、ガレットもクレープも写真入りだ。名前だけでは見当がつかないのでありがたい。今日のぼくの狙いはガレットだ、なにしろ蕎麦粉ですからね。ハムと卵、代表的なガレットをお願いした。

少し時間がかかるよう、コーヒーがゴッホのマグカップで運ばれてきた。カウンターで食事をされていたご婦人が店主と話し始めた。少し鼻にかかった音と特有の抑揚は、もちろんフランス語なのだろう。

とれ びあーん、それだけ聞き取れた。女主人が何やら応えた。
めるし ぼくう、それだけ聞き取れた。

ああ、お店の中はすっかり、おフランスだ。あらためて眺めると、壁に貼られた猫のポスターもフランス語だ。

しばらくして、ガレットが運ばれてきた。
香ばしい匂いがした。

さ。

※2022年は、とれ びあーんな一年でした。
※2023年も、とれ びあーんな年になりますように。

2022.12.01 2095 食品とプラスチック
2022.12.02 2096 腹八分を計る

2022.12.05 2097 かぼちゃが浮かぶ
2022.12.06 2098 空から届く日
2022.12.07 2099 NY蔵で醸す日本酒
2022.12.08 2100 足音を数えてみる
2022.12.09 2101 動画で観察

2022.12.12 2102 三浦海岸の大根干し
2022.12.13 2103 においの資格
2022.12.14 2104 南極
2022.12.15 2105 もったいないを育む食堂
2022.12.16 2106 町の本屋、私の本屋

2022.12.19 2107 ヘベレケ風物詩
2022.12.20 2108 空に耳あり宇宙に目あり
2022.12.21 2109 ヘルメット着用に努める
2022.12.22 2110 デジタルスキル標準
2022.12.23 2111 りょかっき

2022.12.26 2112 かばん考
2022.12.27 2113 黄色い季節を見通す

EMIRPs Today(2022-12-22)#2110 デジタルスキル標準

おはようございます、さいとうです。

冬至。
スマホで探ると朝6時48分が、どんぴしゃの時刻だそう。
東京は、冷たい雨で始まりました。

「学び直し」や「リスキリング」について目にしない日がない。デジタル化が進む中、暮らしが便利になると同時に、働く現場でもその恩恵も効果も影響もうけており、人材に求められるスキルが大きく変ってきています。

昨日、経済産業省は、「デジタルスキル標準」をとりまとめて発表しました。これは、「DX推進人材向けのデジタルスキル標準を整備する」(デジタル田園都市国家構想基本方針)とされたDX推進に関する一連の流れです。

「デジタルスキル標準」は、リテラシー面とスキル面の両者から捉えられており、各々はつぎのように位置付けられています。

(1)DXリテラシー標準(2022年3月29日公表済)
全てのビジネスパーソンが身につけるべき能力・スキルの標準
(2)DX推進スキル標準(2022年12月21日公表)
DXを推進する人材の役割や習得すべきスキルの標準
出所)経済産業省、「デジタルスキル標準」をとりまとめまた。

今回発表されたのは、後者の「DX推進スキル標準」。人材の役割や知識、スキルについて、つぎの5つの人材類型が定義されており、「データやデジタル技術を活用した製品・サービスや業務などの変革」を行うとあります。

・ビジネスアーキテクト
・データサイエンティスト
・デザイナー
・ソフトウエアエンジニア
・サイバーセキュリティ

片仮名の名称が多いのは致し方ないでしょうし、むしろその方が自然体で素直なように思います。なにしろ、子供の成りたい職業の上位にユーチューバーが並ぶ時代ですから。

ビジネスパーソンのDXスキル習得や整備、活用が進むことを願うと同時に、子供たちから、「ビジネスアーキテクト」や「データサイエンティスト」が憧れの職業に挙げられるように、噛み下して、魅力を語りたいものです。

さ。

※雑感
知識や技術ではなく、スキルという点が大切なように思います。要は、知識や技術を活かしながら繰返し実現できて初めてスキルと呼べると思うのです。スキルとは何か、機会をみて触れてみたいと思います。

※経済産業省ホームページ
「デジタルスキル標準」をとりまとめました!/2022年12月21日
https://www.meti.go.jp/press/2022/12/20221221002/20221221002.html

EMIRPs Today(2022-12-20)#2108 空に耳あり宇宙に目あり

おはようございます、さいとうです。

スマホの地図アプリで、今、自分が立つ位置が瞬時にわかって助かります。便利だ、GPSシステムのおかげだと空を仰いでも、人工衛星は見えません。

内閣官房は、先日12月5日に「情報収集衛星レーダ7号機の打ち上げについて」と報道発表しました。来年1月25日に、種子島宇宙センターからH-IIAロケットに搭載された情報収集衛星レーダが打ち上げられる予定とありました。

「情報収集衛星レーダ」とはなんだか厳めしい名称です。この衛星は、次号ですでに7号機を数えるわけですから、6機も実績があると知れます。

気象衛星「ひまわり」や衛星測位システムを担う「みちびき」のように、日頃、一般生活者が世話になっている人工衛星とは異なる。内閣府の資料によると、情報収集衛星の目的は「外交・防衛等の安全保障及び大規模災害等への対応等の危機管理のために必要な情報の収集を主な目的として、情報収集衛星を導入する(平成10年12月22日 閣議決定)とあり、その活動詳細は秘密のよう。

近々の活動に関する計画については、令和2年6月に宇宙開発戦略本部が決定した「宇宙基本計画工程表」に、情報収集衛星として光学衛星とレーダ衛星がともに計画に折り込まれており、令和4年度にはレーダ7号機、翌令和5年度には光学8号機の打ち上げが示されていました。

同計画には、情報収集衛星の今後の主な取り組みが次のように記載されます。
#10機体制(「基幹衛星」4機、「時間軸多様化衛星」4機及び「データ中
#継衛星」2機)の確立に向けた整備を着実に実施する
出所)宇宙基本計画工程表、令和2年6月29日宇宙開発戦略本部決定

宇宙に飛ぶ光学衛星による撮影画像とレーダ衛星による電磁波撮像とを活用して情報収集している。情報収集衛星による、宇宙から観察監視する体制は整ってきている。

はて、どのような情報が集まっているのでしょう。まさか、ふつうの一市民がスマホの地図を使って行き先の場所を辿っている姿を宇宙から覗かれることはないのでしょうが、何しろ空を見上げても相手は見えません。

壁に耳あり障子に目あり、いや、空に耳あり宇宙に目あり。

さ。

※雑感
伊賀、甲賀の忍びの者は平安から鎌倉時代に端を発し、戦国時代に活躍したことは良く知られています。忍びの主戦場はすでに宇宙にあるようだ。

EMIRPs Today(2022-12-15)#2105 もったいないを育む食堂

おはようございます、さいとうです。

気になっていた定食屋を探して、スマホの地図をのぞき込みました。表通りでは見つからないのも当然だ、一本、裏に入ったところにピンが立つ。

細道を右折すると白い幟がはためいていました、あそこだろう、あたりをつけて進みました。建物の左端、間口が二間ほどの店構えでした。ノッチ式の木の扉を引く、カチッと鳴って開きました。「一人ですが、入れますか」。

店員さんが出てきました、今、満席だという。肩越しに見えるのは、二人掛けの卓が三つとカウンターが三席で、いずれも埋まっていました。外でよろしければ、足踏みミシンの台を卓に、前に床几(しょうぎ)が置かれていました。

床几に腰掛けて待っていると、お客さんがちらほらやってきます。その度に、店員さんが出て来て、満席でしばらく待つことになることを詫びていました。やり取りをぼんやり眺めていました。日陰で少し寒くなってきました。

カチッ、しばらくして食事を終えた客がひとり出てきました。「お先です、中にどうぞ」、ああ、店の関係者なのだろうか、「ありがとうございます」。足早に去って行きました。続けて先ほどの店員さんが顔を覗かせ、今片付けますねと。

「余剰・規格外野菜、未利用魚、ジビエの食堂」と自己紹介するそのお店は、もったいない食堂と銘打つ。「もったいない食材がなければお休みします」と謳っています。今日は営業されているのだ、どんな献立てだろう。

壁に、焼魚定食、刺身定食、アジフライ定食にカレーなど今日の料理が掲げられていました。焼魚には何種類かあるようです、おすすめを尋ねてみました。私なら鯖か金目ですと、女将さん。金目鯛の一夜干しがあるのか、旨そうだ。少し時間がかかりますが宜しいですか、ええ、お願いします。

お待たせしました、料理をたっぷりと載せた四角い盆が運ばれてきました。金目鯛の香ばしい匂いが立ち上がってきました。
さ。

※雑感
これは三浦海岸に大根干しを見に行ったあとに、お昼ご飯を食べたお店です。十名も入れば窮屈な小さい店で、丁寧に作る優しい料理が供されていました。離れて座った客同士が卓越しにおしゃべりをしていました。温泉の様子、ヤギがいる場所、サッカースクールのこと、身近な話題がぽんぽん飛び交います。まだ一年も満たない店ですが近所で愛されていることがうかがえました。地産地消、フードロスへの対応、近隣生活者の憩い、美味しく気取らない食。そこには、スマホの中では得られないものがありました。

EMIRPs Today(2022-12-12)#2102 三浦海岸の大根干し

おはようございます、さいとうです。

12月12日、今年も残すところ20日間となりました。週末、店頭の正月飾りが目に入り、つい気持ちが急いて早足になりました。

師走の三浦海岸では、浜辺に大根が干されます。すっかり、冬の風物詩です。海岸線に沿う長手に櫓が組み上げられ、大根が何列にも吊り下がり並びます。

今年もそろそろ始まったろうと見に行ってみました。三崎口の丘の上から穏やかに揺れる坂を下ると浜に出ました。太平洋を望む長い三浦海岸の中ほどに、ぼんやりと白い塊が見えました。海岸通を海の方へと渡りました。

二つの干し場が見られました。腰の高さに一段、さらに上にもう一段、上下に二段の列だ、海から陸に向かって大根の壁が十枚ほど構えられていました。

ここに並ぶ大根は、青首大根です。三浦と聞くとあの紡錘型の大きな三浦大根を思い浮かべますが、今や当地で作られる大根のほとんどが青首大根だそう。三浦大根は正月用の需要に合わせた生産がごくわずかだそう、希少品。

干し大根に近寄ってみました。表面が皺皺になっているのはすでに何日か干されたものでしょう、真新しいそれは真っ白で滑らかな肌をしています。素人の目にも、浜辺で大根を干す効果があることがわかりました。

広がる砂浜は、直射日光ばかりか波間や砂浜からの照り返しも集めて、風を遮る建物や山林は何ひとつない、大根は陽光と汐風に思う存分に戯れるわけだ。

美味しい沢庵(たくわん)になることでしょう。

さ。

※雑感
三浦大根の誕生は1925年、今から100年前。その大きく愛くるしい姿と煮崩れしにくいことなどから人気を博し、三浦大根の名を知らしめたわけです。ところが、1979年10月19日に来襲した台風20号で壊滅的な被害を受けます。急遽、冬の最盛期に間に合うよう栽培されたのが青首大根だと言います。成長が早く収量が多い、取扱いの良い小型が生産者にも消費者にも適したようで、一気に置き換わり、三浦大根の作付けはいまではわずか1~2%程度だそう。温暖なな三浦界隈では、キャベツ、スイカ、ダイコンの三毛作が多いそうですが、大根は青首が席巻しているそうだ。


EMIRPs Today(2022-12-05)#2097 かぼちゃが浮かぶ

おはようございます、さいとうです。

巨大な黄色いカボチャがふわり、東京タワーのとなりに並んでいました。冬の朝陽を浴びて特長的なドットが、悠悠と輝いていました。

鮮烈なビジュアルで驚いたルイ・ヴィトンとアーティスト草間彌生とのコラボレーションからすでに10年をになる。象徴的なブランド・アイコンのモノグラムとカラフルなドットをモチーフにしたアート作品が創り出したファッションアイテムの基軸は記憶にしっかり刻まれました、2012年のこと。

2023年1月から展開される新しいコレクションを前に、同コラボレーションは今度は街をジャックした。先週から、東京駅、東京タワー界隈、渋谷、、新宿にインスタレーションが出現したのです。

日曜日の朝、散歩がてら見に行ってみました。まずは芝公園と増上寺の界隈。いきなり目に飛び込んできたは、東京タワーを背景に浮かぶカボチャアート。早朝の凪いだ青い冬空に、黄色いカボチャと赤い東京タワーが映えました。

芝生の絨毯から銀色の大きな球がいくつも現われ、丸い銀色宝石で飾ったようなLVの文字オブジェが地面から立ち上がり、となりの増上寺では境内の前に、カラフルドットをあしらったピンクのLV。

東京駅に移ると、駅舎を背景に大きな水槽の中でアートワークが踊り出しそうなインスタレーションが置かれていました。振り向くと皇居に向かう行幸通にドットで囲まれたスケートリンクやお魚スタイルのカフェスタンドが泳ぐ。

渋谷と新宿では、ビルに動画が上映されているそうだから、夜が楽しそうだ。

作品の周りでは写真や動画をとる人たちがつぎつぎにやってきました。みな、一様に楽しそうだ。笑顔が溢れ、黄色い声も聞こえてくる。

アートコラボは、人々のハートをもジャックしたようだ。

さ。

※ルイ・ヴィトン ホームページ
無限の創造──ルイ・ヴィトンと草間彌生の世界
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